2023/03/30

クレーム・フレーズ

 

リペイントしたバービー「マイ・シーン」人形に、アール・デコ風の衣装として二着目に縫って失敗したのは、このワンピースです。ローウェストってだけで別段デコっぽくはなく、おまけに微妙なくすみピンク色が、マイ・シーンの地黒っぽい肌色に致命的に合いませんでした。

こりゃあマイ・シーンには絶対似合わんなっと分かった時点で、フラワー・モチーフを付け足して愛らしく装飾し方向転換しました。

それで今momoko DOLLに着せていますが、前回の失敗をふまえて身頃はマイ・シーンに合わせて作った為、モモコにはややゆる目に仕上がっています。

アーディングリーのアンティーク・フェアで買ったこのカット生地自体は、ピンクなのに子供っぽくない繊細な色合いで、柄もクラシックで上品で気に入っています。

しかし実は非常に難しい色で、モモコにさえナチュラル(普通)肌にはイマイチ映えませんでした。それで、色白肌のモモコをモデルにするしかなかったのですが、うちの色白肌のモモコは「ラブリーフォークロア」と、この「ヒースの妖精」だけで、今回はヒースの妖精を採用しました。

色素が一際薄く透明感溢れるヒースの妖精ですら、この布は映りが余り良くありません。と言うか、カメラで正確に捉えるのが非常に難しい地色です。本当は、天然素材で高品質な苺アイスクリームのような色なのに。

素敵なお気に入りの生地なのにも関わらず、布自体の魅力だけに頼り過ぎて、焦って良く考えずにこの服を縫ったようで、あちこちのデザインが我ながら投げやりです。確かに、アール・デコらしさもありません。

この襟開きも、今改めて見るとなんでボトルネックに近い程詰まっているんだろとか、袖は何故七分丈で中途半端な幅なのかとか(多分マイシーンの手の甲が大きいので通し易いようにした?)、今となっては本当に只手っ取り早く着用可能にだけ作ったと言うような形です。

これならいっそ、もっと生地の魅力が生きるデザインで、新たにドール服を作ってみようかと考える一方で、色味的に合うドールが非常に限られ、撮影で色を拾うのも難しいとは十分分かったから、どんなデザインにしても上手く行きそうにないと躊躇しています。



2023/03/28

本日のポーランド・ケーキ


地元のポーランド食料品店で売っている切り売りケーキの、ブログでは久々の登場ですが、真夏以外は時折買って食べています。防腐剤等は入っていない上、冷蔵ケースに入って売られている訳ではないので、当日に食べ切らない限り真夏は買うのを避けていました。

今回は、初めて見るケーキを買ってみました。最初にコーヒーの大嫌いなP太が「コーヒー味かも知れない」と心配して、お店の人に何味か尋ねてみると、スタッフ二人掛かりで調べてみても分からないと言います(おいおい)。イギリス国内のポーランド・ケーキ工場から配送されているようですが、そもそもケーキの名前は何処にも記されていないのです。ポーランドのお客さんは、皆見た目だけでケーキを買う習慣なのか…? 最後に、スタッフがケーキの端を味見して、キャラメル味だと言う事で買いました。

確かに、キャラメル味でした。上から削りチョコの乗ったキャラメル(トフィー)ソース、プレーンのスポンジ、ホイップクリーム、餅のように硬いカスタード、キャラメル味のスポンジです。キャラメル・ソースだけは流石にしっかり甘いものの、他は全て甘さギリギリ。砂糖の塊のようなイギリスのケーキでは、絶対有り得ない味わいです。スポンジがふんわりしっとりキメ細かい~とP太は堪能していましたが、今やイギリス以外の国のケーキでは当たり前のレベルです。本日も美味しゅうございましたが、ポーランド・ケーキを食べるにつけ、そりゃイギリス人以外はガラパゴス過ぎるイギリスのケーキを食べられないよね!とつくづく思います。

 

 


 

2023/03/26

大聖堂都市リンカーン 5


 

昨年10月に訪れたLincoln リンカーンで、念願の大聖堂を見学した後は、丘の上から観光名所の坂道スティープ・ヒルを下って再びハイストートに戻ります。

午後になり、スティープ・ヒルは一層観光客で混んでいました。

下りの方が、急さを更に実感出来ます。 

高台のここからは眺めが良いはずなんですけど、生憎この日は天気が良過ぎて結構霞んで見えます。

本来イギリスの10月なら紅葉もばっちり楽しめるはずでしたが、昨年の紅葉は記録的に遅れていました。

商業地の中心ハイストリートが近付くに連れ、益々混んでいました。何やら警察官数人が走って行くのを見掛け、明らかに何か事件が起こっているようでした。

ハイストリートで早目の夕食を取った後は、いよいよ帰路に付きます。

PR(パーク&ライド)システムで来ているので、帰りも当然駐車場までシャトルバスを利用します。朝に下車した停留所に、同年代位の御夫婦がバスを待っていたので、我々も一緒に待つ事にしました。すぐにバスは来る事は来ましたが、運転手はこの停留所は下車専用だと言います。乗車するには、駅近くのバス・ターミナルまで行かねばならないのです。しかし、運転手は「バスは混んでないから、ターミナルまで乗せて行ってやるよ!」と言ってくれ、もう一組の御夫婦と共に乗車する事が出来ました。ラッキー♪ リンカーンの株、ぶち上がり~。

帰りの二階建てバスでも上階の一番前の席を乗っ取るつもりでしたが、子供に先取られてしまいました(当たり前か)。狙った通り終日お天気抜群だった事もあり、非常に充実したリンカーン観光となりました。やっぱり、小高い丘の上に大聖堂が聳えるこのドラマティックな地形が堪りません。土地が概ね平坦でドライブが楽しくないと、今までこの地方の旅行にはまるで乗り気のなかったP太も、すっかり満足していました。イギリス観光で、既にロンドンやコッツウォルズ、湖水地方を体験済みの方なら、間違いなく次に来る程お勧めの場所だと思います。

 

 

 


 

2023/03/24

リンカーンでの夕食 2

昨年10月に訪れたリンカーンで観光を終えて去る際、夫婦で夕飯をどうするかと言う話になりました。もしこの街で済ませなければ、帰路の高速道路のサービス・エリアKFCしか夕食の選択はありません。未だ午後4時前位でしたが、宿でイングリッシュ・ブレックファーストをたっぷり取った為に昼食は抜きで、夕食の入る余裕は胃に十分ありました。そう思ってリンカーンのハイストリートを歩いていた際、ギルドホールのアーチのすぐ脇に、サワー種ピザ・レストランの在るのが目に入りました。そう言えば、ピザをしばらく食べていない。と言う事で、ピザ・レストランで早目の夕食を取る事に決定しました。

パブで食事をするよりは、若干安く上がり給仕も早めであろうと言う事もあります。給仕が遅過ぎるのは、昨夜懲りました。昼食には遅く夕食に早い時間でしたが、店内は満席に近い程賑わっていました。

期待通り、混んではいても料理はすぐに来ました。私が注文したのは、「ロースト・ハム、モッツァレラ、ロケットと野生のキノコ」のピザ。本当に野生だとは思えませんが、シメジやイギリスでは珍しい生のポルチーニ茸の乗っているのが魅力です。

P太はその日のお勧めの、「生ハムと水牛モッツァレラ」のピザを選択。私のと被っていますが、これらが一番自分達にとって美味しそうに思えました。生ハムが好きなので、私もこちらにするか悩みましたが、キノコの魅力も逆らい難く、また少しでも野菜を取りたかったのです。

サワー種ピザと言うのは、ここ数年イギリスで流行って来ていて、このチェーン・レストランも増えて来ているようですが、パン種に乳酸菌等を加えて発酵させる昔からある製法だそうです。味わいは特に酸味が強い訳ではなく、食感も普通の薄手ぱりぱりピザと変わりなく美味でした。結局二人で半分ずつシェアし、最初は美味しかったものの、割とすぐ冷めて来るし、どちらも割と似たトッピングだったせいか、正直最後はちょっと飽きて来ました。しかし前日の夕食よりは、満足度のずっと高い食事となりました。

 

 

 

 


2023/03/22

櫻媛達

リペイントしたモンスター・ハイの着物姿が、希望通りに行かず上手くお見せする事が出来なかったので、同じ着物でmomoko DOLLで再挑戦します。

ただし今度は、おはしょりを畳んで正統派な長振袖として着付けしました。

この明るいピンク地の桜柄の布は、ウェイクアップ022のモモコには子供っぽ過ぎるんじゃあ…と思いましたが、濃い色の渋めの帯で何とか落ち着きました。

帯は、昨年のお正月のパレットFちゃんからの使い回し。

前にも書きましたが、この桜柄の生地は、地色もピンクだし手持ちの布の中で一番強く桜をイメージさせる為、今までドール服に何度も使用して来ました。ruruko用には、既に振袖を縫っています。

典型的な和柄で無難なものの、その分使い易く人(人形)を選ばない布で、概ね誰にでも似合うようです。


そう言う訳で、rurukoと御揃い。意外にも、モモコとるるこを一緒に撮影するのは初めてです。


実はるるこの方がモモコより頭が大きいので、正直ツーショットがばっちり決まるとは言えません(苦笑)。ペットワークスのHPでは、「モモコと御揃いにしたり…」とか書いてあるんですが、フェイス・デザイン的にもそれ程合う訳じゃないんですよね。今までモモコとるるこを一緒に撮影するのに余り乗り気じゃなかったのも、その為です。

また、このるるこは髪色が強烈だから、モモコと一緒に撮影するのなら、やはりこんな同程度に髪色の濃いモモコでなければバランスが悪いと思っていました。

裏地も襦袢擬きさえも、るるこの振袖と同じ色です。

試しに色んな布を組み合わせてはみたものの、結局この色合いが一番好みでしっくり来るように思えました。

 

 帯の装飾も、無意識に似ている物を選んでしまったなあ…。まあ御揃いだから()

顔は似ていないし歳も離れ過ぎている感じで、姉妹には見えにくいものの、少なくとも御揃いだと仲良しには見えるかも知れません。

 

 

 

 

 


2023/03/20

小悪魔の潜むリンカーン大聖堂 5

昨年10月に夫婦で訪れたLincoln Cathedral リンカーン大聖堂の内部見学で、参加していた所有時間約90分のガイドツアーが終了解散となると、我々が揃って真っ先にしたかった事は…、身体が冷え切っていたので、まずトイレに行く事でした!(念の為お腹を壊した訳ではなかったw)


トイレへのサインに従って周歩廊の北側へ出ると、Cloister 回廊に通じていました。

私は、キリスト教会であろうと仏教寺院であろうと、回廊の雰囲気が好きです。

ここの回廊は取り分け特徴的な訳ではありませんが、絢爛豪華な大聖堂の装飾を見た後に回廊を訪れると、本来の信仰の場である事を再認識出来るような安らぎを感じます。

また、回廊の東側は、映画「ダビンチ・コード」が撮影されたチャプター・ハウスに繋がっていました。

回廊側からは確認出来ませんが、このチャプター・ハウス(左)の外観は、実はフライング・バットレス(飛梁)で囲まれ非常に装飾的だそうです。


チャプター・ハウスは参事会会議場と訳され、僧侶達の会議や読書の為のコミュニティの場でした。イギリスの大聖堂のチャプター・ハウスの多くは、上から見ると八角形の建物で、内部は壁に沿ってぐるりと並んだ席が、中央の大黒柱に向かう構成になっています。

この時チャプター・ハウスには我々夫婦しかおらず、P太が「音響抜群だよ。歌ってみなよ!」と言うので「グロォォ~~~リア♪」とやらかしたら、丁度入って来た人に「良い声ね!」と言われました。ひゃー恥ずかしー💦

トイレの後、家族へのお土産を買いに売店へ行きました。毎度の事で、この場所ならではの商品なんてほとんど売られていません。例外的には、大聖堂の石彫の一つでマスコット的な存在の「Lincoln Imp リンカーンの小悪魔」グッズですが、……こんな醜い物、当然自分でも欲しくもないし、誰かに上げたい気持ちにも全くならない💦 日本であれば、即効可愛くゆるキャラ化されそうです(笑)。それにしても、大聖堂のシンボルが悪魔ってどうなの??

結局この大聖堂見学にはかなり時間を費やしましたが、心地良い疲労感と共に充実した時間を過ごせました。大聖堂好きにとっては外せないと長年思っていた期待を全く裏切らない、大変見応えのある大聖堂でした。

イギリスの大聖堂の中で、最も訪れる価値のある一つと確信しています。