2023/05/28

木製リスの針刺し

 

結構前に、山小屋風チャリティショップで、旧東ドイツのエルツ産の木製リスを手にいれました。

ドイツではお馴染みの野生動物キタリス(赤リス)を模っているようで、中々の可愛さです。

底面にGDR(DDRの英語表記)製のシールも残っていて、最初から輸出向け品だったのが分かります。元から台と背後に何か筒状の物が入る四角柱のスタンドが付属していましたが、何が入っていたのか目的は何だったのかは今だ謎です。砂時計が入っていたとか?と思い検索してみましたが、同じ物も似た物も全くヒットしませんでした。

しかし、この四角柱は小さ過ぎてペン立てにすらならないし、兎に角穴が開いたままでは変なので、布で包んだ詰め物を押し込んで針刺しに改造する事にしました。

針山って長らく綿を使用する物だと思っていましたが、ビンテージの針山を修理する際、中に丸めた毛糸が詰まっているのに気付きました。確かに、真綿では硬過ぎて針が刺しにくいんです。それで、私も今回は毛糸を使用しました。毛糸は羊毛100%、または羊毛の含有率の高い物が理想的です。羊毛の油分が、針の錆びるのを防いでくれるからです。更に、油分&防虫効果&香りの為に、ドライのラベンダーを少し針山の中に加えています。

同じ油分の理由で、人毛も針山の素材に最適と言われていますが、自分で使うのなら未だしも、友達に贈るつもりだから、それはかなり気持ち悪かろうと流石に思いました。

 

 

 


2023/05/26

シュガーベイビー・ピンク

 

「アナ雪」のリペイントしたエルサ人形は、髪の色も肌の色も極めて薄く透明感があるので、その繊細さを際立たせるよう、最初は淡~い色の思い切りロマンティックなテイストのドレスを作って着せようと考えていました。

ところが実際に着せて見ると、ドレスの色が淡過ぎて、肌や髪色と被り過ぎてしまい映えないのです。それでエルサ用にはこの服は却下となりましたが、こう言う時の為にmomoko DOLLでも着られるよう、出来るだけ予めモモコのサイズの型紙で作ってます。失敗を前提に、ドール服を作る私()

うちのモモコ達には甘いテイストの服が中々似合わないのですが、今回は「オレンジショコラ」のモモちゃんならイケるかも、と思いました。

こんなお人形ならではの砂糖菓子のように甘ったるい服は、そう言えば昔から最も好きなドール服のタイプの一つだったなあ…と、改めて認識しました。

しかし、何故に作る機会は意外とないかと言えば、私に技術もなければ根気もないからです。すぐに仕上がりを見たい忍耐のない私にとっては、根本的に不向きです。

この服の場合、形自体は割とシンプルでも、実際に延々と装飾を縫い続けなければなりませんでした。

しかもケチなので、レース・テープ等の装飾を沢山使いたくないからです。今回はビンテージのレース・テープを、私にしては思い切って(笑)ふんだんに使用しています。新品のレースより、ビンテージ(と言うか単なる中古)の方が手に入り易く割安なだけなんですけど。

特にスカート部分の一番上に使用した幅広レース・テープは、本物のアンティークらしく繊細で、やはりドール服にした時の効果が違うと思いました。

この手の格好を上手く着こなしてくれる27cmクラスのモデル人形を、余り持っていないと言うのもあります。やはりプロポーションのバランスや可動域的には、モモコが一番扱い易いモデルなのですが、どうも私には「モモコはリアル・クローズ専門」と当初思い込んでいた節があり、そんな雰囲気のドールを中心に欲しがっていました。

 姉からも、こう言うテイストのドール服の注文が来る事は余りなさそう。

しかし今回は、このオレンジショコラちゃんがソツなく着こなしてくれているようで良かった~。 少なとも、前出のエルサよりは確かに映えます。

ただし、身頃が思いがけずハイウェスト気味に仕上がってしまい、またしても何だか微妙に子供っぽくなりました💦  スカートの膨らみ具合も、幼く見せているように思います。

しかし夢可愛い服は、作っている時も撮影している時も、やはり自分を幸せな気分にしてくれる事を確信したので、今後はもっと(材料をケチらずにw)挑戦してみようと思いました。

 

 

 


2023/05/24

懐かしき炊飯器モチーフのマグネット

これは、数年前にお友達のキチ吉ちゃんから貰った台湾のお土産です。レトロな炊飯器を模ったマグネットで、その炊飯器は「大同電鍋」と言い結構有名なアイテムなのだそうです。見た目は1960年代発売当時から変わらないレトロなままのようですが、白米を炊くだけでなく煮る&蒸す&焼く&温める等も出来る万能調理器具で、台湾の家庭に必ず一台はあると言われるロングセラーです。

このマグネットは、まるでレトロなキッチンの壁のようなタイル模様の台紙にセットされて販売されていた所も、心ニクイ工夫でお洒落でした。


そして、マグネットの裏面も炊飯器の絵柄になっていて、マグネットを外しても台紙に大同電鍋の描かれている点がマル。こう言う何気に嬉しい細かい配慮が、文具好きの心を分かっていてガッチリ掴むマグネットです。

 

 

 


2023/05/22

イギリスの味ハンター・チキン

 

イギリスの典型的なパブ・メニューの一つに、「Hunter chicken ハンター・チキン」と言うのがあります。チキン・ソテーに、BBQソースとチーズを乗せて焼いた料理です。何処の店で頼んでも当たり外れが少ない為、時々注文します。と言うか、イギリスの肉ではチキンが一番美味しいと思っています。日本では鶏肉と言うとパサパサした、または逆に脂っこい一番安い肉と言う印象でしたが、例え高級ブランド鶏とかではなくとも、イギリスの鶏肉はプリプリして柔らかく概ね美味です。返ってイギリスの豚や牛は臭いが強い為、元来の肉好きやジビエ好きじゃない限り気になるかも知れません。

このハンター・チキン、家庭でも簡単に作れます。鶏モモ肉の水平に切れ目を入れて開き(この方が火が通り易い)、塩胡椒します。焼く直前に、軽く小麦粉に塗します。こうする事に寄って、肉汁を逃さずに焼く事が出来ます。植物油少々で、強火12分+蓋をして中火58分×両面焼きます。中まで火が通って焼き上がったら、片面にBBQソースを塗り、スライスまたは削ったチーズ(ここではイギリスで最も一般的なチェダー)を乗せます。このまま余熱でチーズを溶かしただけでも十分ですが、グリルで表面に軽く焦げ目が付く程度に焼くと尚良しです。

ナイフを入れると、肉汁がじゅわ~。ふっくら&ジューシーに焼き上がりました。パブでは、大抵付け合わせはチップスですが、ここでは茹で芋にしています。BBQソースはイギリスでは極一般的なソースで、ウースター・ソースを濃く&甘めにしたような、日本人には何処か懐かしくも馴染み易い味です。これに顆粒鰹出汁の素と醤油を加えると、お好み焼きや焼きそば用にソースとして使えるので、在英日本人の方は家に常備して置くと便利です。

 

 


2023/05/20

帆船とラインストーンのブローチ

昨年の母へのクリスマス・プレゼントは、可愛い缶入りのお菓子と、またしも母の好きな帆船モチーフのビンテージ・ブローチを贈りました。このブローチは随分前に買った物ですが、帆船を囲む円に嵌め込まれた紫色のラインストーンの一つが、元から外れてなくなっていました。しかし何年経っても、補充のラインストーンをイギリスでは見付ける事は出来ず、日本に持ち帰って補修するしかないか…と考えていました。しかし、この一つの補充の為に、バラのラインストーン一パックを買うのもまた結構面倒です。そこで、他の壊れたビンテージ・ブローチに同じ大きさの石があった為、いっそそれを外して補充すつ事にしました。

色が紫ではなくピンクなのですが、遠目には余り色の違いが目立たないかなあと。そもそもビンテージのアクセサリーの中には、こんな風にいかにも後から修理しました~みたいな物も時々見掛けるので、古い物の味としてならアリかもと思いました。少なくとも、欠けたままよりはマシでしょう。

このブローチは、素材はピューターのようでずっしり重みが在り、見た目も黒光りして重厚感があります。縄目のようになった囲みの円、波の表現も何気に興味深いと思いました。

 

 

 


2023/05/18

ビンテージのハーフ・エプロン 2種

クリスマスの差し迫る頃、イギリスの家族へのプレゼントは既に大方準備していたものの、何かプラス・アルファを買おうと地元の街の中心部へ出掛けました。しかし、そこそこ良いと一応目当てにしていた物は、既に全て売り切れ。代わりに同じような物を…と思った時、全く見付からないのがイギリス。何故もっと早く買って置かなかったのかと聞かれれば、二週間前は日中最高気温でさえ2度の雪も積もった大寒波の日々が続き、その後一週間は気温は高まったけど暴風雨続きで、2週間位街へ出掛けられなかったからです。いくら健脚な私でも、凍った歩道や暴風雨の中を片道20分歩いて行く程の価値のある街ではない思いました。そしてそんな時に限って、目的だったクリスマス・プレゼントとは全く関係なく、非常に珍しくチャリティショップで収穫があったりするもんです。

この二枚のビンテージ・エプロンは、地元ホスピス系チャリティショップで買いました。どちらも状態が良好で、生地がいかにもビンテージらしさに溢れているプリントですが、値段は一枚1ポンドの安さでした。他にも刺繍のビンテージ・エプロンがありましたが、魅力がイマイチだったので見送りました。会計の老婦人は、支払い時に「あなた、これ何だか分かる?」と尋ねてきました。「若い人は、こう言うアイテムを知らないと思って」と付け加えましたが、実は若くないので知っています()。値段が今時のチャリティ屋にしては安目だったのは、知らない人の多いマイナーなアイテムと見なされたからかも知れません。

どちらも胸当ての無い、英語で「waist apron」「 server apron」と呼ばれるハーフ・エプロンで、昔の誰かのお手製のようです。一枚目は、ウォールストライプ風の生地を生かし、柄の方向を変えてポケットの位置を工夫して組み合わせています。

エメラルド・グリーンのテープと、白黒のピコレースがアクセントになった、中々凝ったお洒落なデザインです。


ストライプの中には、マリメッコの「ヴィヒキルース」のようなバラの花が描かれています。

もう一枚はポケットすらなく、デザインは至ってシンプル。ウェストのギャザーもほとんど寄せられておらず、ほぼ四角に近い形です。


しかし、プリント生地の魅力だけで十分持つと思いました。

黒、朱赤、ピンク、グリーンと言う色の組み合わせがちょっと珍しく、サイコロの一の目のような四角が並んだだけの柄なのに、どうしてこんなに素敵に見えるのだろうと不思議に思う程です。