夏のフリーマーケットで、非常に久々~にビンテージ・シンディを手に入れました。チャリティショップも含めると、2年前に「スターライト・シンディ」に出会った時以来ですが、フリマで最後にビンテージ・シンディを買ったのは一体いつだったのか、もう記憶にすらありません。その後もフリマで見掛けた事はありましたが、一般のストールでさえ値段が高過ぎて見送っていました。
今回シンディを買ったのは、フリマで新品のアウトレット日用雑貨を中心に売っているストールで、ついでにテーブルの隅っこで家の不用品も売っていると言う具合でした。その為か、中古品の値段には無頓着なようで、この人形も50ペンスで手に入れました。
フリマやチャリティ屋で手に入れるシンディは、最初は皆こんな髪の毛の乱れ捲った、体も手垢で薄汚れた悲惨な状態で出会います。このシンディは、恐らく1970年代の製品なので、半世紀近くも経っている訳だから無理もありません。しかしこれは、額に染みのあるのが最大の問題点でした。リアル・アイラッシュも擦り切れて短くなり、首穴から何か黒い毛がはみ出ていると思い引っ張ったら、残り少ない片方の睫毛がごそっと全て抜け落ちました。
まずお風呂に入れて、体の汚れを落とし髪を洗いました。睫毛はいっその事もう片方も全て抜き取り、すると普段メイク濃い目の人がスッピンになった時のように薄い顔になったので、アイライナーを描き足しました。ついでに、好みじゃないマットなリップの色も落としてリぺし、血色が良くなるようにチークも入れました。
はたして元の髪型はどんな風だったのか、分け目が何処で内巻きか外巻きだったかさえも想像もつかない程崩れていましたが、髪質自体は約50年前の人形にしちゃ傷んでいないのが意外でした。とは言え、植毛は元々疎ら過ぎて酷いので、とりあえずハゲが見えない様な髪型には整えてみました。
一番の難関だった額の染みは、最早素材のソフビ自体に染み込んでいる為、除光液で拭いても何を使っても落ちず、最終的にサンドペーパーで擦り、ここまで薄くなりました。肌を削っている訳で、やり過ぎると当然顔に穴が開きます(苦笑)。近くで見れば額が毛羽立って粉拭いていますが、染みがあるよりは目立たないかと。
正直ここまでマシになるとは、自分では期待していませんでした。俄然、服を作って着せたい創作意欲が湧いて来ました。やっぱりビンテージ・シンディにはレトロ・ファッションだろうと思い、ビンテージの化繊地でミニ・ワンピースを縫いました。
が、ハイウェストにするつもりは当初全くなく、思い描いていたデザインとはかなり違って仕上がってしまいました。事前にちゃんと確認しなかった自分が悪いのですが、「シンディ・プレイ」用の型紙で作った為、実はビンテージ・シンディとは、結構大きくプロポーションの差があったようです。特にこの時代のボディは、80年代のシンディと比べても、手足が更にむっちりしてクセが強いように思います。
とは言え、まるで本当にシンディの当時のアウトフィットのような、懐かしい雰囲気のワンピースには仕上がったと自分では思っています。少なくとも、このビンテージ布は文句無しに可愛くて好きです。
髪が内巻きになっているのは、お湯パーマをした訳ではなく、整えていたら自ずとこうなっただけです。髪の長さが明らかに前下がりな為、もしかしたら元は頭脇で二つ結びの髪型だったのかも知れません。
ビンテージ・シンディに良く有る事で、脚の付け根の部品が壊れていて、更にヒップの内部で二本の脚の付け根を繋ぐ特別なゴムバンドが緩くなっている為、付け根に隙間が出来て文字通り腰砕け状態です。スタンドを使用してさえ直立させるのが困難で、返ってこんなポーズの方がラクチンと言う訳です。シンディの脚の付け根を修復する動画も一応見ましたが、物凄く面倒そうで、ゴムが切れるまではこのままでいいやと諦めています。
裸でどんなにボロボロの状態で購入した中古人形でも、ちゃんと手入れして似合う服を考慮して着せて上げると、蘇って生き生きして見えると感じています。そう言う喜びもあるからこそ、ドール好きを止められません。
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