2026/05/30

桃色ムーングロウ・カボションのブローチ

主に友達への誕生日プレゼントを探しに行った今年三月のArdingly アーディングリーのアンティーク・フェアでは、このブローチも買いました。ストールは全く別なのにも関わらず、先に購入した翡翠色のムーングロウのカボションのブローチ偶然そっくりでした。

大きさは、翡翠色と全く同じ。楕円の花型のフレームのデザインもほぼ同じですが、翡翠色が多分クローム製なのに対し、こちらは恐らくピューター製で輝きがなく渋く見え、実際更にずっしり重みがあります。

また製造年代が翡翠色より若干古いのか、フレームの透かし模様に糸鋸を利用した&手彫りのような武骨さがあります。その為、寄り一層アーツ&クラフツっぽく見えます。少なくとも、同じようなデザインに見えても花の大きさ等が微妙に異なっているようで、同じ抜型を使っている訳ではなさそうです。

カボションの大きさも全く同じで乳白色ですが、こちらは蕩ける桃のようなピンク色です。また、猫目石のようなシャトヤンシー(筋)が入って見えます。

このカボションの表面に、傷のあるのがちと残念でした。最初は汚れだと思い、家に帰って拭けば落ちると思っていたのです。




2026/05/29

五月のロンドン

 

一時帰国で二カ月滞在した日本からイギリスの自宅に戻って一週間後、私は首都ロンドンへ行かなくてはなりませんでした。母が亡くなる前からパスポートの更新を申請していた為にその受け取りと、遺産相続に必要な書類関係で、在英日本大使館へ行かなくてはならなかったからです。現在日本国外ではパスポートを発行するのに申請から一カ月以上掛かり、しかし受け取るのは発行から六カ月以内と期限があり、またイギリスに入国するのにパスポートの残存期間が六カ月は必要なので、今回の帰国に気を揉んだのはそのせいもあります。大使館へ行くのは要予約で、日程と時間は既に日本に居た時から予約していました。海外在住の日本人にとって、日本に関する行政手続きの大半は大使館へ自ら赴かなければならないのが厄介です。それでも我が家からは日帰りで十分ロンドンへ行ける距離なのだから(ロンドンの端へは毎週行っておる)、未だ恵まれていると言えます。幾ら一日出張領事館が主要都市で定期時に行われているとは言え、イギリスの遠隔地に住んでいる日本国籍者は大変だと思います。

ロンドンへ行くのは、高い、面倒臭い、人混み、空気が悪い、治安が悪い、ので正直大嫌いです。本当は我が家からロンドンへは、頻繁に通っている直通列車で30分ちょいで、おまけに家から駅も近いから簡単に行けます。しかし、運賃がとんでもなく高くシステムが複雑な為、わざわざP太に有休を取って貰い、ロンドン市内で混雑税の掛からない、尚且つ駅の近くに奇跡的に無料駐車出来る場所へ自家用車で行き、其処から電車に乗ります。乗車券は、交通アプリを利用してスマホで払います。地下鉄、バスも含め一日乗り放題で凡そ10ポンド(約二千円)。ロンドン郊外からの場合、その方が一日乗車券を買うより、オイスター・カード(Suicaのような課金制電子マネー・カードのロンドン版。ただししょっちゅう誤作動を起こす)を利用するより、安上がりで確実だからです。

ロンドンの空気は汚い処か生命の危機を感じる程で、実際に行った後に何度か病気になった為に、最早ロンドンへ行くのがトラウマになっています。現に地下鉄のホームは、走行の際にレールで削れた車輪?の金属の粉塵が大量に空中に舞っていて霞んで見える程です。これで毎日通勤している人は、きっとその内肺病になるのに違いない…。

一昔前までは一人でロンドンへ行っていましたが、その頃に比べると運賃が爆上がりしているのと、治安が顕著に悪くなって来ている為、最近はP太が一緒に付いて来てくれます。もっともロンドンの本当の中心地にしか行かない為、観光客ばかりだから、返って住民中心の地域よりは治安が若干マシかも知れません。

在英日本大使館はGreen Park グリーン・パークに面していて、この公園で時間を潰したり、私が大使館へ行っている間はP太に待っていて貰います。今回はここの木陰のベンチに座って休んでいたら、童話のような光景に出くわしました。アジア人のおじいさんが一人でやって来ると、彼の周りに野鳥やリス達がどんどん群がって来ました。手にナッツを持っていて与えているのですが、恐らくしょっちゅうそんな風にこの公園に来ているからか、彼の姿を見ただけでワラワラと動物達が集まって来るのです。

おじいさんは、何故か私達にもナッツを分けてくれました。この公園の動物達は、全般的に動物に優しいイギリスの中でも特に人馴れしていますが、おじいさんに懐いている動物達は、特に人を恐れず手から餌を食べる程です。 

その中には、オウムも混じっていました。東京同様に、ロンドンにも逃げ出したペットのオウムが大繁殖して沢山生息しています。 

声がうるさい上に庭の大切な果実を盗み食いするので嫌い、と義母は良く文句を言っていますが、間近で見るオウムは綺麗で結構可愛い物です。

グリーン・パークを南に突っ切ると、すぐにパッキンガム宮殿に出ます。ロンドンの中でも、当然最も観光客率の高い場所の一つです。 

大使館へ行く度にここも訪れますが、毎回特に感動も無く…()。返ってこれだけ外国人が集中していると、テロの格好の標的じゃないかと少し怖くなります。

ただし今回は、まるでお土産にしか見えないコレが実際に居る事に、改めて妙に感心しました。この後、近衛兵軍楽隊に寄る演奏が行われ、柵に観光客が群がって近付けなくなりました。曲目は、最新ポップスやスター・ウォーズのテーマとかでした。

この後、私達は宮殿の東に伸びるSt. James Park セント・ジェームス・パークへ行く事にしました。汗ばむような暑い日だったので、水辺を囲むこの公園は心地良く感じました。

ここから眺めるバッキンガム宮殿は、返って間近の広場からよりも見栄えが良いかも知れません。  

一方こちらは、公園の東の近衛兵博物館方面。 

東西に長い湖は、水鳥達の楽園になっていました。この季節は、雛連れも多く見掛けました。

青鷺も居ましたが、これ程大きく目立つのに、余りに動かないせいで生物と思われなかったのか、大勢の観光客は全く気付いていませんでした。この湖では、白鳥やペリカンも見掛けました。


公園からWaterloo Place ウォータールー広場を通って、Leichester Square レスター広場方面に向かいました。意外にも、ウォータールー広場を通るのは初めてでした。この広場には、歴史的な著名人の彫像が沢山並んでいます。しかし我々の関心を最も引いたのは、このバンクシー作の「Man Blinded by Flag」。盲目的な愛国心を皮肉った作品で、この場所に立っている事が一層効果的です。


レスター広場方面へ向かったのは、その近くのジャパン・センターで日本食が食べたかったから。出来合いの物を加熱しただけだとは思いますが、日本から戻った直後でもちゃんとし美味しく感じる適格に調理された和食で、ふんだんに掛けられた削り節も結構上質でした。単にお弁当を買っただけでもイートインも出来るこの場所は、イギリス国内では真正な和食を最も安く楽しめる場所かも知れません。店の外でフリーレンのTシャツを着た若者(白人)を見掛け、オマ絶対にジャパセンに来たんだろうと思いましたが、意外にも素通りして行きました(笑)。ーーー何だかんだ言っても、結局この日のロンドン訪問も結構楽しめました。




2026/05/28

翡翠色ムーングロウ・カボションのブローチ

 

今年三月に訪れたArdingly アーディングリーのアンティーク・フェアでは、友達への誕生日プレゼント用にこのビンテージ・ブローチも買いました。友達の希望はどちらかと言うとラインストーンのカットがキラキラなタイプでしたが、石の輝きが落ち着いたこう言うタイプも友達の好みやスタイルに合うのではと思い加えてみました。 

3×横4㎝位の花型のフレームの中に、楕円形の乳白色のガラスのカボションが嵌め込まれています。


神秘的な光を放つムーングロウと呼ばれるガラスで、主に193050年代のチェコやオーストリアで盛んに製造されたと聞きます。

透かし細工のフレームは、少しアーツ&クラフツ的な重厚なデザイン。

カボションは翡翠のように緑掛かっていて、緑色の服装が好きな友達の好みに合うと思いました。

 

 

 


2026/05/27

レトロなレターセットの封筒

 

実家の母のアトリエで遺品を片付け中、古いレターセットの封筒も出て来ました。多分元は私や姉の持ち物だったのを、何故か母が所持していたようです。とは言え、きちんと保管しているはずもなく、全く脈略のない物の合間から発掘されただけだし、便箋はなく封筒だけで、未使用でも紙質自体にシミが出来たりで傷んでいます。そもそも、レターセットで手紙を書く機会すらとんと無くなった昨今です。私なんて、最早日本語を手書きする能力さえ怪しいかも…。そんな訳で無用の長物な訳ですが、処分する前にまたしても写真を撮って残す事にしました。

いわさきちろのような淡い水彩画の、繊細なイラスト付き。


学研のファンシー雑貨ブランド「Victoria Fancy」のオリジナル・キャラクター、タイニー・キャンディ。当時特に好きな訳ではなかったけど、今となっては時代を象徴するキャラとしてノスタルジーを感じます。

こちらも学研製で、「フェアレディ」と言う女子高校生向けの雑誌に連載されていた、みつはしちかこ作の漫画「小さな恋のものがたり」の主要キャラクター、ちっちとサリーが描かれた物。軽くダイカットされたリボンのイラストがはみ出す、少しだけ凝ったデザインです。

多分「Meadow Sweet」と同時代のサンリオ製品で、当時としては相当異色なテイストでした。淡い水彩画風のイラストの周囲にエンボス加工も入り、ちょっと背伸びした大人っぽい仕様にトキメキました。

いかにも80年代なイラスト。お手紙なのにポチ袋を大きくしたような縦長封筒と言うのが、少し新鮮でした。

何故か雑誌「りぼん」の付録で、陸奥A子のイラストの封筒も混ざっていました。右のポスターに「TO BE TO BE TEN MADE…」と書いてあり、不可解な英文に和訳し兼ねていると、…実は単に「飛べ飛べ天まで」のローマ字だった! 古いレターセットの類は、この後実家から私と姉がそれぞれ保管していた物が大量に出て来ましたが、概ね処分せざるを得ませんでした。