2026/07/14

乗馬のシンディ人形

 

数年前にビンテージ・シンディの復刻版+フル可動式ボディの「Sindy Play」シリーズが発売された時、気に入った仕様の幾つかのドールは新品で手に入れました。その時乗馬のシンディちゃんも販売され、人形自体はオーバーン(赤褐色)の髪で中々魅力的に見えましたが、販売セットはプラスティック製の馬まで付属している為にやたら大きく、それに伴って単価も一番高かったので見送りました。 

その後もし中古で乗馬のシンディちゃんの人形だけで出回っていたら買おうと思っていたところ、…最近遂にそのドールの上手い具合に状態の良い物にフリマで出会う事が出来ました。

これを買う時に値段を尋ねると、まずストール主であるお父さんはお人形の元持ち主の娘に「幾らで売りたい?」と聞きました。女の子は最初「5ポンド」と答えましたが、お父さんは「それは高過ぎるよ」と苦笑いして、結局自分で値段を決め「じゃあ1ポンドで」と言ってくれました(…よかった~笑)

ボディや髪質の状態が良いだけでなく、オリジナル・アウトフィットの乗馬服も(キャップとヴェストはないものの)、フットウェアさえそのまま付いて来ました。 

元は、いかにも田舎の農場で働く、自然と馬を愛する純朴な少女と言うイメージでした。

しかし、一つ結びだった髪を解いてみると、髪裾に巻の大きい無造作カールが掛かって、何だかやけにゴージャス&グラマラス。これを見て、即座にモデルとしての方向性を変える事にしました。 

私も姉もドールには不要と思っているソバカスは当然消し去り、ついでにマットな色で気に入らなかったリップもリぺし、アイラインから離れ過ぎてスズメの足跡(=目尻の皺)みたいで気になっていた睫毛も描き足し、メイク濃い目の1960年代ファッションが似合うシンディちゃんを目指す事にしました。

心なしか、オリジナルのビンテージ・シンディの顔に寄り近付いたような気がします。やはり濃い色のリップの方が、シンディには合っているように思うし好みです。瞳の色が緑なのも、ミュージシャンのシンディ以外では珍しく、新鮮に見えるので気に入っています。

元々シンディは60年代生まれのレトロ少女漫画顔だから、レトロ・ファッションが似合うのは道理のはずです。

元持ち主の女の子も、自分の乗馬のシンディちゃんが手元を離れて数日後には、こんな都会派?シンディに生まれ変わるとは思ってもいなかった事と思います。

青系の60年代風ワンピースは、元々バービー用に作った物なので、シンディには胸のダーツが合っていないし丈も若干長めです。しかし着用する事は可能で、もしこれがmomoko DOLLだったらダブダブで合わないはずです。

持たせるだけでセレブ感が爆上がりする白いバッグは、姉が買ってくれたジル・スチュアートのミニチュアのガチャ。うっとりする程良く出来ていて、特にビジュー部分は驚きの細かさです。

ただし中は空洞ではなく、ずっしり重めの樹脂製の固体なので相当重量があり、肘の関節の緩いドールには、関節が自然に下がってしまう為に持たせる事が出来ません。

付属のストラップで肩掛けも出来ますが、これもドールに背負わせるのには結構安定が難しい。このバッグで、クロスボディって訳には行かないですし。

それで、最初はこの手作り白合皮バッグを持たせていました。こちらの方がレトロ感はあるものの、正直ショボさは否めません。

ところでチコちゃんの番組で、何故こう言う肘に掛けるバッグの持ち方は女性だけなのか?と言うのを説明していました。筋肉の造りが異なる為、男性は腕が痛くなるので持てないからだそうですが、そう言えば私もバッグをこう持つ事は全くありません。決して筋肉が男だから()ではなく、特にイギリスでは防犯上良く無いからです。 


フル可動式ボディの割に「Sindy Play」の可動域は狭く、大して役に立たないのですが、ボディとしての造形自体は、顔に合っていてバランス良く出来ていると改めて実感しました。同じ日に購入した中古のハスブロ製ディズニー姫人形と見比べると、尚更思いました。

特に椅子等に座らせた時、きちんと脚を閉じる事が出来るのと(廉価品可動式ボディでは結構出来ない事が多い)、手を膝の上で揃える事が出来るので、中々御行儀良く見えます。 

実は椅子の高さや深さが合わなくて、尻の下に消しゴムを置いて調節しているのですが…。

そう言えば、Sindy Playのボディで椅子に座らせるのは、案外これが初めてかも知れません。 

例え可動式ボディで膝に関節があっても、座らせる程は股関節や膝が曲がらないドールも中には存在するので、やはり全ての可動域を色々試して慣れない限り、分からない事だらけです。 





2026/07/13

ビンテージの緑地の小花柄スカーフ

 

三月の天気の冴えない自分の誕生日に、Brighton ブライトンの競馬場で開催されるフリーマーケットに初めて行った後は、その足で近くのLewes ルイスにアンティーク・モール巡りに行きました。未だ寒い季節の天気の良く無い日の外出は、イギリスではこれ位しか娯楽がありません。

其処で、中々魅力的なビンテージらしい柄のスカーフを集めたバスケットを見掛けました。スカーフなら軽く嵩張らず壊れず郵送料も掛からない為、三月末の友達への誕生日プレゼントにこれも加えようと思いました。 

スウィンギン・ロンドンらしい弾けた色合いのファンキーな柄も幾つか混じっていましたが、小花が整列した可愛めの柄を選びました。 

友達の好きな落ち着いた緑色地だし、花柄は小さくとも、昔のマリー・クワントっぽいポップなレトロさは十分あります。素材はポリエステル100%で全く高級ではありませんが、その分気軽に使えるはずです。 

タグを見たら日本製で、これはビンテージのスカーフとしては然程珍しい事ではなく、その昔日本はせっせとスカーフを生産し、欧米のファッションに対応すべく輸出していたからです。そして今や、日本のスカーフ製造技術は、イタリアのコモ湖畔と並んで世界一と言われています。

そう考えると、素材はポリでも、確かに縁は手巻きかがり(ルロタージュ、またはフランスかがり)してあり、丁寧な造りなのが分かります。

結局友達への誕生日プレゼントは十分揃える事が出来ないまま緊急帰国する事になり、三月末には日本に居たので、友達夫婦の好きな日本酒を加えてプレゼントする事にしました。下戸の私ですが、友達の好みを聞いて、実家近くの酒屋さんと云々考え選んで福島の地酒を選びました。生酒なのでクール宅急便だしお金が掛かるよ~と友達は気遣ってくれましたが、日本に居る貴重な機会にしか出来ない贈り物だから、味わって貰えたら幸いです。

 

 


2026/07/12

パーベック丘陵地帯

 

昨年の今頃、ドーセット州のIsle of Purbeck パーベック半島の古城Corfe Castle コーフ城を訪れ、続いてサクソン時代の城壁の町Wareham ウェアハムを訪れた後は、やはりここまで来たからには、ドーセットの海岸線も見てみたいと、帰路と反対方向に南下する事にしました。既に午後5時を回っていて、田舎の店舗はほとんど閉まってしまいましたが、この季節の日没は午後9時頃だから、単に自然を眺めるのにはまだまだ時間があると思いました。

パーベック半島は丘陵地帯になっていて、海抜自体は最高地点でも200mに満たないはずですが、高低差は大きく丘の勾配は結構急です。海へ出るには、Grange Hill グレンジ・ヒルと言う小高い丘を越えなければなりません。

越える途中の山道で、丁度北側の眺めが良く車を停めるスペースがあったので、停めて写真を撮りました。

広大な敷地を持つお屋敷を至る所で見掛けるのも、イギリスならでは。この丘の上には、Creech Grange Archと言う門型の建築物があり、多分この屋敷の持ち主の先祖が建てた展望台だったのだと思います。

丘を越えSteepleと言う村を通過して、海の見える場所に駐車出来ました。

パーベック半島の東端のOld Harry Rocksと言う景勝地からお隣デヴォン州のOrcombe Pointまでの約200㎞は、Jurassic Coast ジュラシック海岸と呼ばれる特別な海岸で、ユネスコ文化遺産に登録されています。特にこのパーベック半島沿岸は、岩やチョークの白い崖が長年の浸食で複雑な姿を形成し、劇的な景観を作っています。

ジュラシック海岸は、その名の通りジュラ紀に形成された地層を多く持ち、恐竜を始めとする古生物学にとっては非常に貴重な化石の宝庫です。 アンモナイトの化石なら浜辺で素人にも簡単に見付かる為、一昔前まではそれを採集する人々が群がっていたらしいのですが、流石に乱獲が進み今は禁止されているとか。

この駐車場近くには、茅葺屋根の家の並ぶ集落が見えます。 

本当はKimmeridge Bay キンマリッジ湾と言う海辺を目指していたのですが、何と湾に通じる一本道は有料。しかも、午後6時と言う遅い時間でさえ6ポンドと高かったので、諦めて引き返しました。ドーセットの海岸は人気が高く混むだけに、最寄りの駐車場数が限られるとか駐車料金が高いなど、容易には近付けなくなっています。


代わりに、先程通過したグレンジ・ヒルの尾根道の無料駐車場&展望地にやって来ました。

海からは遠ざかりましたが、標高は高いのでかなり遠くまで見渡せます。 

眼下に見下ろす教会は、SteepleのSt Michael & All Angels Church。 

実はこの尾根周辺は、駐車場と道路以外は軍の演習地で、固く立ち入り禁止になっています。イギリスって本当に軍用地が多く、国土のかなりの面積を占めています。ライフルを打つような音が、草原に響き渡っていました。


更に、帰路とは逆方向に尾根伝いに西へ進み、もう一つの無料駐車場&展望地に行きました。生憎ここからは、海は少ししか見えません。  

尾根の反対側(北)にも、海が少しだけ見えます。内陸に入り込んだPoole Harbour プール港の一部だと思います。

この辺りは丘が結構険しく、崖のような斜面でさえ演習場になっていて、軍事訓練ってやっぱり半端なくキツそうと思いました。

St Aldhelm's Headと言う岬の頂上と、海面の高さが偶然同じに見えてしまった、ちょっと不思議な光景。この岬の上には、St Aldhelm's Chapelと言う、少し変わった形の12世紀築の礼拝堂が立っています。崖下が派手に崩れていて、地質の脆さを物語っています。実際にドーセットの海岸では、度々崖崩れに寄る被害者が出ます。

この出っ張った岬はWorbarrow toutと言い、地質学的に重要な場所だそうです。この近くには、1940年代に廃村となった集落が在り、今は返って「ゴースト・ビレッジ」として観光客が訪れるようです。

海の向こうに見える島は、石灰岩の産地として有名なIsle of Portland ポートランド島ではないかと思います。陸繋島と言い(初めて聞いた単語だ)、細~い砂州で本土とは辛うじて繋がっています。

終日絶好のお天気に恵まれた夏の日だったのにも関わらず、学校の夏休みの一週間前と言う穴場の機会で然程混まず、人気の高いドーセットのパーベック半島を十分楽しむ事を出来ました。