2026/08/13

お盆心霊特集 伯母の家での体験

 

私が子供の頃、隣の市に住む伯母(母の長姉)の家に、家族で時々泊まり掛けで遊びに行った。伯母の家は、僻地でもなく市街地からそう離れていないのに、旧街道の街並みから奥まった、周囲は田んぼや畑ばかりに囲まれた中に一軒だけぽつんと寂しげに立つ、今考えると奇妙な立地だった。

その日の夜、私の自称霊感のある姉は、伯母の家の二階の部屋で従姉妹達と一緒に寝ていた。しかし、外から非常に悲痛で不気味な「ひゅうぅぅぅーひゅうぅぅぅー」と言う人の声が聞こえて来て、姉は眠れなくなった。その声は家の二階の外側にぴったり張り付くかのように、飛びながら周囲を何度もぐるぐると回り続け、家の中に入りたいと訴えているようだった。余りの怖さに姉は隣に寝ている従姉妹達を起こしたが、「何も聞こえないよ」と言ってまたすぐに寝てしまった。結局姉は、怖過ぎてその夜は一睡も出来なかった。

明け方、伯母の家から500m程離れた線路から一番電車の走る音が聞こえると、その不気味な声は漸く去って行き聞こえなくなった。朝この恐怖体験を母に訴えると、「あ~あそこの線路、自殺者多いからねえ」とケロッと言ったそうだ。この話を成人した後に姉から聞き、何だか平然と言い放った我々の母が怖くない?と私は思った。その伯母の家は、東日本大震災の際に地盤が傾き住めなくなったと聞く。そして伯母も母も、もうこの世には居ない。

 

※以前たわごとブログに掲載した内容の焼き回しです。

撮影地:National Trust, Nymans

 


2026/08/12

緑系ラインストーンの花型ブローチ

  

六月の記録的な猛暑の日のArdingly アーディングリーのアンティーク・フェアの屋内会場では、汗だくでフラフラになりながらも、このビンテージ・ブローチも買いました。

花と葉を模ったズッシリ重めの台座の上に、濃緑のエメラルド色と黄緑のペリドット色のラインストーンが鏤められています。因みにペリドット色の方は、紫外線光を当てると発光するウラン・ガラスでした。

大きさは縦5.5×横5㎝程度で、ラインストーンの直径はどれも8㎜位です。

エメラルド色が濃過ぎて写真では真っ暗に写ってしまいますが、横から透かせるとこんな美しい色をしています。 

やたら台座がギラギラと輝き、更に彫りも深めで陰影がくっきり見え、正直クドくて暑苦しいデザインです。花モチーフなのに余り愛らしくなく、地金は銀色なのに若々しくも涼しげにも見えないのは珍しく思えました。 

しかし、今まで選んだ事がなかったタイプなのは確かで、返って個性的で面白いかもとも思いました。あえて言えば、構図は良く纏まっていて安定感があります。

着用すると少しだけ変わっていて映えるのは、案外こんなブローチなのかも知れません。

 

 

 


2026/08/10

20世紀築のジョージアン様式の館ヒントン・アンプナー 4

 

昨年夫婦で初めて訪れたハンプシャー州のNT(ナショナルトラスト)のお屋敷&庭園「Hinton Ampner ヒントン・アンプナー」では、西側のテラスが庭園の最大の見所になっていますが、テラスとは屋敷を挟んで反対側の東に在るインフォーマルなウォルド・ガーデンとキッチン・ガーデンは、私にとっては更に魅力的でした。

印象的な木製の塔を持つ古い教会が、絵になる借景になっています。

この教会も、館からすぐに行けるので訪れてみました。最初は邸宅付属の礼拝堂かと思いましたが、単に村の教区教会が隣接しているだけだそうです。


13世紀築ですが、ウィリアム一世のイングランド征服以前(つまりサクソン時代)の部分も残っているそう。内部は特に私の興味を引く物は見付けられませんでしたが、祭壇部分の細長い窓枠の有名作家に寄るモダンなステンド・グラスが目に留まりました。 

一方、ヴィクトリア時代のラファエル前派顔のステンド・グラス。ヒントン・アンプナーの最後の当主ラルフ・ダットン卿は、この教会に眠っています。 

再びウォルド・ガーデンに戻りました。

この頃は丁度去年の今頃ですが、既にイングリッシュ・ラベンダーのエッジが短く刈り込まれていました。イギリスではラベンダーの花期が長く冬の初めまで咲き続けますが、こうすると秋に再び蕾を沢山付けるのか??

この繊細な色合いのコスモスにはウットリ。黄掛かったサーモンピンクに、微妙に青味掛かったオーキッドピンクが混じっています。

ありふれた風露草ですが(イギリスではほぼ雑草)、これだけ群生させると見事。

細かい地味色の花の紫陽花の仲間も、群生させると見応えがあります。 

華やかさのあるダリアは、盛夏の英国式庭園では欠かせません。  

我が家の庭では、何度植えても他の植物に駆逐されてしまうガウラ。背が高く、結構見栄えがするのになァ。 

一方壁際では、プラムが鈴なりに実っています。


姫リンゴも、枝が重く垂れる程この通り。イギリスでは、生食には向かない姫リンゴをジェリー(果汁だけのジャム)やチャツネ、果実酒に利用するそうです。

果樹の枝を壁や塀等に沿わせて出来るだけ平面に誘引し伸ばすフルーツ・ウォール(エスパリエ)は、伝統的にイギリス人の得意技。小面積で効率的に栽培出来、また壁の反射熱で果実の糖度が上がる効果もあるそうです。

キッチン・ガーデン(菜園)と言っても、野菜だけでなく切り花も育てています。 

これらの花を惜しげなく利用し、豪邸に相応しいゴージャスなアレンジメントをふんだんに飾る事が出来ます。

イギリスのキッチン・ガーデンで良く見掛けるアーティチョークは、丸花蜂に大人気。 

帰国前の早春に、このサルヴィアの仲間「ペインテッド・セージ」の種を庭に直撒きしましたが、 やはり育ちませんでした~。


畑では、既にでっかいカボチャが実っていました。ハロウィーンに活躍するんだろうなあ。

ここの庭園は、確かに中々魅力的でした。季節を変えて、また訪れてみたくなりました。




2026/08/09

エナメル塗装の薄紫色の花のネックレス

 

六月の猛暑の日に訪れたArdingly アーディングリーのアンティーク・フェアでは、屋内ですら物色している内に大量の汗をかき、背負っているバックパックの肩紐さえ汗でびっしゃり濡れて来ました(うう…)。バックパックは撥水加工の素材ではなかったし薄めの色だったので、これでは汗染みになるんじゃないかと心配しました。 

屋内会場の一つどれでも1ポンドのビンテージ・ジュエリーを売るストールでは、このネックレスも真っ先に選びました。ビンテージ・ジュエリーの中でも、ネックレスで良いと思われるデザインに出会う機会は、ブローチよりずっと少ないからです。

花や葉を中々細かく模った台座が艶のあるエナメルで塗装され、更にピンク色の小さなラインストーンが鏤められています。ラインストーンだけとかエナメル塗装だけよりも、やはり二つ組み合わさった方が、質感に奥行きと充実感が出て魅力的に見えます。

女性らしい可憐なデザインですが、渋めの薄紫色と草色のエナメルが甘さを抑え、尚且つ上品で控え目な優しさを感じさせます。 

ラインストーンとエナメル塗装の台座は三つだけ連なっていて、後はチェーンのみでペンダントと呼ぶ方が相応しいかも知れません。しかしチェーンも少しだけ凝ったデザインなので、物足りなくは見えません。普段使いするのには、大袈裟過ぎないこれ位のボリュームが便利なはずです。


 

2026/08/08

20世紀築のジョージアン様式の館ヒントン・アンプナー 3

 

昨年夫婦で初めて訪れたハンプシャー州のNT(ナショナルトラスト)のお屋敷&庭園「Hinton Ampner ヒントン・アンプナー」では、館内を見学した次に庭園を見て回ります。 

今まで来ようと思わなかったこのヒントン・アンプナーに、何故昨年行ってみようと思ったかと言えば、別のNTの庭園Mottisfornt Abbey モティスフォント・アビーで少しお話した女性が、庭園好きなのでモティスフォントは勿論、ナイマンズやこのヒントン・アンプナーにも毎年訪れると言っていたからです。

それで、ヒントン・アンプナーの庭園も、多分結構魅力的なんだろうなと思った訳です。前にも書きましたが、財力をこれでもかっと見せ付ける豪華屋敷には余り興味がないし、内部見学は一度で十分ですが、庭園が楽しめる場所は何度でも訪れたくなります。

ここの屋敷は南北に長く、東側が正面玄関の入り口となっています。 

ここは、屋敷の南側。NTの写真で見ると、睡蓮でいっぱいの華やかな池になっていますが、この時は単なる水が濁ってきちゃないプールでした。


更にその先に、ひっそりとした(と言うか地味な)フォーマル・ガーデンがあります。

南西には、窪地のsunken garden=沈床庭園があります。この時は、子供向けのイベント会場になっていました。ある程度大きなNTは、イースターや夏休み、ハロウィーン等に子供向けのアトラクションを開催しますが、何処も似たような物ばかりで変わり映えが無く、内容的にも余程小さな子供しか楽しめそうもありません。日本の場合、子供の絶対数が少ない為、多分親御さんや大きなお友達も釣れるような工夫を心掛けるのでしょうね。

 ここの庭園のハイライトは、日当たりと眺めの良い、高低差がある西側のテラスのようです。 

まず建物に沿って、宿根草のボーダー花壇が続いています。

傾斜は階段式になっていて、中段はこんな感じ。

キノコ型?に綺麗に刈り込まれたトピアリーが並び、奇妙な風景に。 

その先は、もこもこと歩き出しそうな形に刈り込まれた針葉樹の並木になっています。 

この石塀で出来た溝は「ha ha」と言い、イギリスのお屋敷の庭園で良く見掛ける物で、塀や壁を建てて視界を遮る事無く家畜の庭への侵入を防ぐ工夫です。


テラスの先には、最後の当主ラルフ・ガットンが愛したサウスダウンズの風景が見えます。

歩き廻って一息付き、NTのカフェでアイスクリームを食べました。この日もイギリスとしては相当暑かったらしく、私はマンゴーのソルベ(シャーベット)を選びました。 

しかし暑さで言えば、極度の乾燥と水不足のせいで、今年の方が昨年よりずっと厳しいように感じます。