昨年のP太のお誕生日に出掛けた城下町Arundel アランデルで、お城の裏側の湖を訪れた後は、その更に奥に在る集落の11世紀築の教会まで行ってみる事にしました、
複雑に蛇行するRiver Arun アラン川にほぼ沿って北上する、Mill Roadと言う細い(しかし起伏は結構多い)道路が一本だけが通じる、South Stoke サウス・ストークと言う行き止まりの集落です。教会があるからには昔は村だったのでしょうが、今はアランデル町の一部となり、教会を囲む農家が数軒立つのみで、店舗もパブの一軒もありません。
教会は、まず少し変わった形式の搭が目を引きます。どちらかと言うと、中欧の中世の城の塔のようです。また、教会の大きさに対して高さは相当あると思いました。
正式名をSt Leonard's Churchと言い、5~6世紀のフランク王国の修道士であった、囚人と妊婦と農民と馬の守護聖人を祀っています。ここは昔から農村地帯だったであろうから、農民&馬の守護聖人と言うのは合点が行きます。
集落の規模を考えると教会は大き目で、昔はもっと人口の高い場所だったのが想像出来ます。
内部は、特徴らしき物が何も見当たらない程至って簡素でした。会衆席の数は、例え集落全員が参列しても埋まらなさそう。
唯一、天井近くの梁に描かれた文様は興味を引きました。
千年近い間に何回も改装を繰り返して来た為、ノルマン様式らしい特色も残っていません。分厚い壁と出来る限り小さく取られた窓のみが、起源の古さを物語っています。
毎週日曜日ではありませんが、定期的に礼拝は未だ行われているそうです。この集落には、かつての農家の納屋を改装した結婚式場もあるようなので、意外と教会の需要は高いのかも。
実はここから1㎞も離れていないNorth Stoke ノース・ストークと言う集落に、もう一つ興味深い中世の小さな教会が在るのですが、それ程近い場所なのにも関わらず、蛇行するアラン川の氾濫原に遮られて直通の道路は一つも通っていません。遊歩道は通じていて、徒歩でなら行けるようです。
もし日本だったら平家の落ち武者伝説でも残っていそうな、まるで隠れ里のような場所です。アランデルと言う人気の観光地からそう遠くない場所に、こんな現世から隔離されたような集落が未だ存在している事が、返って教会以上に印象的でした。