2026/02/03

オープン・バックのABクリア・ラインストーンのブローチ

 

昨年の11月末に姉へのクリスマス・プレゼントを買う為に訪れたSawbridgeworth ソウブリッジワースのアンティーク・モールでは、このブローチも一緒に買いました。丁度青系ラインストーンのクロス型ブローチの隣に並んでいて、余りの美しさに目が留まりました。

全体的には横幅5㎝位の楕円形で、無色透明+AB加工の大小のラインストーンが、全てオープン・バックで爪留めで配置されています。 

多分チェコスロヴァキア、またはチェコ製で、もしかしたらビンテージと言う程古くはないかも知れません。しかし、後日別なアンティーク・モールで、良く似た仕様の物がビンテージとして売られていました。

このシャボン玉みないなラインストーンの輝きと、白銀色の台座と相まって、夢可愛いとでも言うような、見れば見る程うっとりする美しさです。 

姉向けとしては少し子供っぽいかもと考えましたが、返って今まで姉へのプレゼントとして選んだ事がないタイプだから、あえて加えてみようと思いました。

今回の姉へのプレゼントのビンテージ・ジュエリーは、やはり不思議と茶系が多く集まってしまいました。しかし日本人の肌色に馴染み易い使い易い色ですし、姉が好きな色だとは思います。




2026/02/02

クームスの中世の壁画教会

 

イギリスには、グルメとショッピングの楽しみは無い。イベントやハンドメイドの楽しみも乏しい(あったとしても全てが理不尽に高い)。ので、教会巡りを娯楽としています。……え? キリスト教徒でもないのに、どゆこと??かと言いますと、本当に手軽に出来る娯楽が、ここではそれ位しか私には思い付かないのです。 

特にフリマの開催されない&ガーデニングも出来ない、寒い季節はそうです。しかも、有名な大聖堂とかだけではなく、イギリスに住んでいない限り訪れる機会はまずない、村の小さな古い教会に魅力を見出しています。

その中でも今注目しているのは、中世の壁画の残る教会。調べてみたら、意外と多く在ります。専門サイトで確認してみると、サフォークやノーフォーク、ケンブリッジシャーのイースト・アングリアに集中しているとの事ですが、特に古い観る価値の高い壁画は、以前訪れたHardham ハーダムの教会を筆頭に、私の住んでいるサセックスに多く残っているそうでラッキー。そこで、地図で調べては連れて行って貰っています。P太は、「君の新しい『ポケモン・ゴー』だね!」と言って、面白がって協力を惜しみません。 

そして昨年の早春に訪れたここは、ウェスト・サセックス州南部のCombes クームスと言う村の教会。Lancing College ランシング校と言う有名なパブリック・スクールの、裏手に当たります。 

村と言うより、古い農家が二、三軒集まっただけの集落=hamletですが、教会が在るからには多分「村=village」と登録されているのかも知れません。 

教会は、丘の斜面にへばり付くように立っています。

立地自体が、風光明媚な国立公園South Downs サウス・ダウンズ丘陵地帯の中に在ります。

教会の側を、古代の道で現ナショナル・トレイルSouth Downs Way サウス・ダウンズ遊歩道が通っています。

この季節の墓地や丘の斜面には、野生のスノードロップや水仙が咲いていました。

麓には、vicarage rectoryと呼ばれる司祭館らしき建物が見えます。しかし教会に通うキリスト教徒が激減している今、こんな寒村の教会に司祭が駐在しているとは思えず、礼拝も毎日曜日に行われているとは思えません。

River Adur エイドゥ―(アドューと記される事も)川の谷を挟んだ向かい側()の丘には、巨大な石灰採掘場と工場の豪快な廃墟が見えます。この丘の頂上の奥は、ブライトンの眺望地Devils Dyke デヴィルズ・ダイクに続きます。

 

教会の建物は想像した通り極めて小さく簡素で、多少知識がない限り、単なる古惚けた粗末な教会にしか見えないはずです。

しかし、Doomesday Bookに登録されている事から、ノルマン時代には既に存在していた事が分かります。現在はイングリッシュ・ヘリテイジの管理下で、歴史的建造物一級に指定されています。

西側には、かつて塔が立っていたかも知れない跡の礎石が見えます。

中も思った通り至って簡素な造りですが。返って壁面のほぼ全体が壁画で覆われているのに目を奪われます。

この身廊部分は、11~12世紀の創建当時の建物がほぼ完璧に残り、一部はサクソン時代築だそうです。

一方このアーチの奥のChancelと呼ばれる祭壇周辺は(東側)、後の1314世紀に再築されたせいか、壁画は施されていません。 

このドアの周辺にも、レンガ模様のような壁画が。

こう言った壁画は、識字率が低くステンドグラスも未だ発達していなかった時代には、主に聖書の内容を説明する為に盛んに描かれたようです。イースト・サセックスの州都Lewes ルイスにかつて在った修道院の僧侶職人集団が、周辺各村を回って描いたとも言われています。 

しかし近代に入り、多くの中世の壁画は時代遅れと言う事で(何せ絵画技術が稚拙で美しくない…)塗り潰されました。それが現代に偶然発掘されたり、返って近代化の波から外れた僻地の小さな教会に、こうして良く保存されているのが見られます。

実際この教会は、サセックスの多くの教会と違い、ヴィクトリア時代に再建・修復されなかったそうで、この壁画も1949年に当時の壁の下から発見されました。

サセックスの教会壁画の多くは、中世でも初期の1213世紀の為、描写が一層稚拙で不気味なのが興味深いんですよ。この白目むいている人物画なんて、失礼ながらまるでギャグ漫画のようだし。

またノルマン教会特有の、ガーゴイル等のキモ怖い石像も健在。

この窓の下の塞がれたようなような丸い不思議な枠は、一体何の為に?

外側ではこうなっていて、やはり正体は分かりませんでした。 


少し調べない限り、何の変哲もない外観からは気付けない、本当に歴史的に興味深い貴重な教会です。イギリスでは、こう言うのを時に「hidden jem =隠れた宝石」と呼びます。実はこの直ぐ近くにも、St. Botolph’s Church 聖ボトルフ教会と言うノルマン時代の姿を良く残した小さな教会が在るのですが、生憎周囲に駐車出来る場所が見付からず、道も細くて引き返せなかったので見送りました。

村の教会観察は、イギリスでは珍しくお金の掛からない娯楽とは言え、募金は心掛けています。日本の神社仏閣の、お賽銭やお布施と変わりありません。電気代一つにも維持費が掛かっていますし、信者じゃなくとも、こう言った歴史価値の高い文化遺産にはいつまでも残って欲しいからです。

P太も私同様に無宗教ですが、こう言った場所には理解と興味があって、ホイホイと連れて行ってくれるので助かります。宗教にどっぷり嵌っているような人も勿論真っ平ですが、以前デートした人の中には、無神論者な為に神社に近付くのさえ嫌がるような男性が何人か居たので、そう言う人とは旅行は絶対に楽しめないだろうからと付き合えませんでした。無宗教と違い、無神論と言うのは一つの宗教です。