2026/07/12

パーベック丘陵地帯

 

昨年の今頃、ドーセット州のIsle of Purbeck パーベック半島の古城Corfe Castle コーフ城を訪れ、続いてサクソン時代の城壁の町Wareham ウェアハムを訪れた後は、やはりここまで来たからには、ドーセットの海岸線も見てみたいと、帰路と反対方向に南下する事にしました。既に午後5時を回っていて、田舎の店舗はほとんど閉まってしまいましたが、この季節の日没は午後9時頃だから、単に自然を眺めるのにはまだまだ時間があると思いました。

パーベック半島は丘陵地帯になっていて、海抜自体は最高地点でも200mに満たないはずですが、高低差は大きく丘の勾配は結構急です。海へ出るには、Grange Hill グレンジ・ヒルと言う小高い丘を越えなければなりません。

越える途中の山道で、丁度北側の眺めが良く車を停めるスペースがあったので、停めて写真を撮りました。

広大な敷地を持つお屋敷を至る所で見掛けるのも、イギリスならでは。この丘の上には、Creech Grange Archと言う門型の建築物があり、多分この屋敷の持ち主の先祖が建てた展望台だったのだと思います。

丘を越えSteepleと言う村を通過して、海の見える場所に駐車出来ました。

パーベック半島の東端のOld Harry Rocksと言う景勝地からお隣デヴォン州のOrcombe Pointまでの約200㎞は、Jurassic Coast ジュラシック海岸と呼ばれる特別な海岸で、ユネスコ文化遺産に登録されています。特にこのパーベック半島沿岸は、岩やチョークの白い崖が長年の浸食で複雑な姿を形成し、劇的な景観を作っています。

ジュラシック海岸は、その名の通りジュラ紀に形成された地層を多く持ち、恐竜を始めとする古生物学にとっては非常に貴重な化石の宝庫です。 アンモナイトの化石なら浜辺で素人にも簡単に見付かる為、一昔前まではそれを採集する人々が群がっていたらしいのですが、流石に乱獲が進み今は禁止されているとか。

この駐車場近くには、茅葺屋根の家の並ぶ集落が見えます。 

本当はKimmeridge Bay キンマリッジ湾と言う海辺を目指していたのですが、何と湾に通じる一本道は有料。しかも、午後6時と言う遅い時間でさえ6ポンドと高かったので、諦めて引き返しました。ドーセットの海岸は人気が高く混むだけに、最寄りの駐車場数が限られるとか駐車料金が高いなど、容易には近付けなくなっています。


代わりに、先程通過したグレンジ・ヒルの尾根道の無料駐車場&展望地にやって来ました。

海からは遠ざかりましたが、標高は高いのでかなり遠くまで見渡せます。 

眼下に見下ろす教会は、SteepleのSt Michael & All Angels Church。 

実はこの尾根周辺は、駐車場と道路以外は軍の演習地で、固く立ち入り禁止になっています。イギリスって本当に軍用地が多く、国土のかなりの面積を占めています。ライフルを打つような音が、草原に響き渡っていました。


更に、帰路とは逆方向に尾根伝いに西へ進み、もう一つの無料駐車場&展望地に行きました。生憎ここからは、海は少ししか見えません。  

尾根の反対側(北)にも、海が少しだけ見えます。内陸に入り込んだPoole Harbour プール港の一部だと思います。

この辺りは丘が結構険しく、崖のような斜面でさえ演習場になっていて、軍事訓練ってやっぱり半端なくキツそうと思いました。

St Aldhelm's Headと言う岬の頂上と、海面の高さが偶然同じに見えてしまった、ちょっと不思議な光景。この岬の上には、St Aldhelm's Chapelと言う、少し変わった形の12世紀築の礼拝堂が立っています。崖下が派手に崩れていて、地質の脆さを物語っています。実際にドーセットの海岸では、度々崖崩れに寄る被害者が出ます。

この出っ張った岬はWorbarrow toutと言い、地質学的に重要な場所だそうです。この近くには、1940年代に廃村となった集落が在り、今は返って「ゴースト・ビレッジ」として観光客が訪れるようです。

海の向こうに見える島は、石灰岩の産地として有名なIsle of Portland ポートランド島ではないかと思います。陸繋島と言い(初めて聞いた単語だ)、細~い砂州で本土とは辛うじて繋がっています。

終日絶好のお天気に恵まれた夏の日だったのにも関わらず、学校の夏休みの一週間前と言う穴場の機会で然程混まず、人気の高いドーセットのパーベック半島を十分楽しむ事を出来ました。





2026/07/11

フンメルの「村の少年」フィギュリン

 

今年三月の自分の誕生日に訪れたBrighton ブライトンの競馬場でのフリーマーケットで購入し、日本の義妹に上げた人気のゲーベル社のフンメル人形二体の内、もう一体はこのフィギュリンです。

やはり高さは10㎝位で、ドイツ語圏の山間部らしい服装をしています。タイトルは「Village boy 村の少年」で、。または日本では「籠を持つ少年」と呼ばれています。買った時点で、かなり薄汚れているなと思い拭きましたが、元々こう言う渋い彩色のようです。ただし籠の中には、実際ホコリが溜まっていました。

バスケットをしっかり抱えを持ち、村の市場にでもお使いに来た男の子のようです。ポケットに右手を突っ込んでいるのは、預かった大事なお金が入っているからなのかも。幼少ながら、親から頼まれた買い物の使命を必死に果たそうとする、強い心構えが感じらる…ような気もする、ちょっと生意気そうな顔です。上目遣いで口を開けているのは、お店の人と何か会話しているからかも知れません。 

義妹に渡した時、包みを開ける前から、このシリーズと分かって大喜びしていました。その位、気に入っているそうです。

このフンメル人形、ヒビカケ有り(特に尖がった髪が欠け易い)でさえ結構なお値段で売られている事が多く、人気の強さを物語っています。バチモンと言うか類似品も沢山出回っているのを見掛けますが、造形のクウォリティと独特な釉薬の質感、落ち着いた色彩の品の良さ、何よりお顔の可愛さで一目で違いが分かります。

そして返って立体化されたフィギュリンの方が、元のイラストそのものよりも知名度があり人気だし、実際可愛く見えると言う珍しい例です。 

また、実はこのフンメルのフィギュリンには二種類のサイズあり、この身長10㎝程度の1/1012位のスケールと、一回り大きな1/6スケール位のサイズも存在します。しかし私の勝手な意見では、大きい方は何だか大味に見え、この小さい方が繊細で可愛さが引き立つように思います。