2022/11/22

アナ雪のエルサ人形をリペイント

 

私の実験室へようこそ()。イギリスでフリマやチャリティショップ等で手に入り易い中古ファッション・ドールの筆頭に、ディズニーの「Frozen」、つまり「アナと雪の女王」人形があります。アナ雪、そりゃイギリスでも大ヒットしましたから、ドールを持っている子供もゴマンと居た事でしょう。アナ雪人形一つにしても、身頃はボディに直にペイントされた簡易版から、フル可動式ボディ、衣装違い、現代普段着版、セット物、デフォルメちみキャラ系、延々とれりごー♪を歌う仕様(ウザッ)、アニメーターズ・コレクションの幼児型抱き人形だったり、大人のコレクター向け限定豪華版だったりと、様々なバリエーションが存在します。メーカーも、Mattel Hasbro Simba、タカラトミー等、多くの会社が手掛けています。共通して言えるのは、大抵は色白でディズニーの姫人形にしちゃ割と珍しく丸顔気味だから、こちらで手に入れられるリペイントの素材としては自分にとって悪くないドールと言う事ですもう馬面やガングロや頭デカ過ぎ人形のリぺには、ほとほと飽きました…

世の中にはアナ雪人形のリペを手掛けている人も当然沢山居るのですが、それらはあくまでアナ雪ファンな人達の為、キャラクターを寄りリアルに「らしく」近付けると言ったリペがほとんどです。しかし私は「アナ雪愛」がまるで無いから(今だ一度も観た事すらないw)、アナ雪人形を全くキャラクターとは違った雰囲気に何処まで出来るか?と言う事に返って興味を持ちました。

数多く見掛ける中古アナ雪人形の中でも私が探したのは、状態がそこそこ良くて着せ替え可能で(つまり衣服がボディに直接プリントされていない)、口が余りひん曲がっていないタイプでした。そう思っていた処、フリマで中々理想的なアナ雪人形を手に入れる事が出来ました。大き目の紙袋に、アナとエルサの姉妹が一緒な上、特に欲しくはないけどオリジナルのアウトフィット、他にもファッション・ドールが二体とドール服やアクセサリーが色々詰まって、一袋50ペンスとフリマとしても激安でした!

買った当初は人形は全てマッパでしたが、一緒に袋に入っていたデフォ服と思われる物を一応着せて撮影しています。アナとエルサの靴まで残っていたのは、中々貴重なのでちと嬉しい。

特に、モモコにも履かせたアナのブーツは可愛くて使えると思います。エンボスされた模様の部分に、自分で金色のペイントをしました。エルサのハイヒールは美しいけれど、生憎他のドールには大き過ぎるようです。

ドール関係の他にも、子供用のアクセサリーなんかがゴチャゴチャ詰まっていました。私にとってはゴミでしかありませんが、眺めると不思議とノスタルジーが込み上げて来るように感じます。時代も国も全く違うのに、プラスティック製の指輪なんかは、私の子供の頃のと変わらなく見えます。

この中から、まずエルサをいじってみる事にしました。雪の女王なだけに、色白と言うより絶対低体温に違いない程蒼白。この肌の色にこの濃いルージュの色では、最早ゴスの女王です。

リぺで目指したのは、繊細な肌や髪の色に合わせ、儚げでふんわり優しいイメージ。ハスブロ社のファッション・ドールのヘッドの素材は硬く、ソフビではなくポリかと思う程です。それで、これなら水彩色鉛筆のみでリぺを描き進められるかもと思いましたが、部分的にてかてか光る程肌が滑らか過ぎて、色鉛筆が全く乗りません。

やむを得ずジェッソで瞳の下白を描き入れましたが、光沢のある部分はジェッソすら乗りにくく、鉛筆の線で簡単に削れてしまいます。結局、アクリル絵の具メインで仕上げました。

このリぺしらたエルサには、雪の女王ではなくエルフの女王ガラドリエル様っぽい中世ケルト風のドレスを着せる事にしました。この凄い爪先立ちで大き目足に履けるドール靴は、私の手持ちの中では極限られる為、靴の余り目立たないフルレングスのドレスにせざるを得なかったからです。因みに、ハスブロ社のディズニー人形の靴は、モンハイブラッツィラズとなら相互性があるようです。

ついでに、後からフリマで購入した、同じくハスブロ社のエルサ人形の可動式ボディと交換してみました。肌色&体型的には全く同じ見えましたが、実は首の形が微妙に違っていて、顎を突き出した状態にしか頭が嵌らないのです。しかし、この首のジョイントは複雑且つ凄く壊れ易そうな造りで二度と外したくない為、このままで進めました。

ハスブロ社のドールの首のジョイントはまるで碇のようで、子供が絶対に引き抜く事の出来ない(壊さない限り)非常に強固な造りになっています。首穴は小さくヘッドの素材は硬いから、ボディを交換する為には、ヘッドをしばらくお湯に浸して相当柔らかくしなければなりません。何故そこまで、首が外れるのを目の敵にしたのかは謎。

おまけに可動式とは言え、相変わらず肘は120度位までしか曲がらない(関節にする意味あった??)のに対し、膝は緩過ぎてガクガクです。更に、工場で抜型から外す工程がいい加減なのか、元持ち主の子供にかじられたのか、足や手の先が溶けたように崩れています。手先の形は、鋏で切り落としてある程度整えました。廉価品人形の可動式ボディなんて所詮こんな稚拙さかとガッカリしましたが、元のボディでは椅子にさえ座らせられないのです。

とは言え、透明感のある色白肌はやっぱり有難や~。日本では「色白は七難隠す」と言われていますが、似合う服の色を選ばず、血色さえ良ければ写真写りの良い点では、ファッション・モデル・ドールとしても七難位は隠します。

髪の状態は割と良好で、美しい豊かなプラチナ・ブロンドのままです。ヘッドドレスは、園芸用ワイヤーを曲げてテキトウに作っています(笑)。一方、元持ち主の少女が同時に購入したのに違いない妹人形のアナの方は、既に髪が相当ちりちりに傷んでいました。

共にヘッドは大き目で背の高さは同じ人形でも、アナの方が肩幅は狭く身頃が華奢で、エルサの方が心持ちバランスの良いボディをしています。

エルサのイメージから脱却する為に、あえて青系の服は避けましたが、瞳は青いままだしフルレングスのお姫様ドレスだから、やはりエルサっぽさからは抜け切っていないと思います。しかし中世風ドレスに挑戦するのは初めてで、失敗や改良点も含めて中々面白い経験でした。未だしばらくは、このエルサ人形で遊んでみたいと思います。

 

 



0 件のコメント: