2022/11/23

湖水地方の老舗ホテル 2

 

今回のP太と義母との湖水地方の旅行で、荒野の老舗ホテル「Shap Wells Hotel」を宿泊先に選んだのは、建物内にレストランが完備されているのも理由の一つでした。車を長時間運転するP太にとって、一日の終わりはアルコールで締め括りたいので、旅行先の宿内に夕食の取れる場所が在るのに越した事はないのです。

昨年のハイランドでのホテルの経験から、実はこのホテルでの夕食は最初は不安でした。しかしホテルのHPや予約サイトのレビューから、シェフがそれなりにプライドを持って料理していて、割と期待出来る事が伺えました。このレストランでは、前菜・主菜・デザートはそれぞれ3~4ずつからだけ選べますが、メニューは毎日変更され、また他では聞いた事のない独特な料理も混ざっています。コースは三つ全てじゃなくとも、主菜だけ、または主菜と前菜かデザートの2コースだけと、好きなように選べます。朝食は宿泊代に含まれていますが、夕食は任意で別料金です。しかし外食が凄く高く付くイギリスでは、比較的良心的な夕食の価格でした。

一日目の夕食。まずP太は、前菜にハルーミのフライ、スウィート・チリ・ソース添えを選びました。ハルーミは熱しても溶けない独特な食感の地中海東部原産のチーズで、現在ヴィーガン流行りのイギリスでは飲食店で良く見掛ける食材です。多分これは冷凍を揚げただけであろうと言う事で、可もなく不可もなくと言った感想でした。


私の前菜は、「マッシュルームのフライ、タルタル・ソース添え」。これもイギリスでは在り来たりな前菜ですが、マッシュルームがジューシーで普通に美味しかったです。食の細い義母は、前菜は無し。

P太は主菜には、「ラム肉のキャセロール(シチュー)、ハーブ入りパン団子添え」を選びました。肉はホロホロに柔らかくじっくり煮込まれ、団子に合って美味だったそうです。

義母は、サーモンを選びました。魚を余り食べないイギリス人にとって、鮭はフィッシュ&チップスの次位に人気のある魚料理です。これは、ソースがサルサ・ヴェルデなのが少し変わっています。

私は、ベジタリアン・メニューの「サツマイモのRoulade」を選びました。「Roulade ルーラード」とは其処に居た誰もが初めて聞く単語でしたが、フランス語で巻くと言う意味だそうで、主に肉の薄切りやパイ生地で巻く料理の事で、これは実際には野菜のパイでした。

サツマイモの他に地中海野菜の混じったラタトゥイユのようなトマト・ソースが巻かれ、硬めのパイ生地がサクサクで、バジルが良いアクセントになっていてとても気に入りました。

デザートには、三人とも「苺のタルトレット、チョコレート・アイスクリーム添え」を選びました。これが甘過ぎずに美味しい事は美味しいのですが、…色々何かと硬い! 

タルト生地も分厚くて硬ければ、アイスクリームは正に歯ではなくスプーンが全く刺さらない硬さ。アイスが柔らかくなるまで、しばし待ちました。生チョコではなくココア・パウダーで手作りしたような、さっぱりした懐かしい味わいのチョコ・アイスでした。皿の底に敷かれたデコレーションのチョコレートも、ソースかと思ったら、全く皿から剥がれない程へばり付いて硬かった。それでもP太は、根性で全て剥がし取って完食しました。何も、こんな所で本気出さなくとも(笑)。妙なハプニングはあったけど、全体的には三人ともこのレストランでの夕食に満足しました。

 

 

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