リペイントしたバービー「マイ・シーン」人形に、アール・デコ風の衣装として二着目に縫って失敗したのは、このワンピースです。ローウェストってだけで別段デコっぽくはなく、おまけに微妙なくすみピンク色が、マイ・シーンの地黒っぽい肌色に致命的に合いませんでした。
こりゃあマイ・シーンには絶対似合わんなっと分かった時点で、フラワー・モチーフを付け足して愛らしく装飾し方向転換しました。
それで今momoko DOLLに着せていますが、前回の失敗をふまえて身頃はマイ・シーンに合わせて作った為、モモコにはややゆる目に仕上がっています。
アーディングリーのアンティーク・フェアで買ったこのカット生地自体は、ピンクなのに子供っぽくない繊細な色合いで、柄もクラシックで上品で気に入っています。
しかし実は非常に難しい色で、モモコにさえナチュラル(普通)肌にはイマイチ映えませんでした。それで、色白肌のモモコをモデルにするしかなかったのですが、うちの色白肌のモモコは「ラブリーフォークロア」と、この「ヒースの妖精」だけで、今回はヒースの妖精を採用しました。
色素が一際薄く透明感溢れるヒースの妖精ですら、この布は映りが余り良くありません。と言うか、カメラで正確に捉えるのが非常に難しい地色です。本当は、天然素材で高品質な苺アイスクリームのような色なのに。
素敵なお気に入りの生地なのにも関わらず、布自体の魅力だけに頼り過ぎて、焦って良く考えずにこの服を縫ったようで、あちこちのデザインが我ながら投げやりです。確かに、アール・デコらしさもありません。
この襟開きも、今改めて見るとなんでボトルネックに近い程詰まっているんだろとか、袖は何故七分丈で中途半端な幅なのかとか(多分マイシーンの手の甲が大きいので通し易いようにした?)、今となっては本当に只手っ取り早く着用可能にだけ作ったと言うような形です。
これならいっそ、もっと生地の魅力が生きるデザインで、新たにドール服を作ってみようかと考える一方で、色味的に合うドールが非常に限られ、撮影で色を拾うのも難しいとは十分分かったから、どんなデザインにしても上手く行きそうにないと躊躇しています。