2025/11/08

紫とクリアの連爪ネックレス

 

九月初旬のアーディングリーのアンティーク・フェア11ポンドで買った4つの連爪ビンテージ・ネックレスの内、これだけは無色透明ラインストーンのみではなく、紫色のラインストーンも使用されていて、地金の色もシルバーではなくゴールドでした。

紫色のマーキス型のラインストーンが金色の地金に映え、中々ゴージャスでシャープな印象です。全体を眺めると、まるで襟のような形をしていて、また直線的で古代エジプトの懐古風とかアール・デコ調に見えます。

連爪のネックレスは、20世紀初頭から1950年代に特に多く出回っていたようですが、これは本当にアール・デコ時代の物、または50年代のデコのリバイバルかも知れません。 

ただしこのネックレスのみは、中央のラインストーンが一個だけ外れていました。丁度連爪の接続された動き易い部分で、地金の爪そのものが折れてしまったようです。やむを得ず、接着剤でラインストーンを補充しました。 

本来ラインストーンが外れにくい連爪でも、地金そのものの素材がヤワだと、または動いて曲がり易い不安定なデザインだと、地金自体の折れてしまう事があります。 

留め具は、もう片方の連爪の端に輪に引っ掛けてパチンと閉める中留め式。この留め具にも極小のラインストーンが糊付け式で嵌め込まれていて、一つ欠けていますが、流石にこの小ささの石の補充は持ち合わせがなかった為、仕方なくこのままにしています。

 

 

 

2025/11/07

BJDの大ゆきちゃんをリペイント

セリアのドル活用品として、BJD(球体関節ドール)素体と無彩色無植毛のドール・ヘッドが、数年前から売られていますが、それらを使用しているらしい完成体ドール・アイ人形は、イギリスの高速SAの売店や中国系通販等で、以前からノーブランドの名無し人形として売られていました。

そしてその完成品が、今はダイソーでも「ゆきちゃん」と言う名前で売られているようです。流石に百円ではなく三百円だそうですが、イギリスで8ポンド位で売られているのに比べたら遥かに安価です。

最近地元のチャリティショップで、その「ゆきちゃん」人形のでっかい版に出会いました。ヘッドもボディもセリアで販売されている物より顕著に大きく、これ程大きなタイプは今までイギリスの高速の売店でも見掛けた事はありませんでしたが、造形や素材から明らかにゆきちゃんと同じ中国のメーカーの製品のようです。 

身長は約30㎝で、最早1/6スケールではありません。もしかしたら、幼SDに近いサイズなのかも。名前が分からないので、安直に仮称「大ゆきちゃん」とします。

買った時は、こんなアウトフィットを着ていました。ヨーヨーキルト式のベレー帽まで付き、デザイン自体は悪くないものの、身頃肩幅が大きく合っておらず、もしかして他のドールの服をテキトウに着せて寄付したのかもと思っていました。童顔の頭が大きく腕が短いので、すっかり幼児かと思いきや、実は胸の膨らみは少~しだけあって、推定年齢810歳位と言ったところ。

垂れ眼と涙袋が強調された、そのままで地雷系メイクのようで、スカスカ眉毛も、型押しの窪みに彩色仕切れておらず途中で切れている睫毛もショボい、いかにも幸薄そうな顔をしていました。唇の色は嫌いじゃないけど、若々しさは無く年齢に合っていないように見えます。今までのゆきちゃん人形は元のままでもギリ許せるフェイス・デザインでしたが、この貧乏臭い顔には我慢出来ず、どうしても手を加えて改造したくなりリぺイント決行。 

と言っても、元のプリントを消してリぺしたのは唇のみで、その他は単に上描きしています。除光液でプリントを消す際、ドール・アイの素材を傷めてしまうのではと思ったからです。サイズが大きい分返って顔の型押しが深く、それを無視して描かねばならない睫毛は、元のプリント同様に難航しました。兎に角涙袋が目立たないように努めましたが、びっくり眼はどうやっても回避出来ませんでした。

唇は、姉が送ってくれたセリアのドール用メイクで彩色しています。普段リぺに使用しているパステルと変わらないように見えましたが、色付きが控えめでパステルよりは暈し易いようです。水性なので、粉を水で溶いて筆で彩色する事も出来ます。ただし、メイクを落ち着かせる為の定着スプレーで、やはり瞳が濁ってしまいました。彩光だけでも、予めマスキングしておくべきでしたね…。

買った当初髪は相当広がり絡まっていたので、一度コンディショナーでリンスしてから整えましたが、その際に無理に櫛でとかした訳でもないのに、ゴソーッと大量に毛が抜けました。いかにも無名の廉価品らしく、植毛の量も技術も乏しく出来ています。非現実的に長い髪は元から軽くウェーブ掛かっていて、未だ絡まって扱いにくい為、その内毛先は切り落とすかも知れません。

この大ゆきちゃんには、渋いピンク地にビンテージ・レースを縫い付けたカントリー・ドレスを作って着せました。この生地は、西洋らしいクラシックな柄で気に入っているものの、色合いが繊細過ぎて似合うドールが中々居なくて残念に思っていた布です。

基本的にかなりの色白じゃないと似合わない難しい色ですが、その点大ゆきちゃんなら大丈夫でした。また布の柄は大きめなので、これ位大きなドールの方が映えるようです。

レースのエプロンは「なんちゃって」で、直接ドレスに縫い付けてあります。

一応、背面もエプロンの肩紐が交差して腰紐が結んであるかのようにしましたが、長い髪で隠れてしまい、余り意味はありませんでした。

バテン・レースの付け襟は、以前momoko DOLLに、コースターのような小さなドイリーから作った物。

付け襟を取ると、こんな感じになります。 

体に直接型紙を当てて採寸したのにも関わらず、銀髪魔女バービーのアウトフィットとは真逆に、ウェスト切り替え位置が低過ぎて、中途半端なローウェスト気味に仕上がったのが気になります。

足が大きい為にフットウェア選びが問題で、今回はシンデレラ・シューズを履かせています。これはイギリスで広く出回っていたらしい香港製のビンテージのドール靴で、幅広くサイズ展開していた為、どんな大きさの人形でも大抵は合うサイズが存在したので「シンデレラ」シューズと名乗っていたようです。因みに、これはサイズ01号。

ヘッドは硬めのソフビ製のようで、少しビスク・ドールのようなマットな質感があり、キャスト・ドールに近く見えます。 一方ボディの可動域や素材はゆきちゃんと全く同じらしく、安価な割に意外と関節が丈夫そうです。 

肘と膝の関節の造りはバービーのMTMボディに似ていて、二段階式に90度以上曲がります。

しかし腕が短過ぎて、腕組みも出来なければ複雑なポーズは取れません。膝は正座出来る程は曲がらいものの、立ち膝は出来ます。通販でもBJDと謳って売っている割に、球体関節自体は余り多くないボディです。

ファッション・ドールにあろう事か福耳で、全体的な耳の造形も気持ち悪い上、ピアス穴が耳朶どころか頬に開いており、耳を出す髪型には出来ません。

値段は5ポンドと現在のチャリティ屋の中古人形としても高めでしたが、クラシックな服装はばっちり似合う雰囲気だとは分かり、結構着せ替えが楽しそうな人形にはなったので、元は十分取れました


 


 

2025/11/06

半花型連爪ネックレス


九月初旬のアーディングリーのアンティーク・フェア11ポンドで買った4つの連爪ビンテージ・ネックレスの内、このネックレスはスカラップ状のネックレスに少し似ていますが、ボリュームは控えめです。

その分、大袈裟でなく普段使いし易いとも言えます。

ドロップ型のラインストーンが放射状に花型の半分を表すように配置されていて、これもスカラップ状と呼べばそうかも知れませんが、華やかと言うよりは可愛い雰囲気です。 

ラインストーンの輝きは、 相変わらず透明感も反射も申し分なく、しかし現代の安物とは違ってギラギラ感はなく、やはりビンテージならではの落ち着いた美しさがあります。

 
他の連爪ネックレスは姉に送る為に買いましたが、これのみは姉の好みには幼過ぎて見え、もしかしたら自分用にするかも知れません。 

無色透明な連爪のビンテージ・ネックレスは、当時アクセサリーの定番として出回っていたようで、フリマでも良く見掛け、私も既に幾つか持っています。しかし今回アンティーク・フェアで手に入れた物は、どれもデザインに少し捻りがあり、今まで見て来たタイプとは一味違っていて惹かれました。 





2025/11/05

ハイダウン・ヒルの要塞遺跡

 

昨年の秋に訪れた、海辺の町Worthing ワージング近くのHighdown Hill ハイダウン・ヒルで、チョークの採掘場跡地を再利用した庭園Highdown Gardens ハイダウン・ガーデンズを見学した後は、頂上の鉄器時代の要塞遺跡を目指して歩きます。

この一帯は、NT(ナショナルトラスト)の管理になっています。頂上付近は非常になだらかな斜面になっており、最寄りの駐車場からの登りは全くキツくありません。

歩いてすぐに、いきなり古風な箱型の墓石が、ぽつんと一基だけ在るのが目に入ります(周囲のゴミが酷い。…イギリスだからね)。これは18世紀末の地元の奇人John Oliver ジョン・オリヴァーの墓で、彼の職業が近くの風車=millの製粉職人だった事から、Miller’s Tombと呼ばれています。が、それは表向きの職業で、実は密輸団のリーダーだったとも言われています。

彼は84歳まで生き、当時としてはかなり長寿でしたが、死の27年前に他人の土地に勝手にこの自分の墓を建てたり、棺桶も自ら生前に用意してその上で寝起きしていたとか、葬列時(本物)には既に有名人で物珍しさから二千人が参列したりと、奇妙な逸話に事欠かない人物だったようです。

墓を通り過ぎると、すぐに頂上の遺跡が見えて来ます。

鉄器時代のHillfort 丘砦に付き物の、明らかに人工の堀と土手が築かれているのですぐに分かります。

この丘は考古学的にかなり重要で、鉄器時代の前の青銅器時代から環状集落が存在し、鉄器時代の後は最も初期のサクソン時代の埋葬地となり、サセックス(南サクソンの意味)王国の歴代の国王の墓所も在ったそうです。 

また第二次大戦時には、軍のレーダーが置かれていました。

緑地が削られて剝き出しになった土壌が白く、確かにチョーク質なのが分かります。 

ここからの眺望は、確かに海抜100mにも満たないとは信じられない程抜群です。南には、ワージングの町(の端)と海。海上には、夥しい数の風力発電が立っています。

東には、Brighton ブライトンやHove ホーブと言った大きな街があります。その先に、国際的な観光地Severn Sisters セブン・シスターズの白い崖が見えます。

正にガイドブックに載っているような、セブン・シスターズの崖の形です。当たり前だけど、普通は海上の舟からでもないと眺められません。崖の右端はBeachy Headと言う岬。

北東には、他の鉄器時代の要塞遺跡Cissbury RingChanctonbury Ringが在ります。

サウスダウンズ丘陵地帯が東西に伸びる北側でも、大して起伏があるようには見えません。中央の少し盛り上がって見える部分は、多分イギリス南東部で三番目に海抜の高く、サウス・ダウンズの最高峰Blackdown Hill ブラックダウン・ヒルではないかと思います。

南西には、まるでキノコのような奇妙な建物が見えます。前出のジョン・オリヴァーが働いていた、風車の羽根を撤去した土台のようです。こんな現役を引退した風車の土台だけは、イギリスで時々見掛けます。

この後ワージングの町へ出て、砂浜も少し歩きました。一日で庭園、山(丘だが)、街、海と歩いた、変化に富み充実した散歩の一日となりました。




2025/11/04

スカラップ状連爪ネックレス

 

九月初旬のアーディングリーのアンティーク・フェア11ポンドで買った4つの連爪ビンテージ・ネックレスの中で、最もボリュームがあり華やかなのはこのネックレスです。

ラインストーンの色は無色透明のみですが、やや大き目の粒のマーキス型も組み合わされ、半円を描くようにスカラップ状に配置されています。元々ネックレスが「首周りのレース」を意味するのが、納得出来るデザインです。

本来こう言うラインストーンのネックレスは、昔でも普段使いはせず、フォーマル時のみ着用していたのではと想像します。もっとも昔の人は、ちょっとしたお出掛けでさえ、もっとずっときちんとした格好をしていたはずです。今イギリスで平日に普通の住宅街でもきちんとした服装で歩いている女性は…、宗教の勧誘のみです(笑)。

勿論今では好きな時に好きなように着けて構わないのですが、これ程ボリュームがあるネックレスの場合、やはり首周りの大きく開いたフォーマル・ドレスにこそ映えるように思います。