2023/07/16

ハンザ同盟都市キングス・リン 3

ノーフォーク州北西部のKing’s Lyne キングス・リンの印象的な市役所は、15世紀築の元ギルドホールで、「Saturday Market Palace」と言うちょっとした広場に面しています。

その広場の向かい側には、「King's Lynn Minster キングス・リン大寺院」と言う大きな教があります。

 

Minsterですから大聖堂クラスな訳ですが、日本語ではCathedralと同様に「大聖堂」と訳される事もあります。

12世紀に起源を持ち、実際イギリスで最も大きい教区教会の一つで、ちょっと前までは「St Margaret's Church」と呼ばれて長年親しまれて来ました。

その南に面したテラス・ハウスも、相当古めかしく趣深そうです。ここ一帯は昔は「St Margaret's Priory」と呼ばれる修道院だったそうで、その名残りの建物かも知れません。

更に、雰囲気の良い通りを、興味の引かれるままに進みます。

Queen Streetは、ここではNelson Streetと名前を変えていました。

テラコッタ色が目立つ家。

二階の激しいはみ出しが気になる黄色い家。

川に通じる石畳の小路は、ここでも雰囲気抜群。

Hampton Court」と呼ばれる、17世紀にパン屋の親方に寄って寄贈された集合住宅。その親方は、その後名誉市民になったそうです。


裕福な商人一家が住んでいた家の、木彫が素晴らしい15世紀の玄関扉。

二階の一部が出っ張っているのは、昔は倉庫で荷物を貨車で運び入れる為と思われます。

大寺院の南のテラス・ハウスの表側。

大寺院の裏面、すなわち周歩道部分の外壁です。

最後に、現在の商業の中心地に出ました。彫像の主は、悪名高きジョン王。人気無さ過ぎて、英国王室ではもう二度とジョンと言う名前を用いる事はないそうです。

店自体は相変わらずイギリスで在り来たりのチェーン店ばかりで味気ないですが、上部を見ると古い興味深い建物も混じっています。

商店の上を見上げると、こんな木組みの家の場合も。

毎度ながら駆け足の散歩で、おまけにさえない天気でしたが、歴史的な建造物が多く残り、期待通り十分見応えのある町でした。もっと暖かい季節に再び訪れる事が出来たら、また印象も変わって見えると思います。

この町を去ってからは、海岸線に沿って予約した宿へ向かいました。この日は夕陽が綺麗でしたが、生憎車を止めて眺められる場所がなく、途中の畑の中の辺鄙な場所(朽ち果てた納屋の脇でちと怖かった)で撮影。

 

 


2023/07/14

momoko DOLL 「アリスのさがしもの」

 

今迄うちのモモコ・ドール達には、甘いテイストのしっくり来る仕様の人形が余りなく、特に夢可愛い雰囲気や淡いピンクを着こなしてくれる子は中々居ない為、モデル探しに困る事が度々ありました。そこで姉に頼んで、「アリスのさがしもの」ドール本体のみをフリマ・サイトで買って置いて貰いました。

2016年にモモコ15周年を記念して発売された人形で、元は純白で統一されたアリス風エプロン・ドレスを着用し、手には1/36スケールのプラスティック製のモモコ・ドールを持って販売されました。

姉が自分用に買ったモモコでは、「静寂を捧ぐ」の次が実はこの「アリスのさがしもの」でした。それ位姉にとっては、二人(二体)は勝手に双子で主役と言う設定になっている程お気に入りなっています。が、姉に言わせると、この二体は撮影が意外と難しいらしいのです。特に「アリス~」は、もしかしたら髪の素材が他のモモコと異なっているのか、乱れ易くまとまりにくい為、撮影に手古摺るそうです。

しかしモモコにしてはかなり柔和な顔をしているのは確かで、狙った通りピンクや甘いテイストのアウトフィットはばっちり似合って見えます。

このピンク系のローウェストのサマードレスは、アリスのモモコが手に入ったと分かった前々から作っていた物。

色白肌な上髪もプラチナ・ブロンドで極めて薄い色なのに、瞳の色だけは濃く円らでモモコにしては少し子供っぽいのが印象的です。ピンク系のチークとリップも、愛らしさを高めています。

…いや、この子、撮影難しいかなあ? 色白な上に血色は良くて写真写りは良いし、こう言う服装が今までの私のモモコ達では考えられない位似合うんですけど。

もしかしたら、日本の普通の女の子には到底見えないから、姉がさせたい今時の大学生っぽい現代的な服装は、返ってしっくり来ないのかも知れません。

ロリィタやビスク・ドール風の古風なドレスは、問題なく似合いそう。と言うか、それらを着こなす為に生まれたモモコかも、と思ってしまう程です。是非アリス服も作って着せなくっちゃ、と思わせるモモちゃんです。

 

 


2023/07/13

じじい狩人のブローチ


四ヵ月間の一時帰国を終え、先月イギリスに戻って来てまずした事は、1.アンティーク・フェアへ行った 2.アンティーク・モールへ行った 3.カーブーツセール(フリマ)へ行った事でした。何せイギリスのショッピングの魅力は日本とは全く比較にならず、楽しいのは古物位しかありませんから。夫P太もお出掛けに飢えていたので、ホイホイと連れて行ってくれました。で、今年初のフリマでの収穫が、この古いプラスティック製のブローチです。

見ると買わずには居られない昔のセルロイド製のお土産ブローチなのですが、メインのモチーフがおじーちゃん、と言う渋さがちと衝撃で、一瞬買うのを躊躇しました。

まるでアルムおんじのような白髪&白い鬚を蓄えた老狩人と、狩りのお供のダックスフント犬です。老人はチロリアン・ハットのような物を被っているので、この手のブローチの定番の、多分アルプス地方のお土産であった事が推測出来ます。この犬の、眼がギョロっとしてアバラが浮いているように見える怖さも結構衝撃でした。


しかし彫りは細かく立体感は良く出来ていて、今迄見た事のない珍しいタイプになのは違いありません。自分のコレクションに加えても、十分な面白さだと判断しました。

 

 


2023/07/11

ハンザ同盟都市キングス・リン 2

2月に夫婦で訪れたノーフォーク州北西部のKing’s Lyne キングス・リンの中心を、気の向くままに散歩しています。かつての税関所「Custom House」から西へ進むと、波止場に出ました。

石畳に覆われ、昔ながらの港町の雰囲気を良く残しています。もし暖かい季節であれば、この辺りがこの町の観光の要で、観光客でいっぱいなのではと想像します。

The Washと呼ばれる湾状の海からは5㎞程離れた川沿いですが、内陸にある港はイギリスでは珍しくありません。

雰囲気抜群の石畳の小路も、ここから東に向かって何本か伸びています。

Custom Houseを、港側から眺めた所。この建物の脇に、この町出身の18世紀の探検家ジョージ・バンクーバーの像があるはずなのですが、手前の派手なマンモス(orナウマン象)に気を取られて分かりませんでした。

 一方建物に嵌め込まれたこの彫像は、誰だか分からず。

King Streetから名前を変えたQueen Streetに、再び戻りました。この通りにも、興味深い古い建物が並んでいます。

例えばこの玄関のウネウネとした柱が忘れ難い家は「Clifton House」と言い、建物自体は1617世紀築ですが、14世紀築の地下室があるそうです。

こちらの建物には説明がありませんでしたが、もしかしたらカレッジの一部かも。

そして、またもや一際興味をそそる建築物が見えて来ました。

 

この町のもう一つのかつてのギルドホールで、今は市役所兼博物館になっています。名を「Trinity Guildhall 三位一体ギルドホール」と言い、15世紀の建築で、結婚式場としても貸し出される中世のホールが見事だとか。

ノーリッジのギルドホール同様、外壁の市松模様になっているのが印象的です。

黒光りするゴシックの扉もド迫力。

監獄としても使用された事がある為、ここの博物館にはゴーモンや処刑道具とかも展示されているようです。ヨーロッパの博物館や古城では、そう言う展示物にやたら出くわしますよね…。



2023/07/09

ハンザ同盟都市キングス・リン 1

 

帰国前の2に夫婦で出掛けたノーフォークの旅で、イースト・アングリア最大のアンティーク・モールを訪れた後は、King’s Lyne キングス・リンの街の中心部を歩き回ります。キングス・リンは10年以上前に一度訪れた事があるものの、その時は中心部を車で通過しただけでした。しかし、古めかしい家並みが十分魅力的な、歴史のある町に見えました。調べて見ると、キングス・リンはハンザ同盟都市だったのだそうです。ハンザ都市とはバルト海沿岸とドイツ北部、ネーデルラントに発達したと思っていたので、それまでイギリスにもハンザ都市があるとは知りませんでした。正確には、イギリスのハンザ都市は「外部ハンザ」と呼ばれ、ロンドンを含めて北海側に幾つか存在したそうです。因みに、ハンザが同盟そのものを意味するので、本当は「ハンザ同盟」と表記しては、オウメカイドー・アベニューみたいに同じ言葉が二重に連なって陳腐に聞こえるそうです。

キングス・リンは、かつては「Bishop’s Lyne 司祭のリン」と呼ばれ、中世には自治都市として、また英国の最重要な港として貿易で繁栄しましたが、16世紀に教会嫌いだった国王ヘンリー八世に寄って「王の」と改名させられました。しかし、その後北アメリカ等の新大陸が発見されると、貿易の中心が大西洋側に移った為、キングス・リンは主要な港ではなくなって行きました。

街はずれの路上に駐車し(あくまで駐車料金を払いたくないw)、北東から入って行きます。到着した頃は晴れていましたが、生憎どんどん曇って来ました。これでも写真を調整していますが、概ね白飛びしてしまい残念です。

 中心部に向かって歩いて行くと、まず大きな教会が目に入りました。

St. Nicholas’ Chapel セイント・ニコラス礼拝堂」と言い、かつては英国最大の礼拝堂として建てられたそうですが、今は宗教的な役目は終え、イベント会場として使用されています。

9世紀建造の部分があるとの事で興味ありましたが、内部に入る時間はありませんでした。

普通教会や大聖堂の正面玄関は西側で、それ故に西ファサードが一番凝った造りになっています。更に、イギリスの教会では南側に普段一般用の入り口の設けられている事が多いのですが、この教会は南入り口上部の装飾も凝っている点が面白いと思いました。

ここから西へ向かうと、「Woolmarket House ウールマーケット・ハウス」と呼ばれる、15世紀築の商人の家が見えました。

黒光りするゴシックの扉が、何とも重厚です。

興味深い古い建築物が、軒を連ねています。

続いて、かなり大きい広場に出ました。「Tuesday Market Place 火曜市場広場」と言うそうで、一目でここが、かつてこの町のヘソだったのであろうと想像出来ました。


羊毛産業で栄えたイースト・アングリアですから、この広場を囲む建物も皆立派で、当時の繁栄ぶりを表しているように見えました。

ただし、イギリスの町の中心の広場に良くある事で、今は概ね駐車場になっている所が、大きく景観を損ねていて興覚めです。

広場で一際眼を引く立派な建物は、劇場兼映画館。

その対面には、由緒ありそうなホテル。何だかドールハウスのモデルになりそうな、絵になる可愛い外観です。

いつもながら地図も眺めず、単に古い建物の多い雰囲気の良さげな通りを、興味の引かれるままに進みます。

 後から地図で確認すると、この通りはKing Streetと言うそうです。

これは「St. George Guildhall」と言う建物で、今はナショナル・トラストに管理され博物館になっています。

このKing Streetからは、西側の港の在る川に向かって、イギリスでは珍しくなった昔ながらの石畳の魅惑の小路が何本も伸びています。

川に架かる橋の手前で、また他とは明らかに違う立派な建物が目に入りました。「Custom House」と言い、かつての税関、または両替所で、今はアート・ギャラリーになっています。

その建物に嵌め込まれている、鳩に乗られてマヌケに見えてしまった彫像が誰なのかは、突き止められず。