2025/02/01

「ディセンダント」のロニーをリペイント

 

ディズニー映画の悪役の子供達を描いた実写映画ディセンダント」のキャラクター・ドールを、一昨年辺りから中古で良く見掛けるようになりました。やや巨頭系ですが、ボディが一応フル可動式だし、西洋のファッション・ドールにしては顔の造形自体は悪くないので、状態の良い物を見掛ける度に買っています。

顔の造形が悪くないと思ったのは、ファッション・ドールのほとんどは未だ10歳代設定のはずの割に、欧米のドールには妙に間延びした老けた顔が多いのに対し、ちゃんとティーンらしく見える骨格と言うか(骨は無いだろ)顔の輪郭&パーツ位置な事。その中で一番最近買ったドールを、一番最初にリペイントしてみました。

何故この人形を最初に手掛けたかと言えば、フェイス・プリントのデザインが一番酷かったからです!  「ディセンダント」ドールは顔の造形が悪くないとは言ったものの、私が知る限り、このキャラだけは日本人の理解を超える酷さ。東洋人を模しているのだとは一目で分かりますが、幾ら何でもと思える程の性悪そうなツリ目で、明らかに悪人顔です。すっかり「ムーラン」に登場する悪役(観てないからそんなの居るのか知らんけど)の娘かと思いきや、主人公ムーラン本人とリー・シャン隊長の娘で、「Lonnie ロニー」と言うキャラクターだそうです。…全然ヴィランじゃないやんけ。ついでに、ロニーを演じたアジア系の女優さんにも全く似ておらず、単にステレオタイプな東洋人の顔に一応してみたと言う感じ。正直、東洋人への偏見や誤解を感じざるを得ません。

しかし、色白なのとクローズ・マウスなのが西洋のファッション・ドールとしては割と珍しく、リペのし甲斐はあると思い購入しました。肌は黄色味掛かった、正に東洋人っぽい象牙色。真っ黒々ではない、東洋人として自然な髪色なのも気に入っています。この髪は、良く見るとセピアと茶色のミックスです。デフォルトでは、この少しだけ漢服っぽいミニ・ワンピース(元は腰紐が付いていてウェストで絞る)に、ピンクの大き目の髪飾りとイヤリング、編み上げ風のサンダルを履き、中華風のハンドバッグが付属していました。

極度に強調されたツリ目は避けつつも、アーモンド・アイなのはそのままに、ロニーに見えるかどうかは全く無視し、出来るだけ普通の東洋人の女の子に見える顔になるよう努めました。フェイス・プリントを落としてもどうリペしようとも、ディズニーの姫人形っぽさが消せないのは分かりましたが(当然か)、我ながらこの方が余程ムーランの娘っぽくは見えるように思います。

オリジナルのフェイス・プリントの中でも一番ヘンに見えた眉毛は、除光液で消しても黄ばんだシミが顔に残りました。やむを得ず、その上に新しい眉毛を太目に描き足して誤魔化しています。

毛先は傷んでこんがらがっていた為にセミロングにカットし、ついでに斜め前分けにしました。向かって右側の頭頂部が盛り上がっているのは、ここに分け目があって植毛が密集しているからのようで直りません。

やはり彼女に着せるのは中国風、…と言っても漢服ではなく満州服風、つまり旗袍(チイパオ)っぽいチュニック丈の上衣を、現代風にアレンジして作って着せました。

この服は最初はmomoko DOLL用に作ったので袖が長めですが、袖口がきつくてモモコには通しにくかったのに、このドールは手首が簡単に外れる為に着せるのが楽でした。

以前アーディングリーのアンティーク・フェアで、こんなマスタード色の綿生地のチュニック・チイパオを着た女性を見掛けました。それ以来、自分で着るのは無理でも、ドールに作って着せてみたいと思っていたのです。

その人は小柄で華奢な初老の白人女性で、チイパオはアンティークらしく半端なく色褪せていました。全く中国に関係なさそうなのに、彼女には不思議と似合っていてお洒落に見えました。

その人のボトムは、定番の揃いのパンツではなくロング・スカートだったのも、印象的で小慣れた着こなしに見えました。それで、ミカサ用に作ったプリーツ・チュールのロング・スカートを合わせました。

このドールは関節が固めにしっかり出来ているので、こんな重めの金属製カップでも支える事が出来ます。

また、指の造形が表情豊かに作られている点も(袖に隠れて良く見えませんが…)マル。それ故、指が一層袖に引っ掛かって通しにくく、手首が取り外し可能な仕組みなのは必須な訳です。

足首に関節はないから曲がらず、足自体は普通の1/6ドールよりずっと大き目です。でもモンハイブラッツィラズの靴のサイズなら合いそうだと思っていましたが、実際に履かせてみたら、ヒールの高さが合わなかった! 

結局同じハスブロ社のディズニー姫人形(多分実写版「美女と野獣」のベル)の靴を履かせましたが、これも実はヒールの高さ・角度が合っていなくて、立たせると爪先が浮き上がります。

結局やっぱり性格キツそうな吊り目のままだし、服装のせいで余り若々しくも出来ませんでしたが、少なくともアジアの服装をばっちり着こなすモデルさんにはなってくれたかなと思います。




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