ハロウィーンこそ、人外人形モンスター・ハイを登場させるのに相応しい時期だと思いました。そこで、イギリスに戻って来て今年最初位のフリーマーケットで手に入れた、「Doraculaura ドラキュローラ」と言う準主役級のキャラクターを、リペイントしてドレスアップします。
ドラキュローラはドラキュラの娘で、血を見るのが苦手なお茶目な女の子と言う設定です。ドールでは前髪付きで割と可愛い雰囲気 (注:モンハイとしてはw) な為、前から欲しいと思っていました。髪色は、漆黒に濃いピンクのメッシュ。色味&雰囲気的に、ライバル玩具メーカーMGA社の「Bratzillaz ブラッツィラズ」シリーズのCloetta クロエッタと被りますが、どちらが真似し真似されたのか、まあ私にとってはどちらでも構わんこっちゃです(笑)。
ボディは肘&手首の曲がらない簡易版ですが、オリジナルのアウトフィットも全て揃っていて、全体的なコンディションは中古人形として良好でした。どうせリペする為に買うのだから、マッパ状態でも不便ではないのですが、どの人形のキャラクターのどの仕様かを検索・確認する為には、デフォルトのアウトフィットが残っていると役に立ちます。特に、1/6スケールのドールと言えど足のサイズは様々で、このモンハイの足は独特な大きさ&形の為、フットウェアが残っているのは何かと有難いのです。
髪色髪型から、これは正に地雷ちゃん…と思い、地雷系女子を目指してリペイントしたいと思いました。地雷メイクの要と言えば瞳(コンタクトを入れてまで強調させる)の大きなタレ目ですが、モンハイの目はアイホールの型押しからして思いっ切りツリ目です。…いやいや、世の地雷ちゃん達の中にも実はツリ目が結構多いはずで、必死にメイクでタレ目を作り上げているのに違いありません。ここはリペで、何とか誤魔化さなければ。
兎に角メンヘラそう、幸薄そうなのが地雷系メイクです。オバチャンにしてみれば、目尻も涙袋も加齢と共に自然に下がって来る訳で、何故わざわざ老け急ぎメイクをするのか?と不思議に思う所です(笑)。哀れな小動物っぽく可愛くメイクしている地雷ちゃんも勿論居ますが、中には作り過ぎ&盛り過ぎの余りに人工的で、笑かしてんのかと思える人も。可哀想を通り越して滑稽に見えるのは、地雷系の本望ではないと思います。
この人形の髪は整えてみると、改造の必要が全くない程良好な状態でしたが、サイドバングをカットし、つまり姫カットにしてみました。ついでにツインテも…と考えましたが、植毛が全く二つ分け向けには作られていない為、禿げ出来捲りで(例え地肌が黒くペイントされていても)不格好で諦めました。
当然ファッションのテーマも、「病み可愛い地雷系」。元々精神に問題アリとか、心に闇を抱えている地雷系女子なので、服装にも黒を多用するのがポイントです。ゴスロリとの共通点も多いのですが、寄りカジュアルで装飾&ボリューム控え目なのが地雷系だとか。
そして、地雷系の黒の割合が少なくなると「量産型」、言わば甘ロリのカジュアル控え目版。これらの違いや境界は割と曖昧ですが、「地雷系」も「量産型」も、ロリィタに比べれば敷居が低く取っ付き易い(廉価版とも言う)のは共通しています。
地雷系ファッションと言えばパフやバルーン等の膨らみ袖が定番ですが、モンハイは上半身や腕の細さの割に手の甲が大きく、また指が広く開いている為に、カフスを付けると手を通す事が出来ません。アームホールでさえ、広目にしないと手が通らない程です。
また、昆虫っぽい気持ち悪い体形も目立たせたくないので、露出の多いボディラインにぴったりした服のフォルムも厳禁です(そして出来ればmomoko DOLLサイズで作りたい)。なので、服をデザインするのに色々体形的にも制約があり、典型的な地雷系ファッションにするのは難しいと思いました。
腕が曲がらず付け根さえ開かず、その上片腕は曲がったままと言うのは、ポーズのバリエーションが極端に出しにくく、やはりファッション・モデルとしては凄く使い辛い人形だと実感しました。
地雷服は薄いピンクや水色と組わせてあることが多いのですが、この人形は肌が色白どころかピンクで(妖怪なのに血色いいね!)、ピンクの服では肌色に被り過ぎてしまい、水色もちぐはぐに見えました。で、結局黒メインの、地雷と黒ロリの中間みたいな半端な服になりました。
白い大きな襟は着け襟式で、これがないと一層半端に見えます。
スカートはもう少し短め、広がり控え目のほうが、地雷っぽかったかなと反省しています。
結局袖は一番腕を通し易いベル袖にして、モモコのサイズで作ったからモンハイには長過ぎます。
しかし後からよくよく考えると、モモコ・サイズには作ったものの、モモコも思いっ切りアーモンド・アイなのに、こんな地雷服の似合うモモコなんて私も姉も持っているだろうか??(笑)
サイドバングは、植毛の都合上ハゲが見えないよう広めに取りました。
腕の仕様はチャチいのに、膝は関節式で曲がるのが意外です。つまり座らせる事は出来、バランス的に少し落ち着いて見えます。脚も、座ってもちゃんと閉じますし。←可動式素体でも、割と珍しいと思います。
何か座らせる為の椅子の代わりの黒い物を…と家の中を探して、我が家ではアルトマン&キューネのパッケージ位しか見付かりませんでした。今までハロウィーン位しか出番がないからと、見送っていたモンハイ用の中古家具類も、これからはゴス服強化の撮影に役立つので買っておかねば。
ミニチュアのドクロは、地元の量販店で買いました。頭のサイズ的にリカちゃんやモモコには大き過ぎて(そもそも彼女達には持たせたくないし)、モンハイにこそぴったり。
ヘッドが大き目で顔型の造形も結構良く出来ていて、リペイントの素材としては確かに面白いモンハイですが、体形のクセが強過ぎてアウトフィットのデザインには制約が色々あり、やはり「ファッション」ドールとしての魅力は、正直私にとってはイマイチだと実感しました。
ところで今秋は、モンハイからウェンズデー・アダムズ版が販売されています。元々が妖怪人形なだけに不気味で良い出来で、ファンじゃなくとも欲しくなってしまう程でした。
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