インスタでドル活なさっている方の中には、8月の末から既にハロウィーン関係の写真を投稿している人を見掛けます。クリスマスのようなハッピーなイベントなら未だしも、またハロウィーンでも10月に入ってからなら分かるけど、何故あのゾンビ祭りがそんなに好きなのか?? 更にイギリスでは、ハロウィーンの直後にテロリスト祭りも待っていると言うのに…。ハロウィーン柄の可愛い布やアイテムが手に入らず(ガチキモイ物なら多数有り)、毎年ハロウィーン用のドール服ネタに頭を悩ませている私にとっては、中々解せない現象です。
しかし、ハロウィーン服のネタには乏しくとも、ハロウィーンにこそ相応しいモデル人形なら、うちにも居るではないか!と思いました。
それで、夏にフリマで手に入れた、モンスター・ハイ人形のリペイントをする事にしました。
一時帰国からイギリスに戻って来て以来、長らくドールのリぺに手を付けていませんでしたが、飽きた訳では全くないのです。フリマに行く度に、今もリぺ用の人形をコツコツと買い集めています。ただし、好みの服を作って着せたい人形にする事が私のリぺの原動力なので、そのままでも好みのドールを日本で沢山仕入れて来た今は、リぺする方には手も意欲も向きませんでした。
前回はモンハイの「Frankie フランキー」と言うキャラクターをリぺしましたが、今回手に入れたのもフランキーです。フランキーは一応このシリーズでは主役なので、一番多く出回っているのかも知れません。ただし、今回のはフル可動式のボディです。値段は2ポンドで、フリマの中古人形としては高目でしたが、今モンハイは手に入りにくくなっているし、フル可動ボディがダメージなく完全な状態で残っているから、この出費は妥当と判断しました。
2012年に発売された「Roller Maze Frankie」と言い、ローラースケーターの格好をしていました。デフォルト服は着たままの状態で買いましたが、元はスケート靴、ヘルメットとニーバッドが付属していました。魔物でも、ちゃんと安全対策はするんだな…。
オリジナルのフェイス・プリントは、フランキーのトレード・マーク的な青と緑のオッドアイ、空条徐倫のような黄緑色のリップでした。ブロンドに黄緑と黒のメッシュの髪は、質自体も悪くありません。
因みにこのローラースケーターのフランキーは、10年も前の製品だから最早ビンテージ化しているようで、イギリスのアマゾンで箱入り新品が三万円位で売られていました。多分、元値は三千円程度のはず。中古でもeBay等で七千円位で取り引きされていて、モンハイの根強い人気には圧倒されます。
フランケンシュタイン(の怪物)の娘と言う設定なので、首にはビスが撃ち込まれているし、身体は継ぎ接ぎの手術痕だらけです。肌の色は、青緑掛かっています。そもそも可動式とは言え、今見ても昆虫みたいで気持ち悪い身体付きです。上半身は異常に細く、背中が大きく沿って飢餓状態のように腹だけが付き出ています。
腕も骨だけのように異様に細く短く、脚のみがヘッドの大きさに対して割と普通の太さですが、足の甲はこれまた異様にデカい超ハイヒール専門足です。デフォルメされ過ぎていて、基本的に服をお洒落に着こなすのには不向きの体型だと私は感じます。
モンハイの可動式ボディの中古人形は、手が外れて無くなっている事が多いのですが、実物を見て納得。手首の樹脂製のジョイントが、爪楊枝以下の細さなのです! もし折れた場合、返って金属のピン等をぶっ差せば修理出来るのかも。メーカーはバービーと同じマテル社なので、手の平の造形は表情豊かに良く出来ています。しかし、こんな風に指が大きく広がっている手は、何かと着せ替え時に不利。
元のフェイス・プリントを消し去り、今回リぺで目指したのは、テーマカラーの緑を加えてセピアを基調とした、一応秋らしいシックな服装とシャープな髪型に似合う顔です。
前回リぺしたフランキーと並べてみて初めて気付きましたが、ボディの仕様の違いだけでなく、同じキャラでも実はこちらのヘッドの方が一回り小さいのです。前のフランキーは眼がもっと離れ気味で、顔型にも妙な凹凸がありクセ強めです。言ってしまえば、こちらのヘッドの型の方が私の好みには合います。
折角良質の水彩色鉛筆セットを買って貰った事だし、マテル社のドールは概ねヘッドのソフビが柔らか目で、割と色鉛筆が乗り易い為、今回は瞳のハイライトとリップのグロス以外は色鉛筆メインで彩色しています。
パステルでブラウン系のアイシャドーを入れる際、肌が緑掛かっている為、茶色の赤味が目立ち過ぎてしまい、急遽緑を加えました。イエベかブルべかの肌のトーンのタイプに寄って、メイクを選べってのはこの事だね~と改めて思いました(…グリーンベース=グリべだが)。
髪は整えてみると、どちらかと言えばウルフカットに近い先細りのロング+斜め前髪付きで中々素敵。
アウトフィットは、momoko DOLL用の型紙で作っています。モンハイとモモコでは背の高さは大差なくとも体型は全く違いますが、このモンハイの体型に合わせて作れる服のタイプは限られているし、気持ち悪さを隠す為にも大き目のアウトフィットを作りました。
身頃や袖の長さ的には、本当はリカちゃんの型紙で十分です。指が兎に角物凄く細く尖っている上に広がって、更に手首と腕の関節がぐにゃぐにゃと勝手に動く為、袖口どころかアームホールさえ通すのは大変です。もし力任せに通そうとするものなら、ヤワな手首の関節がバキッと壊れる事でしょう。
アメリカのメーカーのファッション・ドールは、大抵手が大きく袖口を通りにくいのですが(その為+コスト削減の為デフォ服は袖無しが絶対多いような)、いっそピュアニーモみたいに手首の外れる仕組みの方が便利かも。
ボディの継ぎ接ぎプリントは、ついでに除光液で消し去りました。
本当は首のビスも取り去りたかったのですが、単に鋳型で樹脂が出っ張ているのではなく、実際にピンか何かで首を貫通しているようです。
その為に外しにくく、また取り去ると多分首にポッカリ穴が開きそうで保留しています。
やはりモンハイのこの扱い辛いボディ・バランスが嫌で、他の可動式素体に交換する人も居るようですが、人外だから肌の色のバリエーションが実に幅広く、一体どうやって合う色の他のボディを見付けろっての??
そんな着せ替えを楽しむ為の人形には到底見えないモンハイですけど、既存のアウトフィットには結構お洒落な服が割とあります。一応JKと言う設定なので、学生らしくタータンチェック等のアイビーやフレッピーを基礎とし、それにゴスやパンクで味付けされた物が多いようです。
更にモンハイのデフォルト服の人間コスプレ用も販売されていて、アマゾン等で入手出来ます。
ただし、余程か細い人が着用しない限り、多分それとは気付いて貰えない所が難点です。
ところでモデルが魔物ってだけで、それと服自体は色味が暗いだけで、全くハロウィーンらしくないじゃないかと言われればその通り。
この気持ち悪い体型を出来るだけ隠したく、露出の多い服やボディコンシャスな服は避けている為、羽目を外したパーティー感がないのです。また華奢過ぎる肩が落ちないように襟開きを小さ目にしたり、袖口は手を通し易く大き目にしたりと、色々配慮した結果のデザインです。
因みにこの服をモモコに着せると、ハイウェストのミニ丈、袖は七分丈になります。このフランキーが着ている時は、どちらかと言うと大人しい地味な服に見えますが、モモコが着ると、決して派手ではないけど、色味のインパクトがかなり強烈。モモコの中で、この服を着こなせるモデルを選ぶのが難しそうです。
モンスター・ハイは、ヘッドの顔パーツの型押しが良く作り込まれていて、リペイントの素材としては確かに面白く魅力的です。しかし私にとっては着せられる服の制約が多過ぎ、「ファッション」ドールとして魅力的かどうかは疑問です。でもリぺの練習の為に、今後もモンハイを安く見付けたら購入したいと思います。
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