2024/07/31

ガラス製ムーングロウ・カボションのブローチ

 

昨年7月に訪れたオックスフォードシャーのWallingford ウォリンフォードで、最後に覗いたアンティーク・モール「Castle Antiques」では、閉店まで30分位しか時間がなかったのに、このビンテージ・ブローチに出会う事が出来ました。

全体の直径は5cm位。淡く緑掛かった乳白色のガラス製カボションが印象的で、その周囲に細かい黄色、黄緑、アンバー色のラインストーンが鏤められています。

乳白のカボションには、サテンかムーンストーンのシアーのような独特な光沢があり、ムーングロウと呼ばれる仕様なのが分かります。

実はこの乳白のカボション、紫外線光を当てると黄緑色に発光するウラン・ガラスです。アクセサリーで乳白色のウラン・ガラスには、意外と初めて出会いました。

 

 

 



2024/07/30

ウォリンフォードのアンティーク・モール 6

昨年7月に訪れたWallingford ウォリンフォードの去り際に、実はもう一軒アンティーク・モールがある事に気付きました。

閉店まで30分程度しかありませんでしたが、残り時間で覗いてみる事にしました。

名前を「Castle Antiques」と言うようです。

場所はWallingford Arcadeのほぼ隣なのですが、グーグル・マップに正しい場所が掲載されていなかったので気付きませんでした。

入り口からは小さな店に見えましたが、アンティーク・モールに良くある事で、内部は意外と奥深く広くなっていました。…Dr.WHOのターディス効果?

店内が明るい分、こちらの方が見易く買い易いかも知れません。

ビンテージ・ジュエリーは、返ってこちらのモールの方が集中していました。

手頃な値段のビンテージ・ジュエリーも、あちこちで見掛けます。

アール・デコ時代の優雅なティーセット。黒いハンドルと摘みは、ベイクライト製と思われます。

柄もフォルムも洗練されたティーセットは、ドイツのトーマスの製品だったと記憶しています。

プール・ポッタリーの、手描きの花柄シリーズに匹敵する程人気な、1970年代の陶器シリーズ。「火山」や「溶岩」と呼ばれる、激しいオレンジ色の釉薬が決め手です。

駆け足で眺めましたが、こちらも中々充実した楽しいお店でした。二つもアンティーク・モールがあるなんて、この町には度々訪れたくなります。




2024/07/28

テームズ河畔の城下町ウォリンフォード 4

昨年の七月に訪れたオックスフォードシャーの古いマーケット・タウンWallingford ウォリングフォードで、老舗ホテルの建物を利用したアンティーク・モールを見た後は、しばし街の中心部を歩きます。

アンティーク・モールからすぐ南の場所に「マーケット・プレイス」と呼ばれる、比較的大きく立派な建物に囲まれた広場が在り、すぐにここが町のヘソだと分かりました。

ヨーロッパの町のヘソには大抵市庁舎(町役場)があり、イギリスの古い市庁舎の建物の場合、一階にエンタシスの柱が並ぶピロティ形式になっている事が多く、一目でそれと認識出来ます。その一階はかつて定期市場に利用されていたようですが、今の市場は建物外で開かれていました。

広場に立つ、古い凝った装飾の鉄製噴水式水飲み場。今は使われていないようです。

またこの広場には、Corn Exchangeと言う昔の農作物取引所の建物も残っています。

広場からは、雰囲気良さげな歩行者天国になった小路も伸びています。飲食店が連なっている事から、観光に人気の町なのが伺えます。

市庁舎のすぐ後ろに立つ、「セイント・メアリー・ル・モア教会」。11世紀に起源を持ち、塔は12世紀築だとか。

また、小規模ながらショッピング・アーケードらしき物も在りました。

市庁舎の裏手(南側)には、割とこじんまりした建物が並びます。 

町の中心部にも、古い木組みの家が。

水色の方は、飲食店として利用されているようです。

茶葉と焙煎コーヒー豆の専門店。コーヒー豆屋、しかも古そうなのは、イギリスではかなり珍しいかも。何せ伝統的に紅茶の国ですし、今でもインスタントではない豆から淹れるコーヒーは少数派です。

旧街道の一部らしいハイ・ストリート(目抜き通り)にも、古い家並みが続いています。

こちらは、現役の老舗ホテルのようです。

 

多分この門が、本来の城への正面入り口なのだと思いますが、一般には開かれていないようです。

期待した通り雰囲気の良い町で、城跡も充実したアンティーク・モールも在り、ちょっとした観光にぴったりでした。元々この町の事を知ったのは、2019年に追跡した犯人の車に数キロ轢きずられて殺された、つまり殉職した若い警察官(しかも美人の妻と結婚した直後だった)の町葬が、ここで行われた悲しいニュースで目撃したからだと記憶しています。犯人の多くは、13歳から17,18歳の未成年者でした。

そんなきっかけで素敵な家並みの町だと思い観光に訪れるのは、我ながら些か不謹慎ですが、せめて殉職した警察官の悲劇を忘れずに冥福を祈り続けたいと思います。



2024/07/26

ペール・ピンク髪のドール・アイBJD

今年初めてイギリスのフリーマーケットで手に入れたドールは、この可動式ボディの幼児人形でした。前にもフリマで手に入れたドール・アイBJD(球体関節人形)の髪色・髪型違いで、同様に日本のセリアのドル活コーナーでも売られているヘッド&素体が使用されています。

 2ポンドとフリマで売られているドールとしては安くありませんでしたが、中古ではなく新品で、アウトフィットも靴も着用したままなので、買っても良いだろうと判断しました

今回の髪は、ストロベリー・ブロンドと言うか薄いピンク色の、前髪付きストレート・ロング。外箱はなく、ビニール袋に入った状態で販売されていたようです。疎らな植毛が乱れて地肌が見えないよう、頭は割としっかりビニールで包まれていました。外袋の裏面のラベルには日本語表示も含まれていて、日本でも販売されている人形なのが分かります。其処には「生後36か月未満には不向き」と記されていて、頗る怪しい中国製品なのに、ちゃんとそう言う所は一応気遣うのが意外でした。またラベルにはCE(EUの商品基準適合マーク)も記載されていましたが、本物かどうかは怪しい限りです。

こんな服装を着て売られていました。化繊地のキラキラ素材の、いかにも小さい子供好みなデザインだけど、結構夢可愛い衣装です。蝶モチーフから伸びたレース・テープが、ホルターネック式になって首に引っかかっています。背面は縫い閉じてあり着脱は出来ない仕組みですが、セリアのヘッド&素体と同じなので、首を引っこ抜けば脱がせる事が出来ます。

後頭部には、こんなヘッドドレス付き。こちらはダッカール・クリップ式なので、簡単に付け外しが出来、かつ髪にしっかり留まります。

日本に滞在していた時は、ドール服作りたい虫がうずいていました。

が、いざイギリスの自宅に帰って来てみると、手掛けたい物だらけで頭の整理が出来ず、日本で買い付けて来た材料の整理も中々進まず、まずは一番簡単な袖無しウェスト切り替え無しのワンピースを作って着せてみました。

兎に角デフォルト服のイメージとは少し違った、しかし似合う服装をさせたかったのですが、結局これと言ったアイディアも思い浮かばず、装飾もほとんどないまま(苦笑)。とは言え、この生地は何度も見ても可愛くて、柄の細かさもドール服にぴったりで、この子に似合っているとは思います。


靴は、セリアで三足セットで売られているアレ。

このボディの可動域は意外と広く、安い割にはポテンシャルが高いと思います。だって、欧米のドールの可動式ボディには中々出来ない、顔に手を付けると言う動作がちゃんと出来るのですから。

首が傾けられると直良しですが、そう出来ない首のジョイントがシンプルだからこそ、首の付け外しが簡単だとも言えます。プラスティックが劣化して、接着部分がパカーンと割れる可能性はありますが、関節は緩過ぎず硬過ぎず割と強固なようです。

色白だし入れ眼だし、今回のドールの顔も十分可愛いと思います。淡い髪色に、濃い黒々した瞳が印象的です。恐らくドール・アイ(義眼球)としては、どんな髪色に合わせようとも、この色しか用意されていないのだと思います。

幼児体型人形とは言えスケールが大き目なので、アウトフィットは私でも十分作れる大きさです。今後も、フリマでこの手の人形に出会ったら、遊び甲斐があるので買おうと思います。