昨年の七月に訪れたオックスフォードシャーの古いマーケット・タウンWallingford ウォリングフォードで、老舗ホテルの建物を利用したアンティーク・モールを見た後は、しばし街の中心部を歩きます。
アンティーク・モールからすぐ南の場所に「マーケット・プレイス」と呼ばれる、比較的大きく立派な建物に囲まれた広場が在り、すぐにここが町のヘソだと分かりました。
ヨーロッパの町のヘソには大抵市庁舎(町役場)があり、イギリスの古い市庁舎の建物の場合、一階にエンタシスの柱が並ぶピロティ形式になっている事が多く、一目でそれと認識出来ます。その一階はかつて定期市場に利用されていたようですが、今の市場は建物外で開かれていました。
広場に立つ、古い凝った装飾の鉄製噴水式水飲み場。今は使われていないようです。
またこの広場には、Corn Exchangeと言う昔の農作物取引所の建物も残っています。
広場からは、雰囲気良さげな歩行者天国になった小路も伸びています。飲食店が連なっている事から、観光に人気の町なのが伺えます。
市庁舎のすぐ後ろに立つ、「セイント・メアリー・ル・モア教会」。11世紀に起源を持ち、塔は12世紀築だとか。
また、小規模ながらショッピング・アーケードらしき物も在りました。
市庁舎の裏手(南側)には、割とこじんまりした建物が並びます。
町の中心部にも、古い木組みの家が。
水色の方は、飲食店として利用されているようです。
茶葉と焙煎コーヒー豆の専門店。コーヒー豆屋、しかも古そうなのは、イギリスではかなり珍しいかも。何せ伝統的に紅茶の国ですし、今でもインスタントではない豆から淹れるコーヒーは少数派です。
旧街道の一部らしいハイ・ストリート(目抜き通り)にも、古い家並みが続いています。
こちらは、現役の老舗ホテルのようです。
多分この門が、本来の城への正面入り口なのだと思いますが、一般には開かれていないようです。
期待した通り雰囲気の良い町で、城跡も充実したアンティーク・モールも在り、ちょっとした観光にぴったりでした。元々この町の事を知ったのは、2019年に追跡した犯人の車に数キロ轢きずられて殺された、つまり殉職した若い警察官(しかも美人の妻と結婚した直後だった)の町葬が、ここで行われた悲しいニュースで目撃したからだと記憶しています。犯人の多くは、13歳から17,18歳の未成年者でした。そんなきっかけで素敵な家並みの町だと思い観光に訪れるのは、我ながら些か不謹慎ですが、せめて殉職した警察官の悲劇を忘れずに冥福を祈り続けたいと思います。
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