2023/01/22

ニューアークのアンティーク・モール 1


秋の夫婦旅行として大聖堂都市Lincoln リンカーンを目的地に選びましたが、急遽日帰りではなく一泊する事に変更し、その“おまけ”の初日でNewark-on-Trent ニューアーク・オン・トレントを訪れました。ニューアークは清教徒革命の重要な戦闘地の一つとして知られる城下町ですが、アンティークの町としても知られています。郊外では欧州最大のアンティーク・フェアが開催されますし(アーディングリーと同じ会社が経営する)、町の中心では毎週月曜と木曜日に蚤の市が開かれます。また、アンティーク屋が幾つかあり、古物TV番組にも度々登場します。その内の最大のアンティーク・モールを訪れる事が、この町での我々の最初の目的でした。

それが、ここ「Newark Antique Centre ニューアーク・アンティーク・センター」です。アンティーク・モールに良くある事で、かつて教会だった建物を利用しているように見えます。交通量の多い主要道路から一歩奥まった場所に在り、其処までの道は私道の為か舗装がボロボロでした。

確かに、元教会のようです。中央部分は、大きく吹き抜けになっています。


二階から吹き抜けを覗くと、こんな感じ。二階は回廊のみで狭いのかと思いきや、売り場面積は十分ありました。

多くのモール同様に、売り場は小部屋に分かれ契約者のストールになっています。

この日の天気予報は雨だったので、まずはここを訪れようと思った訳ですが、多くの時間をここの屋内で過ごして正解でした。予報では小雨程度だったのに、ここに滞在中、外ではバケツをひっくり返したような大雨が降っていましたから。この日は悪天候で外も暗かった上、イギリスの商店・照明に良くある事で室内もかなり暗く、商品を確認するのが中々大変でした。ってか、もしかして私の老眼進んでいないか??

それでは、ここで気になった商品を見て行きましょう。表紙のイラストが中々可愛い昔の料理本ですが、残念ながら中面の挿絵は写真だけでした。しかも、イギリスの昔の料理の写真なので、すこぶる不味そう!

ウラン・ガラスに違いないボタン。でも、もう確認する為のブラック・ライトを持ち歩いていないのです。

抱き人形用のパラソルで、ちゃんと開きます。1/6サイズのドールには大き過ぎますが、ジョリーナちゃん用に欲しくなりました。

これは内藤ルネ人形?か、その模造品。バッキンガムの衛兵だけに、時々イギリスで見掛けます。

中央のバラのカーディガンが、いかにも50年代のビンテージっぽくて素敵。

細長いがま口バッグは、ニットの編み棒入れで、イギリスで良く見掛けるアイテム。

フラワーパワーな花柄で、モッズ時代らしさに溢れるティーセット。

こちらは、主に昔の子供用品やビンテージ玩具を売るストールのようです。

サビサビだけど、この缶のフォークロア風の柄に惹かれました。

チャリティショップ並みの価格の商品ばかりを売るストールは、このモールでも幾つか見掛けました。そんなストールの一つで買ったのが、味のある印刷のチェコスロヴァキアのクリスマス・キャロルの楽譜小冊子です。

 

 

 

 

 


2023/01/20

ルーナ―・ニューイヤー

二年前にmomoko DOLL用にチイパオを縫いましたが、最初はジェニー用型紙を元に制作した為、モモコには上手くフィットしませんでした。

その為次に、モモコ用の型紙を自己流にチャイナ・ドレスっぽくアレンジし作り直しました。

最初に作ったチイパオは余った訳ですが、ジェニー及びそのフレンズなら問題なく着こなす事が出来ます。それで、もうすぐ来る中国の旧正月に合わせ、前からチャイナ・ドレスがばっちり似合うであろうと思っていた、ジェニフレの大徳寺貴更(+スーパーアクション・ボディ)にモデルになって貰いました

ミニ丈でスリット入りですが、レースのレギンスを合わせ、フットウェアもウェッジソールにして、元々ボーイッシュ・キャラだった貴更に合わせて少しだけカジュアル・ダウンしました。

生粋の江戸っ子設定の貴更ですけど、狙った通りチャイナ・ドレスが様になります。

貴更のデフォルトのショートカットのままでも十分合いますが、秘密兵器()誰でもなっチャイナ」をプラス。

バッグは、最初はモモコ・ドールの着物用に作りました。しかし後からがま口バッグに変更した為、出番がありませんでした。実は、牛乳パックの蓋をちりめんで包んで作っています(笑)。

中国の旧正月、すなわち 春節は、英語ではChinese New Year、または lunar New Yearと呼ばれます。lunarとはmoonの形容詞で「月の」を意味し、つまり陰暦の事でもあります。

P太一家は、マレー系華僑だった故義父の影響で毎年旧正月を祝いますが、正直今年の春節は全くめでたい気分ではありません。それどころか、今後春節が世界のトラウマになりつつあります。現在ゼロ・コロナが崩壊して爆発的な感染拡大の起こっている中国で、脅威の人口が休暇の為に帰省し他国間とも移動すれば、三年前のパンデミックの始まりを繰り返す状況になり兼ねません。幾ら数国が規制しても、全ての国がしない限り意味はないでしょう。

最早何処の国の政府も経済優先で、単に正しい感染数を調査も公表もしないだけで(日本はニュースになるだけ未だマシ)、実は既にパンデミック中の最高値の感染率になっているとも専門家は言います。しかし春節の人出が、今後それに拍車を掛け悪化させるであろう事は否めません。再び世界中で感染が爆増すれば、今までのワクチンが効かない新たな変異種がどんどん生まれて来る可能性はありますし、当然自分の帰国便にも大きく影響します。

何一つ真実を公表しない民主主義のない独裁国家、そんな国が膨大な世界最高の人口を持っているのは恐ろしい事だと痛感します。

 

 


2023/01/19

清教徒革命の城下町ニューアーク 2

昨年10月に、夫婦で大聖堂都市Lincoln リンカーンを訪れる為に一泊旅行に出掛けました。その初日に、“おまけ”でNewark-on‐Trent ニューアーク・オン・トレントを訪れました。翌日は快晴の予報でしたが、ニューアークに到着した日は生憎雨模様でした。

市場の広場から見えていた、St. Mary Magdalene Church 聖マグダラのマリア教会。尖塔の高さは英国の教区教会としては最高クラスだそうですが、航空写真で確認すると、建物の面積自体も大聖堂に匹敵する規模です

残念ながら、中には入れませんでした。

その近くの民家に、ツタが絡まって今は使用されていない眼を引く煙突がありました。P太は、陶器の窯の煙突に見えると言っていました。

聖マグダラのマリア教会の側には、イタリア風の建物。今は飲食店やバイオリン制作学校が入っているようです。

現在ビアガーデンになっている旧郵便局の建物の、通りに面した入り口。

 

「小雨時々晴れ」だった天気予報に反して、雨足が相当強く歩くのも困難ですが、実はこの時トレント川沿いの古城を目指しています。

ようやく城に近付いて来た、と思ったら、歩行不可能な程の酷い土砂降りになり、やむを得ず道路の反対側の建物の軒下で雨宿りしました。

その雨宿りした建物のも、「The Ossington」と言う歴史的な建築物で、今は一階にはチェーン・イタリアン・レストランが入っています。

その脇の道路のラウンドアバウトの中央には、清教徒(ピューリタン)革命の像。イギリスでは、一般的に「Civil War (英国)内戦」と呼ばれています。

清教徒革命で徹底的に破壊された、ほぼ西側の壁だけが残った廃墟の城ですが、川の反対側からはかなり絵になる写真が撮れるはずなのです。ところが! やっと雨が弱まったので川に架かる橋を渡ろうとしたら、城の川沿い側全面が、工事中で白いビニール・シートに覆われているのに気付きました。これでは対岸に行く意味がなく、橋の途中で引き返しました。


城の東側は、入場無料の庭園になっています。

しかし其処ですら、鉄柵が巡らされて城自体には近付けませんでした。…まあこんなボロボロの壁だけの荒城ではね、危険だしそりゃ度々補強工事が必要だとは思いますよ。

元の町&城の様子のジオラマは設置されているものの、この雨で眺めるのも難儀。

返って、お城に接した現役の登記所の建物の方が印象的でした。イギリスでは宗教に関しなければ結婚式は登記所自体で行う為、ロマンティックな建物や立地の登記所に人気が集まります。

その後再び町の中心部を通って行きましたが、商店自体はイギリスの何処の町とも同じチェーン店ばかりで全く期待出来ません。写真の建物は元穀物(トウモロコシ)取引所で、今はショッピング・モールになっています。


そもそも多くの店は開いていないし天気は酷いしで、結局予定より随分早くこの町を去るしかありませんでした。しかし予約してる宿へ報告した到着時間には未だ相当間があったから、わざわざ遠回りして行きましたが、何処をドライブしてもこの悪天気で眺めは台無し。ニューアークも、もし天気が上々であれば、歩くのが楽しい相当魅力的な町だとは思うのですが、日帰りで行き帰りするにはきつく、一泊するには勿体無い距離で、言わば地味~に遠い為、再び訪れる機会が来るかどうかは謎です。

 

 

 


2023/01/17

梅ごよみ

 

この着物の布は、二年前のフリマでプリント・コットンのカット生地を一枚50ペンスで売るストールから買った物です。朱赤地に、白と紺の花が整列しています。この花がどう見ても日本の梅紋にしか思えず、作るドール服は最初から着物以外全く思い浮かびませんでした。

プリントの色数も少なくシンプルな柄なので、最初は田舎で過ごす女の子をイメージし、日常使いの着物として大人し目に着こなそう位に考えていました。

しかし制作している最中に、1/6サイズのドールの着物としては結構派手ッッと言う事に気付きました。

そもそも和柄っぽくはあっても伝統柄ではないし、かなりポップでモダンな着物に仕上がりました。

そこで途中から、ブーツやベレー帽を合わせたりと、もっと外して遊んだ都会のお出掛け着物コーデを目指す事に変更しました。

柄は縦の天地一方向のみで、充分縦の長さがない為、例に寄って後ろのおはしょり部分で繋げています。しかし、このようにキッチリ整列した柄は、ズレずに繋げるのがかなり難しいと実感。例え縦の長さが十分あったとしても、肩の縫い合わせも柄を揃えないといけないしで、返って飛び柄より着物を作るのは面倒です。

襦袢擬きには青のピン・ストライプを選び、コントラストを強調しました。

ティペットは、クリスマスのカントリー・スタイルのリカちゃんの使い回しです。

帯は、随分前にフリマで手に入れた、端布の詰め合わせの中に入っていたインテリア用の生地。

厚手の粗目の織地なので、ドール用の帯にピッタリそうと思っていましたが、面積が胴部分を作る分しかなく、仕方なく結び部分は黒いグログラン・リボンの飾り帯にしています。

この帯自体も随分前に作っていましたが、万能なモノトーンのはずなのに、意外と今までしっくり来る着物がなく出番がありませんでした。

こう言う派手でポップな着物にこそ、モノトーンの帯は映えるように思います。

モダンに着物を着こなす女子って、良くちょっと大き目のがま口バッグとか持っているよね~と思い、手作りしてみました。例に寄って1/6サイズの口金がイギリスでは手に入らない為、開閉は出来ませんが、金のコード紐とビーズで口金っぽく見えるように工夫しました。

ほとんど縫わない簡単な造りで、ほんの少しの面積の布でも出来るから、例えお気に入りの布でも、小さ過ぎて今まで捨てるしかなかった端布でさえ利用出来ます。勿論、和風に限らず洋風の柄布でも、もっと小さなサイズでもポシェットにアレンジしても良いのです。この方法で、色んな生地でがま口バッグを作ってみたいと思います。

ところでmomoko DOLLは、足首の関節が曲がる仕様なので、本来ヒール靴でもぺったんこ靴でも履く事が出来ます。しかし足首の関節の緩過ぎる個体が多く、ヒールの低い靴や草履の場合、足首がかくんと上に曲がって勝手に背屈してしまい、上手く立たせられない事が多いのです。

その点ブーツを履かせる着物コーデだと、足首が安定して立たせ易いので、返って撮影がラクチンです。

勝手に「ドール着物強化月間」も、これで一先ず終了です。でもこの後も、ちょこちょこドール用の着物を作ってお見せする事になるとは思います。