2023/01/16

清教徒革命の城下町ニューアーク 1

 

家族連れで何処も混む8月の国内旅行を避け、9月に遅い夏休みとして夫婦で出掛ける予定でいましたが、義母も連れて行って欲しいと願い出た為、北イングランド旅行の計画を立て一緒に旅行しました。しかしその計画中、行動が限られるこの旅行は、きっと我々の夏休みにはならないよね…と言う事で、その後の10月に改めて夫婦だけで夏休み小旅行に出掛けようと(全然夏じゃないけど)話していました。

しかし10月ともなると、めっきり雨の日の多くなるのがイギリスの天候。秋が深まり冬が近付くにつれ、当然日照時間は短くなるし、イギリスの天気は荒れて行きます。おまけに夫婦揃ってコロナかも知れない病気に罹り、しばらく体調が悪く、旅行の予定はどんどん遅れて行きます。最初は23日で北ウェールズ辺りを計画していましたが、元々雨の多いブリテン島の西側、その中でも特に雨の多いウェールズの秋は天候的に全く希望が持てず、目的地を比較的雨の少ない東側、しかも連泊で行く価値がない程天気の良い日が少ない為、日帰りに変更せざるを得ませんでした。真っ先に選んだ目的地は、前々から大聖堂好きには外せないと思っていたLincoln リンカーン。10月の中でもこの日だけは奇跡的に天気抜群と予報された日に、其処を訪れようと狙いました。

が、やはりリンカーンは我が家からは相当遠く、どうせなら前日(雨の予報だけど)から出掛けて一泊し、朝からじっくりリンカーンを眺めようと言う事に急遽決定しました。

その突然の「おまけの前日」に訪れたのが、これまた前から一度行きたいと思っていた、リンカーンから程遠からぬ歴史的な町Newark-on-Trent ニューアーク・オン・トレントでした。「トレント川沿いのニューアーク」と言う意味ですが、大抵はニューアークとのみ呼ばれるようです。

ニューアークには、お昼過ぎ位に到着しました。町外れの南東の普通の住宅街の、無料の路上に車を止めました(ケチ)。しかしそれ程大きな町ではないので、中心部にはすぐに歩いて行けそうです。ただし、この日のこの地域の天気予報は「小雨時々晴れ」でしたが、実際には始終本格的な雨でした。こう雨が強いとスマホの地図を眺めながら歩けないし、おまけに相当暗くてローガンでは地図の細かい文字が読めず、最初の目的地のアンティーク・モールに中々辿り着けませんでした。上の写真は、「Castle Brewery」と言うビール醸造所。元々この場所には、清教徒革命戦争の際の要塞が立っていたようです。

アンティーク・モールを出て再び街を歩き始めると、古風なアーケードがあり、雨天には好都合でした。

このアーケードにはビンテージ服屋も入っていましたが、生憎閉まっています。そもそも平日の午後4時前だと言うのに、当然都市封鎖中でもなく潰れた訳でもないのに、何故かこの町では閉店している店が多かったのです。

アーケードを抜けると、町のヘソらしき市場広場に出ました。ただし、この時雨脚が一層強くなっていたので、このアーケードでしばし足止めし、小降りになるまで雨宿りしていました。同じく雨宿りしていた地元女性が、この建物は15世紀築、あれは市庁舎、でも多くの建物が清教徒革命で破壊された後に再築され、この町は清教徒革命の町なのよ…と、ざっと町案内をしてくれました。

これが、その15世紀築の出口のすぐ左脇の建物。「The Olde White Hart」と言い、正面の装飾が凝っていて、15世紀の建築物の国内最良の見本の一つと言われています。元は旅籠でしたが、 今は一階は不動産屋になっています。

こちらが市庁舎。美術館&博物館にもなっているようです。

この時は3時過ぎ位なので、市場はほとんど終了しています。普段は生鮮食料品&一般商品の市場ですが、ニューアークはアンティークの町としても知られ、この場所では毎週月曜と木曜日に蚤の市も開かれるそうです。

市場の北側背後に一際目立って見えるの建物は、St. Mary Magdalene Church 聖マグダラのマリア教会。後で知った事には、イギリスの教区教会としてはトップクラスの塔の高さを誇るそうです。

広場から抜ける小路上にあった、ホテルの入り口の古風なタイル。書体も素敵で、市松模様の敷タイルがヴィクトリア時代の流行を物語っています。ただし、ホテルそのものは既に廃業して存在していません。

この広場周辺には古い木組みの家や雰囲気の良い石畳の小路も在り、天気が良ければざぞ街歩きが楽しかったであろうと想像します。

 半端なく古い消火栓なんてのも残っています。


この建物は、今は飲食店になっているようです。

この旧郵便局の建物は、今は居心地良さそうなビアガーデンに改装されています。ーーー雨の中、まだまだニューアークの街を歩き続けます。

 

 

 


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