今回私達が北イングランド旅行へ出た時期は、丁度女王陛下の御葬儀の一週間後位でした。あの棺への弔問の狂気の長蛇の列、葬列への観衆の多さをTVで見た方なら分かると思いますが、その凄まじい人出のせいで、葬儀後は再びイギリスでコロナ感染率が上昇するであろうと危惧されました。そして、最早イギリス人は政府も一般国民も誰もコロナに関心がないけれど、その通りになりました。我々は旅行中はマスクこそしていないものの、手洗い、人混みを避ける等の感染対策は出来るだけ怠らないようにしていました。しかし、イギリスの高速道路にはSA(サービスエリア)の絶対数が少なく、どのSAも混んでいます。そして何度も言うけどSAのトイレは、わざわざ建物の最も奥まった、通路の狭い場所に設置されているのです。北イングランドの旅から帰途に付く際、ヨークシャーのSAのトイレに立ち寄りましたが、ここは特に混んでいました。特にトイレ手前の通路は人がいっぱいで、トイレの順番を待っている訳ではなく単にべちゃくちゃ立ち話をしていて、コロナだけでなく風邪やインフル等の大量のウィルスが飛び交っているのに違いない、一目で恐怖を感じる劣悪な環境に見えました。「其処の男の一人は俺の顔に向かって咳していた!」とトイレから戻ったP太はブンスカ怒っていました。
案の定、旅行から戻った直後に、P太と義母は風邪のような症状になりました。義母は下痢等の症状が出ましたが、2、3日で収まりました。P太は、しつこい咳がしばらく続きました。私だけは運良く真逃れた?と思ったのも束の間、一週間後位に発症しました。SAで直接ウィルスを拾ったのか、P太から移されたのかは不明です。当然コロナかもと疑いましたが、家庭用テストの結果は全員(義母は二回とも)陰性でした。
しかし、風邪にしてはヘンでした。普通私は風邪を引くと咳が長引き、喘息を併発して厄介ですが、今回は何故か咳はほとんど出ません。発熱もありませんでしたが、朝起床した時から今まで体験した事のないような疲労感を感じました。コロナ流行以前の2年前どころか、ここ4、5年間は風邪に罹っていなかったから、身体が慣れておらず衝撃が大きいんだろうかとも疑いました。当然その間は庭仕事なんて出来ないので、室内で大人しくドール服でも作っているしかないと思いましたが、椅子にさえ長らく座っていられない程でした。普段ドール服作りに脳みそを使っているとは思っていませんでしたが、思考が廻らなくて実際進みませんでした。調理や掃除等の基本的な家事をこなすのが、やっとでした。扁桃と首のリンパ腺の腫れ、頭痛は続きました。それと、義母も私も味覚がおかしくなりました。いつもの豆のいつもの量のコーヒーのはずなのに、はっきりと普段より苦く感じられました。これは食べ過ぎのせいかも知れませんが(笑)、胃の調子も良くありませんでした。
これら全員の症状を姉に話したら、「そりゃコロナだよ」とキッパリ言われました。姉の会社では数か月前にクラスターを起こし、同僚達の症状を見て来たから分かるそうです。高熱が出ない限り簡易なテスト・キットでは陽性反応は出ないらしく、コロナ自体は軽症でも倦怠感や頭痛等の後遺症は数か月続くそうです(涙)。テストが陰性なのだから真相は今だ謎のままですが、確かにコロナと言われた方が、風邪やインフルより流行っているし納得が行きます。イギリスやヨーロッパには日本よりコロナに罹った人がゴロゴロ居ますので、周囲に聞いてみても、揃ってコロナに違いないと言われました。
私の場合、結局通常の生活に戻れるまで3~4週間掛かりました。高齢の義母より、ずっと長く回復に掛った訳です。その後も2週間位は、全身的なだるさと頭痛、リンパ腺の痛さ、喉の不快感、味覚の違和感、食欲の不調がしばらく続きました。三人の中では正直最も健康的に生活しているはずなのに、一番長く引きずっていたのは結局私でした。ワクチンが開発された今でも、「after COVID」と呼ばれるコロナの後遺症は、今だ解明されていない謎だらけです。10代の若い人でも、コロナ発症の三か月後位に後遺症が出て、半年以上続く人もいると聞きます。
P太は咳、私は扁桃炎に悩まされていたので、砂糖不使用の喉飴は我々にとって不可欠でした。ところが! これがイギリスでは中々手に入らないのです。日本なら色んな種類が売られて選び放題のシュガーレス喉飴ですが、イギリスの近所の大きなスーパーで売られているのは、余計に喉が痛くなりそうな伝統的な極甘喉飴ばかり。数年前に買い置きしてた喉飴(賞味期限切れていたがw)はすぐに消費し尽くし、補充を買いに病身でしばらく街を彷徨いました。
我々が今イギリスでベストだと思っているのは、このヴィックスのシュガーフリー喉飴です。爽快感が抜群で、味はクセがなく甘さもしつこくありません。地元の街の中心部では、一箇所でしか手に入りません。これはメンソール味で、試していないけどレモン味もあります。
次に美味しいのは、このホールズのシュガーフリー喉飴です。ビタミンC配合で免疫機能強化と書いてあり、風邪等の病状用に特化されているタイプです。今は、売られているのを全く見掛けません。オレンジ味なので爽快感には欠けますが、味は甘過ぎず強過ぎず長く舐め続けられる程良好です。
最後の手段として選ぶのは、一般のホールズのこのシュガーレス・タイプのオリジナル・フレーバーです。これすら、何処ででも売られている訳ではありません。爽快感は毎回くしゃみが出る程優れていますが、砂糖不使用と言えど甘さが強く、長く舐めていると飽きて来ます。同じく普通のホールズのシュガーレス版でチェリー味も存在するものの、私は人工のチェリー味が大の苦手で避けています。
何でも勝ち組負け組に分ける風潮は嫌いですが、コロナに罹ったらやはり負けだと実感しました。何も得する事はなく、罹らないのに越した事はありません。顔ぱんつを笑う者は、顔ぱんつに泣く! 例えコロナの直接的な症状や後遺症はなくとも、ウィルスが引き金となって、何か別な疾患を発症させている可能性がないとは言い切れません。以前から、コロナの感染数は実は公表されている数の倍と訴える専門家は居ますが、テストを受けない、受けられない、または受けても陽性の現れないコロナ感染者が大勢居るのは確かで、強ちデマではないと実感します。イギリスでは経済危機が深刻過ぎて、最早誰もコロナどころではなく、勝手にパンデミックは終了した事になっていますが、コロナ感染も今だ物価上昇に匹敵する程生活にとって大打撃だと、認識し続ける事の重要さを痛感します。
2 件のコメント:
ぴよよんさん、こんにちは
日本では12月に入ってから急に寒くなってきました。
コロナ、うちの兄も夏に感染しまして、熱と喉の痛みが酷くて食事が何日も摂れなかったそうです。症状が治まっても倦怠感がなかなか取れなかったと言ってました。こんな四国のド田舎でもコロナ感染は珍しくもなくなったのがこの流行の長さと規模を感じます。(コロナウイルスの強さも)
それにしても熱が出ないと検査しても陰性になるとは。そういう場合もあるのですね。コロナだったのか症状のしつこい風邪だったのか...どちらにしろ回復されて本当によかったです。
これからインフルエンザも気になるところですが、来たるべきクリスマスや新年は(体調に留意しつつも)乙女気分wwアゲアゲで過ごしたいところですね。
kagicho さん、こんにちは!
感染した人が日本より周囲にゴロゴロ居るイギリスですが、高熱が出ない限りテストで陽性が出ないとは、私も初めて聞きました。そもそもイギリスで手に入る家庭用簡易テストが、余り信用出来ない…とは思っていました(笑)。きっと私のように罹った事に気付かない、気付きようがない人が、他にも山のように居るのだと思います。色々話を聞いて纏めてみると、風邪にしちゃ妙だなと思うのは、どうも皆コロナと思った方が自然なようです。
ここ二年間は感染対策をしていた為、風邪やインフルも流行らなかったせいで免疫がなく、今年は風邪とインフルにも罹り易い人が多いであろうとニュースで言っていました。kagicho さんも、どうぞ引き続きお気を付けて。でも、やはり楽しみは色々必要で、気持ちは明るく保ちたいですね!
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