この着物の布は、二年前のフリマでプリント・コットンのカット生地を一枚50ペンスで売るストールから買った物です。朱赤地に、白と紺の花が整列しています。この花がどう見ても日本の梅紋にしか思えず、作るドール服は最初から着物以外全く思い浮かびませんでした。
プリントの色数も少なくシンプルな柄なので、最初は田舎で過ごす女の子をイメージし、日常使いの着物として大人し目に着こなそう位に考えていました。
しかし制作している最中に、1/6サイズのドールの着物としては結構派手ッッと言う事に気付きました。
そもそも和柄っぽくはあっても伝統柄ではないし、かなりポップでモダンな着物に仕上がりました。
そこで途中から、ブーツやベレー帽を合わせたりと、もっと外して遊んだ都会のお出掛け着物コーデを目指す事に変更しました。
柄は縦の天地一方向のみで、充分縦の長さがない為、例に寄って後ろのおはしょり部分で繋げています。しかし、このようにキッチリ整列した柄は、ズレずに繋げるのがかなり難しいと実感。例え縦の長さが十分あったとしても、肩の縫い合わせも柄を揃えないといけないしで、返って飛び柄より着物を作るのは面倒です。
襦袢擬きには青のピン・ストライプを選び、コントラストを強調しました。
ティペットは、クリスマスのカントリー・スタイルのリカちゃんの使い回しです。
帯は、随分前にフリマで手に入れた、端布の詰め合わせの中に入っていたインテリア用の生地。
厚手の粗目の織地なので、ドール用の帯にピッタリそうと思っていましたが、面積が胴部分を作る分しかなく、仕方なく結び部分は黒いグログラン・リボンの飾り帯にしています。
この帯自体も随分前に作っていましたが、万能なモノトーンのはずなのに、意外と今までしっくり来る着物がなく出番がありませんでした。
こう言う派手でポップな着物にこそ、モノトーンの帯は映えるように思います。
モダンに着物を着こなす女子って、良くちょっと大き目のがま口バッグとか持っているよね~と思い、手作りしてみました。例に寄って1/6サイズの口金がイギリスでは手に入らない為、開閉は出来ませんが、金のコード紐とビーズで口金っぽく見えるように工夫しました。
ほとんど縫わない簡単な造りで、ほんの少しの面積の布でも出来るから、例えお気に入りの布でも、小さ過ぎて今まで捨てるしかなかった端布でさえ利用出来ます。勿論、和風に限らず洋風の柄布でも、もっと小さなサイズでもポシェットにアレンジしても良いのです。この方法で、色んな生地でがま口バッグを作ってみたいと思います。
ところでmomoko DOLLは、足首の関節が曲がる仕様なので、本来ヒール靴でもぺったんこ靴でも履く事が出来ます。しかし足首の関節の緩過ぎる個体が多く、ヒールの低い靴や草履の場合、足首がかくんと上に曲がって勝手に背屈してしまい、上手く立たせられない事が多いのです。
その点ブーツを履かせる着物コーデだと、足首が安定して立たせ易いので、返って撮影がラクチンです。勝手に「ドール着物強化月間」も、これで一先ず終了です。でもこの後も、ちょこちょこドール用の着物を作ってお見せする事になるとは思います。
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