昨年の晩秋にP太の出張に同行して訪れたマンチェスターで宿泊したホテルは、The Piccadilly Gardens ピカデリー・ガーデンズと言う、正に街のド真ん中の公園と言うか広場に面していました。そしてその広場では、11月なのに既にクリスマス・マーケットが開催されていました。
其処だけでなく、繁華街マーケット・ストリートやエクスチェンジ広場にも、Xmasマーケットの出店が並んでいて、Xmasの雰囲気を盛り上げてました。
ヨーロッパのXmasマーケットなんて素敵…と思われるかも知れませんが、正直イギリスのは素敵だった試しがありません。そもそも、Xmasマーケットの本場はドイツだと思われているらしく(イタリアでもそうだった)、ここでも一応ドイツ風と謳っているからこそ、旧東ドイツのエルツ地方の巨大Xmasピラミッドや巨大キャンドル・ブリッジが飾られ、ストールの建物がアルプスの山小屋風になっている訳です。
しかしその割に、エルツの木のオーナメントや玩具の一つも売っておらず、出店は圧倒的に食べ物屋ばかり。ドイツやXmasとは全く関係ない食べ物(韓国のチーズハットグらしき物とか)も、多く売られています。しかも、総じてアッっと驚くぼったくり価格。更に、衛生状態も日本の屋台以上に信用出来ないとの事です。
もしかしてイギリス人にとって、Xmasマーケットとは単に買い食いする為の場なのかと疑った程です。食べ物以外の物を売っているとしても、Xmasプレゼントにいかがですか~?と言う事なのか、特にXmasらしくもドイツらしくも、ついでにイギリスにらしくもありません。
この時、丁度お昼ご飯をどうしようかと考えていました。不味いんぼ王国イギリスとは言え、イギリスの食べ物も昔に比べると随分改善されたと言われています。それは事実だと私も思いますが、問題はイギリスでは軽く早く安く外食を済ませる選択がない事。例えばフランスやドイツ旅行中の昼食なら、どの町にも必ず美味しいパン屋があり、其処でパンを買うか、大きな店舗であれば飲み物かスープと一緒にイートインすれば解決します。が、イギリスのパンは伝統的に不味いのです。美しい村の老舗パン屋であろうと、買いたくなるパンが全く見付かりません。一度カーディフの屋内市場でパンを買ったら、21世紀の先進国とは思えない食用不可能な不味さでした。
それ故、普段イギリスでの旅行中は出来る限りお弁当を持参し、一泊以上であればイングリッシュ・ブレックファーストの威力で昼食は抜きます。ところが、今回は前途の通りホテルの朝食がショボかった為、正午を過ぎる頃には普通にお腹が空いて来てしまいました。Xmasマーケットで買い食いしようかとも考えましたが、どれ一つとして値段に見合う価値があるようには見えませんでした。例えドイツやオーストリア、アジアの食べ物と謳ってはいても、味が本場に忠実だとか美味しいと言う保証はないのです。
そんな時、ピカデリー・ガーデンズにドイツ系ディスカウント・スーパー「Lidl リドル」があるのを見付け、これこそイギリスの外出先で昼食を軽く早く安く済ませる最も安全な選択だと閃きました。リドルの店舗の多くには、店内で焼き上げるベイカリーがあり、安くてイギリスの昔ながらのパンよりは確実に美味しいのです。
結局リドルで菓子パンと総菜パンを一個ずつ買いましたが、既に午後二時頃だったと言うのに会計には長蛇の列。しかし、ほとんどの客は全く私同様に考えていたらしく、パンを一、二個買っていただけなので、列はどんどん進み時間は然程掛かりませんでした。そのパンを広場のベンチで持ち歩いている水と一緒に食べ、問題解決。
上の写真↑は、肩から携帯コンロを下げ背中にガスボンベを背負い、出店どころか正にホットドッグを立ち売りしている人。寒い季節ならではの商売ですね…。
本当にイギリスのXmasマーケットは、何処もダメだな!と確信しました。百歩譲って、Xmasらしい雰囲気を盛り上げるのには、確かに一役買っているとは思います。
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