2025/11/30

キッチュなピンクのドール用クローゼット

この人形用の洋服箪笥は、BJD大ゆきちゃん(仮名)人形と一緒に同じ地元のチャリティショップで1ポンドで買いました。デザイン自体は割とクラシカルなのに、素材も薄いプラスティック製ですこぶる安っぽければ、扉の色も眩暈がする程安っぽい蛍光ピンクです。

勿論塗装すれば使い物になるかもと思ったからこそ買った訳ですが、家に持って帰ってから眺めていて、このピンクが余りにも潔い程キッチュな為、返ってレトロなお人形にはそのままで似合いそうだと思い付きました。

しかしレトロとは言えビンテージ家具ではないから、本物のビンテージ・ドールではなく、雰囲気はレトロでも製造は新し目のドールの方が、モデルとして相応しいと思いました。 


また、かなり小ぶりなクローゼットなので、27㎝以上のドールには明らかに小さ過ぎる為、初代リカちゃんの復刻版こそが適役だろうと思いました。

リカちゃん25周年記念に発売された復刻版なので、そろそろこのリカちゃんでさえビンテージの域。何せ、ほんの数年後には還暦(ひょ~💦)を迎えるリカちゃんですから。

右のオープン棚(元は片観音の扉が付いていたらしい)の奥には変な工業用の穴が幾つか開いており、流石にみっともないので柄付きの厚紙を背面に貼りました。

オープン棚には、レトロな物を色々並べようと思いましたが、これが微妙に高さが足りず、ミニチュアとは言え入る物が限られます(一番下段以外)

このタイニー・キャンディのミニ香水瓶は、この中では多分最古参(ちょっと自慢したい)。学研の「ビクトリアファンシー」と言うブランドが出していた、ザ・昭和なファンシー・キャラです。 

観音開きの扉の奥(背面)にも穴があり、やはり厚紙を貼りました。ハンガーを掛ける為のバーもなくなっており、自分で取り付けました。得意の焼き鳥串を、白く塗っただけです。

ハンガーを掛けるにしては奥行きが浅過ぎ、長さ的には初代リカちゃんサイズでさえ、せいぜいミニ丈ワンピースまでしか入りません。

しかし、向かって左側の扉の内側に鏡と小さな棚が付いているのは、子供の玩具としては嬉しい仕様なはずです。

引き出しは、硬めだけどちゃんと開きます。ストッパーが付いていて不意にすぽーんと外れる事はない分、ビンテージ・シンディの鏡台よりは流石に進化しているようです。

1/6サイズとしても相当小ぶりなクローゼットなので、ファッション・ドールでも大きさ的に合うのは本当に20㎝以下のドールだけです。身長22㎝の現在のリカちゃんでさえ、このクローゼットには大き過ぎる程です。その上、実際のアウトフィットの収納としても大して役に立たず、せいぜい使えるのは背景大道具として位。

今までこの初代リカちゃんには、極簡易なピンク水玉ワンピース以外、ちゃんと専用のアウトフィットを縫った事もなかったので、クローゼットに収納して見せる分も含め、今回は何着か作ってみました。テーマは、やはり顔や髪型に合った、当時のリカちゃんの実際のアウトフィットにありそうなレトロ・ファッション。 

まずは、60年代風のオプティカル花柄のノースリーブのワンピースです。服のサイズが現在のリカちゃんより更に小さいので、使用出来る柄布は兎に角細かく均等な柄に限られますが、60年代風なら大き目柄でも合いそう。

内藤ルネ先生のミニチュア・トランクがぴったり似合う服装に仕上がって、我ながらちょびっと嬉しい。

長袖も作ってみましたが、正直アームホールが小さ過ぎて身頃が合っていません。リカちゃんの腕の付け根って、針金の入った独特な形の関節に出来ていて、実際のサイズより大き目にアームホールを作らなければならないのを、すっかり忘れていました。

私も子供の頃、よそゆきと言うと、ワンピースと一緒にこんな白い分厚いタイツを履かせられたのを思い出します。伸縮性が弱いタイツで垂るんで足首が無くなるし、素材はゴワゴワ&ザラザラした肌触りが最悪の化繊地で、慣れて来るまで相当辛かったと記憶しています。

そんな白いタイツも、今は子供用でさえとんと見掛けなくなったと思います。今ファッションとして白いタイツを履くのって…、ロリィタ位でしょうか??

アームホールを改良して最後に作ったのが、このワンピース。ピンク地は特にレトロではない普通の小花柄なのですが、黄緑と合わせれば少しはレトロな雰囲気になるかなあと。 

普段からビンテージ布、またはビンテージっぽい柄布は熱心に集めているつもりでしたが、初代リカちゃんに合いそうな可愛いレトロ・ポップな花柄布なんかは、思いの外持ち合わせがありませんでした。イギリスのビンテージ布って、圧倒的に頭イカれたようなサイケデリックな花柄が多くて、リカちゃんには似合わないのです。

ふとクローゼットとワードローブの違いは何じゃらほいと思いましたが、グーグルAI先生の答えでは、西洋版押し入れの備え付けがクローゼット、移動出来る家具なのがワードローブだそうです。と言う訳で、これは本当はワードローブと呼ぶべき物のようです。 

本当に、21世紀に未だ存在しているのかと疑う程、安っぽい見た目と素材とクウォリティのドール家具です。自分が子供の頃に祭りの夜店等で売っていたような、無メーカーの胡散臭い玩具を思い出させます。因みに、今でもAmazonか中国系通販等で販売しているようです。





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