2025/06/13

凄く久々に手に入れたビンテージ・シンディ

 

最早フリーマーケットやチャリティショップで、ビンテージ・シンディを格安で手に入れる機会はないだろう…と思っていました。そんな矢先、毎週行っているフリマで、ビンテージ・シンディが売られているのに遭遇。其処は品の良さそうな老夫婦が開いているストールで、値段は2ポンドと言われ即効買いました。

勿論それは久々に嬉しい収穫でしたが、今だショックで解せないのは、そのストールの前を通ったのは二度目のはずなのに、一度目は全く気付かなかった事。しかもテーブルの上には、これまた好きなハンカチ型ガラス器を沢山並べている、絶対忘れ難いストールなのにも関わらず、その存在すら一度目に見た記憶がまるでないのです。

そんな見落としする事が出るからこそ、フリマは出来る限り何度も売り場を見て廻るのに越した事はありません。いつも獲物を逃さない野獣の如くフリマをチェックしているつもりでも(はっきり言って目付き悪い)、私はまだまだ甘い!と痛感しました ()

一目で、1970年代製造のシンディだとは分かりました。恐らく元は外巻きだったであろう髪型は崩れて、顔のソフビは若干くすんでいるものの、これ程状態の良く残っている70年代のシンディを見たのは初めてかも知れません。

プラチナ・ブロンドに近い髪は抜け落ちがなく艶々サラサラなままで(疎らな植毛は元から酷いが)、リアル・アイラッシュもしっかり両側残り、フェイス・プリントの退色もなく血色の良い可愛いお顔をしています。経年で傷む事の多い股関節も、完璧な状態です。

その上、お手製らしいアラビア風のアウトフィットを着た状態で売られていた愛らしさ。埃や手垢汚れもほとんどなく、恐らくこの服を着たまま、長らく大事に仕舞われていたか飾られていた、長年家族に愛されていたシンディだった事が伺えます。キンキラなバルーン・パンツの下には、実は手作りおぱんつも履いていました。元は白かったはずのフットウェアは、シンディのオリジナル・シューズです。

多分70年代中頃のシンディで、三世代目と呼ばれる顔は、多少輪郭が四角っぽいだけで、この後の80年代のシンディと大差ないと思います。

ただし、ボディは一世代目二世代目のをそのまま受け継いでいるようです。胴体は中空洞のポリ製で、膝はクリック式でも曲がりません。可動域は、腕脚の付け根が前後に動き首が傾き胴が回る位。

80年代のシンディも腕脚は太めですが、このボディはの一層異様にムッチリ太く作られ、これでは最早デブ。まるで幼児のような手や、足の甲の小ささが目立ちます。ピュアニーモ・フレクションのSボディの脚腕の太さなんて、これに比べれば目じゃありません。その上O脚で、またこの時代のファッション・ドールに良くある事で、座らせると脚を閉じる事が出来ず。更に、肩はいかっているのが特徴的です。

しかし70年代のファッションを着こなすのには、脚の太い方が「らしさ」は出るのかも知れません。

立たせると安定は物凄く悪く、オビツのスタンドを使ってさえ中々立たせる事が出来ないが為に、撮影は進まず大変でした。今までこれ程ビンテージ・シンディを立たせるのが難しかった憶えはなく、この不安定さは脚の太さに対しての足の小ささだけでなく、しっかりしたままの股関節が返ってネックなのかも知れません。

このシンディに着せるのは、やっぱりいかにも70年代なワンピースだと思い、このミニ・ワンピを縫いました。ビンテージ・ファブリックではありませんが、フラワー・パワーなポップなオレンジの花柄に、抹茶色のギンガムチェックを合わせました。

こんな格好は本当は60年代の流行だと思いますが、当時純粋に子供の玩具であったファッション・ドールのアウトフィットは、実際の大人の服装の流行より一歩遅れる事が多かったようです。

可動域の狭さと立たせにくさを考えると、正直モデルとしては非常に扱い辛いものの、彼女じゃなきゃ映えん‼と思える程のビンテージ・ファッションを思い付く事が出来れば、再び出番は来るかも知れません。今後は、この髪型を電気ごてで整えようかとも考えています。

 

 

 



 


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