6月に訪れたArdingly アーディングリーのアンティーク・フェアの屋内会場Abergavennyの一つどれでも3ポンドのコーナーでは、このブローチも姉用に買いました。はっとする程繊細で美しい、花型のブローチです。
極細の銀製のワイヤーを複雑に一つ一つ手作業で曲げてモチーフを形作る銀線細工、すなわち型押しで作った透かし金具ではない、本来の真正のFiligree フィリグリーです。直径は6cm位で立体感もあり、銀線細工としては相当大きな物です。当然ながら、大きければ大きい程手間と時間が掛かっています。
現在はインドネシアや日本の長崎県の平戸、秋田県が産地の銀線細工ですが、古代エジプトに起源を持ち、中世ヨーロッパでは持て囃されたらしく、ヨーロッパではサルデーニャ島を始めとするイタリア、フランス、ポルトガル、マルタが主な産地だったそうで、今は廃れてしまった所もあります。インドネシア産の銀線細工はやはりデザインが何処か東南アジア的ですし、日本産はやはり和風で日本人らしく非常に繊細で緻密です。これはブローチ・ピンの形態が古い事もあり、恐らくヨーロッパ産の銀線細工ではないかと思っています。
柔軟性を出す為に純度は低いけれど、勿論本物の銀で出来ています。イギリスでは銀製品を海外に発送するのは禁止、または関税が掛る事になっていて、果たしてこれを姉に送れるのか?と思いました。が、銀製である事を証明するホルマークが入っている訳じゃないから、まず問題ないと思います。
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