2022/09/30

キャンプへ行こう

今回の姉からのドール服ミッションには、アウトドア服と言うのもありました。momoko DOLL達を、キャンプへ行かせたいそうです。テント等のキャンプ用品は、コールマンとコラボのリカちゃんのを買ったそうです。

アウトドア服として真っ先に思い付いたのは、パーカーとハーフパンツ+レギンスでした。野山を歩くとなると、私も大抵こんな格好をしています。山ガール・ファッションとかが流行る前から、こんなスタイルでした。ニッカ―ボッカ―なんて専門的な服は持っていないし買う気もないし、ジーンズ等の長いパンツよりハーフパンツ+レギンスの方が、膝に柔軟性があって動き易いからです。

野球帽のMマークは、縫い合わせる前にアクリル絵の具で布に直接書いています。この程度なら、手書きのほうがアイロン・プリントより早い安い(笑)。

パーカーの前開きは閉まりませんが、開き端に銀色の細リボンと金属のタブ(実はダルマカン)を縫い付けて、一応ジッパーっぽく見せています。またポケットは裾の両脇だけでなく、実は向かって右袖にも付けています。しかし袖のポケットは余り見える事がないので、正直意味のない手間であった…。

双子コーデとして、パーカーと同じチェック地のシャツワンピと、レギンスも拵えました。

最初はシャツワンピとレギンスだけの予定でしたが、ワンピの丈が考えていたよりもずっと短く仕上がったので(相変わらず駄目なヤツだなっ)、長タンクトップと言うか袖無しジャージ・ワンピを急遽作って中に着せました。

シャツワンピには、胸にポケットを付け、袖をロール・アップにしました。

色味的には、チェックにマスタードとカーキをプラスして共通させています。アウトドアでは、蛍光色とか派手過ぎて浮く色ではなく、自然に馴染む色合いが好ましいと思います。

パーカーとシャツワンピを脱ぐと、こんな感じになっています。Tシャツの胸元とワンピの裾のワン・ポイントのプリントは、ずっと昔の自分のイラストを何故か転写していた物です。最初から、こんな掠れたタッチになっています。

イギリスでは、私は未だ一度もキャンプをした事がありません。元々アウトドア人口が多いから、キャンプを楽しむ人も日本よりずっと多いはずです。そしてこちらでもソロキャンプは流行っていますが、テントごとゴミを置き去りにする等のマナーの悪さが問題視されています。環境を配慮出来ない人は、アウトドア派とは呼べません。 

しかし元から雨の多い国だし、自然に恵まれた北部・西部・山間部は特に多いから、イギリスでテントでのキャンプに適した機会を狙うのは中々難しいかも知れません。義妹一家はウェールズに帰省する度に、親戚の家に滞在する以外はキャンプをするらしいのですが、ウェールズはイギリスの中でも特に雨が多いので知られた土地。度々豪雨の中でキャンプをする目に遭っているのにも関わらず、キャンプを続けています。

実際彼等がつい最近帰郷してキャンプした際も、この南東部が干ばつに見舞われている中でさえウェールズでは土砂降りに遭い、 おまけに彼等のテントは古くて防水性がなかった為、姪だけは耐えられずに車の中で寝たそうです。

因みに、イギリス人の典型的なアウトドア・ファッションと言えば、ウェリーズ(ゴム長靴)とフィールド・コート、またはフィールド・ジャケットです。フィールド・コートは、我々が普段マウンテン・パーカーと呼ぶ物とほぼ同じですが、山が余り無い国だからフィールドと呼ぶのかも。勿論ニッカ―ボッカ―やウォーキング・ブーツを本格的に着用する人も居る一方で、タンクトップに短パンと言う舐めた格好の人も居て、とにかく幅広いのがイギリスです。

この服があれば、姉のモモコ双子姉妹達もキャンプを楽しむ事が出来るでしょう。姉は仕事が忙し過ぎてモモコを構っている時間が全くなく、インスタも長らく更新していませんが、そんな姉を少しでも楽しませる為に、望むドール服は出来るだけ作って上げて送ったろと思っています。

 

 


2022/09/29

ポーリッシュ・ポッタリーのハート柄ボウル

毎週日曜日に通っていたフリマが今年分は早くも八月末で終了してしまった為、やむを得ず九月からは土曜日開催のフリマへ連れて行って貰う事にしました。このフリマは日曜日のより早い時間に始まるので、週末の朝はゆっくりしたいP太は明らかにイヤがるんです。朝と言っても、私は6時とか7時に出掛けたい訳ではなく、10時までに到着出来れば十分なんですけど、…でもまあ渋々連れて行ってくれました。九月でも既に朝夕は気温6度位に冷え込む為、出店数は正直期待出来ないんじゃないかと思っていました。しかしその日は、予想に反して会場外の駐車場にまでストールがはみ出して出店している大繁盛ぶりでした。やはり多くの人が、まだまだフリマを楽しみ足りないと思っていたのでしょうね。私も、その日は結構収穫に恵まれました。

その時買った物の一つが、このポーランド陶器のボウルです。柄は深い藍色の同じ大きさの大き目のハートが、外側も内側も只びっしりと並んでいるだけで大味ですが、その分飽きが来ず、盛り付ける食べ物を余り選ばなさそうです。柄自体はポップで子供っぽくとも、地色はオフホワイトなので、割と落ち着いて見えます。ポーランド陶器らしい安定感のある、使い易い形をしています。


写真ではハートはほぼ黒に見え、実物も暗い場所だと黒に見えます。実際P太も最初は黒と間違えて、「黒いハートとは中々強烈だね」とか言っていました

大きさは、ラーメン丼よりは一回り小さい程度。今使用しているドイツで買ったシリアル・ボウルが、毎朝食べるポーリッジ(オートミール粥)には浅過ぎて、レンチンする時に吹き零れてしまう事がある為、これに替えようかとも思いました。が、流石にそれには大き過ぎました。しかし、小丼として、またはスープをたっぷり目に食べる時や野菜の付け合わせを盛る等に活躍しそうな、我が家では何かと出番が多そうな大きさと形の食器です。

 

 

 

2022/09/28

インド・ビーズのフリンジ・チョーカー

 

フリマでしばらくビンテージ・ジュエリーの収穫が無くて少々焦っていた時、このフリンジのチョーカーに出会いました。ビンテージではないものの、中々見ない凝った素敵なデザイン。姉は首の皺を隠すチョーカーは有難いアイテムと言うので(この歳になると流石にw)、姉へのプレゼントに加えるのに丁度良いかもと思いました。ボリュームもたっぷりで、姉の好みに合いそうです。そしてボリュームがあると言う事は、相変わらず重さも相当あります。

チョーカー部分は、ガラスのシード・ビーズで菱形の編み込み模様が並ぶように、上辺はスカラップ状になるようしっかりと編まれ、このデザインだけでも十分魅力的です。下辺の中心からは、丸型、ソロバン型、オーバル型、ドロップ型やチューリップ型等の銀色のメタル・ビーズとシード・ビーズの連なったフリンジが、長くグラデーション式に垂れ下がり、全体的にインパクトのあるデザインになっています。色味的には渋くて落ち着いているものの、合わせる服の色を選ばない使い易い利点があります。チョーカー部分の端のテグスの編み終わり部分に、肌触りが良いようにベルベットが貼ってあり、造りも配慮があって丁寧です。

このメタル・ビーズはインド製のようで、このチョーカー自体も多分インド製だと思います。フリマで売っていたのは一般の英国人の熟年御夫婦に見えましたが、もしかしたら元々はインド女性の正装用かもと想像しました。


ところで、毎週日曜日に通っていたそのフリマが、今年分は早々と八月末で終了してしまいました。いつもの年なら九月末までは開いていたので、
悪天候続きだった訳でもないのに、何故今年はそんなに早く、しかも突然予告も無しに終了したのか不思議です。燃料大高騰だのスタッフ不足だの、今まで通りには行かない不測の事態が色々起きているから、果たしてこのフリマが来年もちゃんと開催してくれるのか不安です。

 

 


2022/09/27

ムーラン人形をリペイント

 

今年の夏は、イギリスは二度記録的な熱波に見舞われ、雨不足で干ばつも問題となり、全体的にイギリスとしては暑い夏でした。熱波の間は当然庭仕事なんて出来ませんし、ドールの服作りもアイロン使用を禁止されていたので不可能。仕方なく、前から気になっていたドールのリペイントを、幾つか一気に片付けたりしました。フェイス・プリントを落とす為の除光液や、パレット上のアクリル絵の具の乾くのが、高気温のせいかやたら早かった~。

そのリぺした中の一体が、このムーラン人形です。今イギリスの中古人形として一番多く見掛ける物の一つがディズニー・ドールで、このムーランも珍しい人形では全くありません。色白でクローズ・マウスで、オリジナルの服を着て状態も割と良く、値段が50ペンスだったので買いました。ハスブロ社製のディズニー人形で、基本的に27cmサイズ。頭大き目&上半身細目のボディをしています。ボディは全て固形プラスティック製で、腕の肘も足の膝も曲がりません。現在の最安価ラインのファッション・ドールとしては、極スタンダードな可動域&仕様です。ついでに、デフォルトの赤い靴もはいたままでしたが、これが爪先立ちのヒール足なのに全くそぐわないフラット・シューズで、最早フラット・シューズには全然見えない不格好な靴でした。他の姫キャラとボディを共通にしてコストを抑えたいからとは言え、漢服を着た東洋のキャラクターだからとは言え、普通にヒール靴にすりゃ良かったのに。

ネットで検索してみて改めて気付いたのは、、ディズニーの人形をリぺする人は、ほぼ間違いなくディズニーやそのキャラのファンな為、寄り一層忠実にキャラに、または実物の人間が演じているように近付ける為にリぺしていると言う事。ディズニー人形で、キャラとは全くかけ離れたドールに改造しようと考える人は、まず居ないようです。一方私はディズニーのファンでは全然ない為、ディズニー人形が何処まで別人になれるかに興味がありました。

ミステリアスなオリエンタル美人を狙ったはずが、…ガイジンそのものになってしまった~。瞳の色をヘイゼルにしたんだから、当たり前か(笑)。そもそも元の目が切れ長ってだけで、顔の彫り自体は全く東洋人の造りにはなっていなかったのです。特に他のディズニー姫人形と比べて、鼻の大きさが気になります。

瞳の大きさは、元の二倍位の幅になっています。プリントを落としたら意外にも目の窪みが型押しされていましたが、その窪みの大きさを無視してジェッソを厚めに塗ってリぺしています。睫毛の量も、自分のリぺ史上最多()

そんな変な角度の窪みに瞳を描き入れたせいか、何処から見てもカメラ目線の不思議な効果が。今回は試しに瞳部分にグロス・メディウムを厚めに塗ってみましたが、レジンではないから、やはり乾くとボコボコになります。

正直言って、私は唇のペイントがまるで投げやりです()。大抵、単に同じ色を単調に塗っただけ。唇の型押しがきっちり表現されている場合、それで十分なように思えてしまうんです。唇を細かくリアルに表現すると、例え凄く上手い人がリぺした場合でも、何だか怖く見える事がありまして。ドールは寄り精巧で実際の人間に近い方が良いとは、私は決して思っていないものですから。

リぺが仕上がってから、彼女にはどんな格好をさせよう?と考え、最初は漢服でも着せたろかと思いました。しかし、それじゃあムーランそのままじゃんと思い直し、元々毛先は結構傷んで絡まっていたので、思い切って髪をばっさり切る事にしました。目指したのはレイヤード・ショートボブとか辺りでしたが、技術的な事は当然何も分かっていません。元は普通のストレート・ヘアに見えても、実はかなり中の髪が畝っていてクセがあり、カットには相当苦労しました。これでもブロッキングして髪の縦に鋏を何度も入れ、時間だけは割と掛かっているのですが、後ろ髪なんて特に無残な状態になってしまいました(明らかに切り過ぎ)。しかし、髪を短くしたお陰で、少なくとも現代的な服装が似合うようには、何とか想像出来るようになりました。

髪を切り宝塚の男役みたいになったのだから、ボーイッシュな格好をさせようと思いました。が、撫で肩で肩幅も狭い上半身が、まるで顔に合っていない事に改めて気付きました。それで、ボディを交換するしかないと思いました。

使用したのは、「Liv」のヘイデン人形の可動式ボディ。この人形は長年使用していませんでしたが、子供向け廉価版ファッション・ドールのボディとしては、造形的にも可動域も結構優秀な事を改めて認識しました。肌の色も頭とのバランスも、丁度ムーラン人形にぴったり。

ところが! 首の太さが微妙に違っていて、Livのボディにムーランの頭を最初は嵌め込む事が出来ませんでした。普通は頭の素材のソフビは柔軟性があるので、多少の大きさの違いなら無理矢理嵌め込む事が出来ますが、マテル社以外の西洋のファッション・ドールのヘッドは、概ね素材が最早「ソフト」ビニールとは呼べない程硬く分厚いのです。お湯でヘッドを温めて柔らかくしても、そのままでは嵌め込めませんでした。

結局ムーランの首穴をカッターでかなり削り、やっと首に嵌め込む事が出来ました。それでも未だきつくて、首穴に亀裂が入った程です。しかも、元々Livの首のジョイントの形態が、ムーランの首穴にはまるで役に立たない為、実は簡単に頭がゴロンと抜け落ち(苦笑)、首を傾けるのも困難です。

そんなこんなでしばらく頭と格闘したもんだから、折角整えた髪は再びグチャグチャになり、無理矢理ヘッドを潰して押し込んだ為に皺さえ顔に出来る始末だし、その際ペイントも剥げたので再度描き直しました。

でも苦労した甲斐はあって、やはりこのボディの方が、今のムーランの顔には断然相応しく、服も上手く着こなせるようになったと自分では満足しています。若干、小顔にはなりましたし。リぺを直した際に、瞳のグロスもヤケクソ気味で更に盛ったので、近くで見るとボコボコでも、遠目にはお目々キラッキラ✨になりました。

Livの可動式ボディは、造形の良さだけでなく、関節の硬さも丁度良くて扱い易く、ヘイデンのヘッド自体も、ドール・アイ仕様のリアルで美しい顔をしています。それなのに何故その人形をモデルとして長年使用していないのか?と聞かれれば、ヘッドとボディのバランスが残念過ぎるからです。リアルな顔なのに巨頭系と言うのが、最早気持ちワルイを乗り越えて可笑しさ倍増でコメディにしか見えず(否応無しにチーム・アメリカを思い出す)、服を作って着せたい気持ちが全く湧きませんでした。

以前ジェニー達を可動式にしたくて、一度このボディと交換しようと考えた事もありましたが、日本のドールには肌色の合う物がなく、バランス的にも合わないようで断念しました。

今着せているラグラン・シャツは、「DOLL’S CLOSET SEASONS」の型紙を使用して作りました。ロンドン地下鉄のプリントは、ロンドン柄生地から切り取ってアップリケした物。昔自分でも丁度こんなロンドン土産のTシャツを着ていましたが、もしかしたら今でも土産物屋で売られているかも知れません。

兎に角これでもう、彼女には漢服はイメージ出来なくなりましたが、チイパオなら似合うかも知れません。

たった50ペンスで購入した人形の割に、随分手間が掛かって気を揉ませてくれたドール・リぺ&カスタムでした。しかしその分僅か50ペンスで、これだけ勉強出来た上に楽しませて貰った訳だから、本当に安上がりな娯楽です。

 

 


2022/09/26

おもちゃの鉄琴

 

山小屋風チャリティショップでは、現在は玩具の寄付は受け付けていないとの事ですが、その他の不用品寄せ集めの寄付品の中に玩具が混じっている事もあるらしく、若干は扱っています。今回行った時には、この古い子供用鉄琴が、50ペンスで売られていてズキューンと来ました。

何と言っても、パッケージの紙箱のイラストが凄く魅力的。状態も驚く程良いままで、色合い&タッチ共に、古い印刷物の味が良く出ています。

紙箱にも本体にも生産国名とかは記してありませんが、恐らく旧東ドイツとかチェコスロヴァキア製だろうな…とは思っていました。後からネットで検索したら、全く同じ物が東ドイツ製と書かれていました。

鉄琴本体は、鍵盤にコード(アルファベット)が型押しされているのみで銀一色でシンプルです。鉄琴には、二本の撥が付属しています。パッケージのイラストは5060年代風に見えますが、鉄琴本体を見ると、カラフルなプラスティックを使用していていて、素材的に7080年代風です。旧共産圏あるあるで、単にパッケージのデザインをリニューアルせず、昔から延々と使い続けていたのかも知れません。

鉄琴は箱の底に固定出来るようになっており、箱に入れたままでも演奏できる仕組みです。箱の内側は黄色になっていて、鉄琴自体が映えるのが中々心憎い演出です。鉄琴のプラスティック部分の青と赤との組み合わせも、ポップでイケています。が、生憎肝心の音程が正確ではなく、所々半音位狂っています。そして音階の狭さから、せいぜい「キラキラ星」か「ドレミの歌」位しか演奏できません。試しにこれで演奏していたら、階下に居たP太が、「あ、玩具の鉄琴を買って来たんだね?」とすぐに気付きました。こんな奇妙な妻の行動を、良く把握しているもんだ…。