2022/08/31

赤いラインストーンの雪の花ブローチ

 

今まで色違いを何度も見掛けた雪の花ブローチの、赤いラインストーン版を今回フリマで手に入れました。

雪の花とは、雪の結晶みたいな形に葉と茎が付いている為、私が勝手に呼んでいる名称ですが、石が赤だと最早雪のイメージではないと思います。しかし、クリスマスっぽい雰囲気は十分あり、今からクリスマス時期には緑地の服に合わせて着用しようと考えています。

地金がマットっぽい金色なので品があり、また赤いラインストーンが一層目立ち、尚且つ全体的に濃い色の布地に映えます。葉部分に型押しされた細かい葉脈も目立つので、繊細さもあります。


2022/08/30

黒のエレガンス

 Sindy Play」シリーズのバレエ・スタジオを経営するバレリーナのシンディちゃんに、古風な女優風ドレスを着せてみたくなり、黒地の水玉の生地でシンプルな50年代風ドレスを作りました。

このシンディちゃんの髪型から、自ずとティファニーで朝ごはん的なイメージが湧いたのかも知れません。

モノトーンでまとめ、ベルベットのバッグのみアクセントとして赤を加えました。

大きな粒(人形にとっては)のパールのネックレスを着用すると、50sしさが一気に増すように思います。

型紙は、さくらんぼ柄のワンピースのを元に起こしています。襟開きを大きく取りたかったのでフレンチ・スリーブにしましたが(あと袖付けがないので作るのがラクw)、ちょっと襟開きが大き過ぎたようで、胸元がぶかぶか気味。恐らく、胸のダーツの調整が必要でした。

ウェストの白いリボンは取り外し出来、また結びの位置を変える事が出来ます。


やっぱりこのシンディの元のリップの色が気になり過ぎて、今回とうとう塗り直しました。除光液で落とした時、しっかり元の色に下白の混じっている事を確認し、つまり相当マットだった訳です。

やはりリップは、今も昔も人形にも自分用にも、シアーな方が良いなと思っています。リップの色を替えてみたところ、シンディの肌に透明感が増したように感じます。

ところでこのシンディのボディ、フル可動式にしては何だかポーズが取らせにくい…と思っていましたが、肘が90度すら曲がらないのです。わざわざ関節を付けておいて、何故こんな中途半端な仕様にしたのか??

更に、オリジナルのビンテージ・シンディは首が傾くのに、このシンディは回るのみで傾きません。デフォルトの顔のアングルが顎を突き出したような状態なので、特に気になります。ボディのフォルム自体は、顔にも似合ってバランス良く出来ているのにも関わらず、実はあちこち微妙に残念な可動式ボディです。

こう言うクラシックな服を見ると、黒って何てエレガントでお洒落な色なんだろうと思います。しかし残念ながら、世の中の黒を着ている人の多くは、面白みのない格好をしています。もっとも黒を好んで着る人の中には、実際にお洒落に全く興味がなく、無難で無個性で毎日同じような格好でも目立たないから、ついでに汚れも目立たないから()と考えている人も多いそうで、黒い服装が概ね退屈に見えるのも道理です。

 

 


2022/08/29

クラウド・ガラスの花器

 

フリーマーケットで、デヴィッドソン社のヴィクトリア時代の製品らしい、美しい水色+乳白ガラスのお皿が売られているのを見掛けました。出来れば買いたかったのですが、高そうな上に大きくて重いので、再び見回る時にもし未だ残っていたら買おうと思いました。ところが再びそのストールを覗くと、お皿は既に売れて無くなっていました。いささかガッカリしましたが、それがフリマの宿命です。しかしその後隣のストールをふと覗いた時、一回目に眺めた際には見逃していた、このガラス器が売られている事に初めて気付き、手に入れられてラッキーでした。


同じくデヴィッドソン社製の、後の時代のアール・デコ期に人気を博したガラス器で、通称「cloud glass クラウド・ガラス」や「smoke glass スモーク・ガラス」と呼ばれ、今はコレクターズ・アイテムになっています。もしフリマで安く見掛けたら、いつか手に入れたいと思っていました。値札には1ポンドと書かれていましたが、店仕舞い間際だったので、20ペンスで良いと言われました。

その名の通り、透明なガラス地に、煙のような模様が付けられているシリーズです。この模様は後から彩色している訳ではなく、形成時にインクのような物を生地に流し入れて付けているようです。クラウド・ガラスには様々な色のバリエーションがありますが、この器の場合、ネイビーに近いブルー地に臙脂色の模様が付けられています。この模様付けは恐らく一つ一つ手作業なので、二つとして同じ模様の器は存在しないし、対称的や規則的な模様も一切なく、見る角度に寄って模様の出方が異なり印象が結構違って見えます。

内側は、フロスト・ガラスになっています。そのせいで、煙模様が一層神秘的に見えます。

フォルムは、典型的なアール・デコ時代の直線的な形。縁に幾つか小さなチップはありますが、20ペンスでは文句はありません。

これが本当に花器かどうかは分かりませんが、花を生けると中々様になります。

 

 

 


2022/08/28

チキンのカルパッチョ風

 今年の夏はイギリスにしちゃあ暑かったので、冷たい麺料理と蒸し鶏(サラダチキン)に頼りっぱなしでした。これらは食べると体が涼しく感じるだけでなく、調理・用意も時短なので暑い日は本当に有難い料理です。更に、P太がイギリス人なのに冷たい麺が大好きで、素麺続きでも飽きもせず喜ぶので助かります。返って私の方が飽きたので、ある日冷やし中華ではなく、あんかけかた焼きそばにしたら、暑くて汗をかくと文句を言われました(笑)。

蒸し鶏は、朝の涼しい内に予め調理して冷蔵庫で保存しておきます。塩、胡椒、生姜の薄切り、酒(日本酒が手に入りにくいので白ワイン)で、肉が被る位の水で茹でます。実際に蒸すと肉が硬くなってしまうらしく、少量の水で蒸し煮する方が良いそうです。途中ひっくり返し、沸騰したら粗熱が取れるまで蓋をして放置しておきます。冷める前に茹で汁から引き上げると、肉がぱさぱさに乾いてしまう為に厳禁です。粗熱が取れたら、いつも茹で汁ごとタッパーに移し替えて冷蔵庫に入れて置きます。これで、34日は保存が出来ます。茹で鶏を常備しておくと、冷やし中華、素麺や蕎麦のトッピング、または棒棒鶏風のサラダと、何かと役に立ちます。鶏肉は良質なタンパク質な上、低カロリー低GIなのも嬉しいところ。勿論汁の方も、麺のつゆやソース、スープに利用出来ます。しかしいつも和風か中華ばかりなので、蒸し鶏を洋風に冷たく食べられる方法はないかと考え、今回はカルパッチョ風に仕立てました。

まず冷蔵庫で冷やした蒸し鶏を薄切りにし、野菜を乗せ、チキン・ストック(または茹で汁)、レモン汁、ハーブ、塩・胡椒を混ぜたソースを掛けます。普通はソースにエキストラバージン・オリーブオイルも混ぜますが、今回はアボカドがメニューに入っているので、脂質が多くなる為に混ぜていません。ハーブは、庭から取って来たローズ・マリーのみじん切りと、適当に千切ったバジルを使いましたが、このバジル、香りは確かにバジルなのに、何故か苦手なアニスの味がします。量を減らすべきでした。オリーブの実のスライスと、オーブン・トースターで皮を黒焦げにして剥いたパプリカの短冊切りもたっぷり乗せています…多過ぎて余り鶏が見えず、盛り付けが相変わらず雑!と言う自覚はあります(笑)。乗せるのは、トマトとかでも良いと思います。

この日のメニューは、進化したブルグルのお焼きと、トマトとアボカドのサルサ(サラダ)。栄養のバランスも悪くないはずだし、お焼きは先に作って冷まして置いたので、食べている最中に汗をかく事もなく美味しく頂きました。




2022/08/27

ムーミン・ママのエプロン

今年の夏も義妹家族は、義弟の故郷のウェールズに帰省したので、我々夫婦にもお土産を買って来てくれました。P太一家には、一泊以上の旅行に出た際は家族にお土産を買って来る、と言う暗黙の了解があります。しかし伝統工芸や民芸品、御当地食べ物や特産品のほとんど存在しないイギリスなので、その土地らしいお土産を買う事も貰う事も余りありません。今回の義妹からのお土産も、私へはこのムーミン・ママのエプロンで、P太にはセサミストリートのTシャツでした。ウェールズらしくない処か、イギリスらしくさえない…w


しかしムーミンの場合、イギリスとは全く無関係な訳ではありません。何せムーミン・コミックは、元々イギリスの新聞に掲載されていたのです。今はイギリスでもムーミン・グッズは結構多く売られていて、恐らく本国フィンランド、アニメがヒットしたお陰の知名度の高い日本に続き、イギリスはムーミン好きの国だと思います。

御馴染みのハンドバッグをいつも持っているムーミン・ママが、「晩御飯が出来たわよ」と言っている、英国の男性でも着用出来そうな程大きなエプロンです。大胆な大柄の、ポケットもない極めてシンプルなデザインですが、水色のパイピングがアクセントに。


何はともあれ、エプロンは私にとっては常に役に立つアイテムです。イギリスで最も一般的な首紐(と言うか首輪)を頭にくぐらせて着用するタイプなので、私には首紐が長過ぎ、胸当てが意味のない程下がってしまいますが、それは簡単に自分で調整出来ます。首紐をちょん切って、ゴム紐を繋げるだけです。言わば、猫の安全首輪状態。

義妹からのお土産やプレゼントには、良く値札が残っているままだったりしますが、今回はうっかりレシートが入ったままで()、シンプルな割に随分高価なエプロンなのが分かりました。何故なら、こんなエプロンと同柄の缶に入って売られていたからです。勿論私はこの缶も捨てずに有難く何かに利用しますが、中には「金の掛かったパッケージなんて必要ないから、本体自体をもっと安くしてよ!」と思う人も居るだろうな…と勝手に考えました。

 

 

 


2022/08/26

南風になる!

ドール用に夏の羽織物として、どんな色の服にでも合わせ易いオフホワイトで、レースの装飾を加えた少しガーリーなパーカーを縫ってみました。きっとあると役に立つ一着!と狙いましたが、裾にゴムで絞りを入れてしまったのが災いし、ふんわり広がるスカートには、前を開けたままにしていてもギャザーを潰してしまう為、形的に合いません。

結局何にでも合わせ易くと言う策は完全に失敗で、新たに中に合わせる服を作る羽目になりました。

それで、ローウェストのサマードレスを縫いました。かなりウェストの切り替えを下目に設定しないと、パーカーの裾に邪魔されてしまいます。

ほんのちょっとの誤差やデザインの違いで、重ね着のバランスが上手く行かず、ドール服はやはり難しいなと実感。

もし合わせるのがスカートではなくパンツ・スタイルであれば、このパーカーでも問題ありませんが、最初のコンセプトが「少しガーリー」だったもので、やはりスカートを着せたいと思いました。

中に合わせる為に作ったのは、割とスレンダーなフォルムのホルター・ネックのサマードレス。

こんなシンプルなサマードレス用一つにしても、地味過ぎず派手過ぎず甘過ぎず夏らしく、でも多少ガーリーで…と、使用する布をどれにするか結構迷いました。

爽やかな青系のギンガムっぽいチェック地にリボンを合わせて、大体希望した通りのイメージには仕上がりました。

日本では9月に入ってもまだまだ当分は暑いでしょうが、イギリスでは大抵8月末になると、朝夕はジャケットが要る程気温が下がる事もあり、紅葉もじわじわと始まり、本当に秋の気配です。例えパーカーを羽織っても、こんな格好で居られるのはあと僅かです。

 

 


2022/08/25

プラチナ・ジュビリー柄ビスケット缶

イギリスの全国展開スーパーマーケットMS(マークス&スペンサー)では、六月の女王即位70周年記念に合わせて、特別仕様のお菓子の詰め合わせを幾つか販売していました。中身は毎度代わり映えのしないチョコレート、ファッジ、ショートブレッド、チョコチップ・クッキーとかなのですが、MSのお菓子のパッケージのデザインには可愛い物が結構あります。その中の一つにオルゴール仕掛けの凝った仕様の缶があり、イラストも50年代っぽい好みのタッチだし、中身のお菓子もMSのショートブレッドなので不味いはずはなく、発売頃からこれは是非買おうと思いました。…そう思っていたのに長らく忘れてしまい()、久々にMSを訪れたら半額に値下がっていたので買いました。

オルゴールが周ると、窓から覗く人物の絵柄が動く仕組みです。描かれた人物は、ロンドン塔のビーフイーター、バッキンガム宮殿の近衛兵、キルト姿のバグパイパーと、イギリス土産の王道の顔ぶれです。この人物のイラストは、最初はMS50年代の商品の復刻版かとも思いましたが、近衛兵がアフリカ系だったり騎馬隊長が女性だったり、妙にリベラルに配慮してあるので、50年代風に描き起こした現代のイラストだと思います。

外側の銀色は、一応プラチナ・ジュビリーのプラチナ色を表現しているのだと思います。蓋部分まで、びっしり細かい型押し模様が施されいます。この銀色部分は結構薄くヤワで、売り場には既に蓋がべこべこに凹んだ物が多かったものの、出来るだけ状態の良い商品を選んで来ました。

オルゴールの曲目は、これ以上ない程イギリスらしい、国歌「God Save The Queen 神よ、女王を救いたまえ」。ただしムーブメントは多分中国製で質が悪く、調子っぱずれで音程が狂っています。国歌に対する冒涜か()

帰宅後P太からは「またそんな大きな物を買って来て」と文句を言われましたが(君に言われたくないわい)、「へえ~、こんな凝った仕様の缶入りビスケットが、元値でも8ポンドとは十分安いじゃないか」とか「いかにもインスタ映えするねえ」と満足した様子。どうせショートブレッドは、彼にも食わせるんだしね。ただし大きくて場所を取るのは確かで、収納としては本当にビスケット缶としてしか使えなさそうです。


中身は、蓋に「StrawberryCream Shortbread」と書いてあったから、つい「苺クリーム味のショートブレッド」一種類だけだと思っていました。が、実際には「乾燥苺チップの混じったショートブレッド」と、「クリーム風味のショートブレッド」の二種類入りでした。

クリーム味のショートブレッドは、何とユニオンジャックの型押し付き。ただでさえバターたっぷりで乳脂肪分が高く濃厚なショートブレッドなのに、どの辺がクリーム味かは正直良く分かりませんでした。

一方、苺味は王冠模様入り。しっかり食品の隅々までも、イギリスらしさを発揮している拘りぶりです。封を切った時から、逆らい難い芳醇な苺の香りが漂って来ました。

どちらも厚さは1cm近くで、一枚でも十分食べ応えがあります。イギリスとしては破格に甘さ控えめで、素材の風味が生きており、期待通り文句無しに美味しゅうございました。