2023/01/09

振袖のムーラン


このリぺント&カスタムしたムーラン人形は、Livのヘイデン人形の可動式ボディを借りている為、首穴の大きさは合わなくて簡単にぽろっと抜け落ちるから、いずれ元のボディに戻さなくてはなりません。

しかしハスブロ社のディズニー人形の首のジョイントは、一度嵌めると外すのが非常に困難な構造になっているので、戻す前に一度見てみたかった和装をさせる事にしました。

着せたのは、昨年ジェニー・フレンドのキャッスル製シオン用に作った成人式の振袖です。帯とヘッドドレスのみは替えています。

元々は漢民族のムーランさんですが、日本の伝統衣装の和服は睨んだ通り非常に似合います。

ボディの可動域的にも、着物モデルはイケるようです。

髪質が傷んでいた為にボブにカットしちゃったから、この髪型では返って漢服は違和感あるかも知れません。 漢服でショートやボブヘアって、未だ見た事がありません。

身丈もぴったりで、おはしょりも再調整無しでした。袖巾は、心持ち短めかな。

この彼女なら、華やかな振袖だけでなく、モダンで粋なカジュアル着物も問題なさそう。

唯一の難点は、足の甲が普通の1/6ファッション・ドールより若干大きい為、オビツの便利なビニール製足袋が履けない事です。

布製の足袋&手製草履では凄く立たせ辛いから、やむを得ず足袋だけにして撮影。室内に居るって設定で(笑)。

全体的なバランス的にも、やはりこのボディは、今のムーランのヘッドにバッチリ合うんですよね~。もしヘッドが超西洋人顔+ゴージャス・ブロンドのLivヘイデンのままだったら、こうも正統派和柄振袖はしっくり来ないだろうし、このムーランにオリジナルのボディのままでも、体型&可動域的にここまでは着物を着こなせないと思います。

 

 

 

 

 

2023/01/07

ときめきの和三盆

 

お友達のキチ吉ちゃんからのクリスマス・プレゼントの中に、京菓子のお土産が入っていました。丁度クリスマスに多方からお菓子を色々貰って食べていた途中だったので、こちらは後から開けようと思いました。中身は和三盆だとは分かっていましたが、すっかり和紙に包まれた真っ白なタイプかと思い込んでいました。しかし、正月も七日近くなってから開けてみたら、余りの愛らしさに心ときめきました。まるで落雁の精巧なミニチュアのように型抜きされた、「和」のパステル・カラーがこんなに可愛いなんて。


しかも縁起物がモチーフで、御年始用菓子だった事に今更気付きました。そういや、熨斗袋に入っていたもんね…。なので、慌てて撮影。おまけに眺めていたら、どうしてもすぐに食べたくなる衝動を抑え切れませんでした。

京都の老舗菓子店「亀屋良長」製です。熨斗袋の下に、更に伊勢木綿製のポチ袋に入っていました。このポチ袋が、和風ながらちょっと北欧っぽい大胆なデザインでお洒落。


上品な甘さが舌の上ですーっと溶ける和三盆は大好きで、
勿論濃い緑茶と共にちびりちびり頂きます。いつも日本から送られて来る食料は独り占めしたくなりますが、渋々()P太にも全て分け与えています。どうしてイギリス人なのに、糠漬けとかフリカケまでも好きなのかねえ?? しかしP太にとって和三盆は「只甘いだけ」らしく、流石にこの繊細な味わいは分からないので、しめしめこれは独占出来ます。

 

 

 


2023/01/05

今年も激しくインチキ御節

 

今年の元旦は天気が悪かったので、ここ数年ほぼ恒例になっている海岸の白亜の絶壁の景勝地セブン・シスターズへの散歩には、出掛けられそうもありませんでした。それでP太が、元旦は義母の家で遅めの昼食を一緒に取る事を、私に尋ねずに約束してしまいました。いやいや、元旦のお昼は御飯は、散歩に出掛けずとも毎年家で御節(擬き)を食べると決まっているじゃないか。それで無理矢理でもブランチとして食べる事にし、私は大晦日から御節を仕込み始めました。当然イギリスでは材料が手に入りにくいし、元々伝統的な御節が決して好きではないので、毎度ある程度作り置き出来て和風っぽい料理を単に重箱に詰めただけです。一年の計は、元旦のインチキ御節にあり(爆)。

一の段、スモーク・サーモンとアボカドの巻き寿司。散らし寿司の方が、具を沢山盛れるので栄養のバランスが良いのですけど、当日切るだけで盛り付けの簡単な、且つガイジン受けのする巻き寿司にしました。日持ちするよう、醤油無しで食べられる程、酢飯の味付けは濃い目にしています。

二の段の焼き物として、今年初めて松風焼きっぽい物を作りました。高校生か大学生の頃(何十年前だ?w)、実家で一度だけ松風焼きを作った憶えがありますが、今回はレシピも調べず調べる気すらなくテキトウに調理した物で、どちらかと言うとチキンの和風ミートローフです。

鶏挽肉に生姜の磨り下ろし、タヒ二(練りゴマ)と卵白とスターチを加え、塩と甘味料で味付けし、オーブンで焼き、仕上げに味噌+醤油+蜂蜜+残りの卵黄を練った物を塗って再度少し焼いてから胡麻とパンプキン・シードを散らしています。こちらもしっかり味付けしているので、日持ちもするし冷めても美味しいです。スライスして、サンドウィッチにしてもイケます。最近はやっとイギリスでも鶏挽肉が買えますが、質を信用していないので自分でFPで挽いています。こちらの方が舌触りが良く、切り分ける際に崩れにくいのです。

三の段、煮しめ…と言うか、卵が入っているのでほぼおでん! 現在卵の値段が欧州全般で高騰し(インフレは卵に現れ易い)、おまけにイギリスでは不足していて手に入りにくく、今卵が結構贅沢品なんです。不足分を輸入で補っているらしく、卵と言えば茶色い殻しか見た事のないイギリスで、殻の白い卵が売られているのを初めて見掛けました。

雑煮用の餅が手に入らなかったので、代わりに紅白二色白玉を入れました。イギリスの食紅と言うのが何故か液体で、少量だけを調節するのが難しく、紅の白玉がまるでラディッシュのように赤く染まっちゃった💦 その白玉を丸めた手も、まるで血塗れ(苦笑)。汁は、前日の年越し蕎麦の汁と同時に作った物を使い回しと言う手抜きぶりです。

高齢で身体の不自由な義母に代わって、大晦日から泊まり込みの義妹が昼食を料理する事になっています。2時には食べ始めたいから、必ずその時間までに、朝食を沢山食べずにお腹を空かせて来るように、義母から言われていました。しかし絶対予定より12時間遅れるので、普段は朝はそう沢山は食べない私達夫婦ですが、義母の言いつけを無視して、無理矢理でもガッツリ御節のブランチを食べました。御節の習慣を危うく忘れてすっぽかす所だったP太ですが、こんなインチキ御節の盛り付けもいい加減な手抜き料理でも、喜んで写真を撮っていました。そしてその写真をSMSに投稿し、ヨーロッパの多くのヲタク達に羨ましがられたそうです(外ヲタちょろい)

その後我々はほぼ時間通りに義母宅に到着しましたが、案の定未だ全然昼食は出来上がっていませんでした。勿論義妹をサポートするつもりで来ましたが、手伝える段階ですらなかったのです。確かに六人分の食事を用意するのは大変ですし、義妹は甲斐甲斐しく働いているんですけど、毎回品数が無駄に多過ぎ。芋料理だけでも、ロースト・ポテト、マッシュ・ポテト、ボイルド・ポテトとか絶対に必要ないし。更に、台所狭過ぎ(調理スペースがまな板一枚分も空いていない)で、ガスコンロもとんでもなく点火し辛く、全体的に機能が不便過ぎ。物凄く効率が悪い為、いつも時間が余計に掛かるのです。その非常に不便な台所で、非常に切れ味の悪い包丁で野菜を刻んでいる私を見かねて、「君は朝から料理しっぱなしで可哀想だ」とP太も手伝ってくれましたよ…。結局、義母宅で昼食を食べ始めたのは4時位。全然昼食じゃねえ()。ブランチ御節をしっかり食べて来て、我々夫婦の読みは正解でした。義弟も決まって時間を守らない事だし、初めから早めの夕食って設定にすれば良かったのにと思いました。

 

 


2023/01/03

寒空に凛と咲く

 

以前ちょっとだけモダンな浴衣を着せた事のある「シガレットチョコ」のmomoko DOLLには、お正月には正統派和柄の着物を一度着せたいと思っていました。

ヘアスタイル的には黒髪直毛ロングで和服にぴったりですが、リップやチークの色を始め、メイクは少し変わっていて結構クセのあるモモコです。

しかし、正統派和装は問題なく着こなすようです。

着物に使用した生地は、数年前に日本で買った綿ちりめんのカット生地で、クリーム地に艶やかな牡丹や菊花、萩が咲き乱れています(季節感は意外と滅茶苦茶)。牡丹や菊の一部がサックスブルー色で、丁度このモモコの瞳の色と被って調和すると睨んでいました。地紋に水紋がある為、柄の縦横は予め決まっています。しかし例の如く縦の長さが着物を仕立てるのに十分なかったから、背面のおはしょり部分で繋げています。

帯はrurukoからの使い回し。正装の着物に相応しい帯に向く織地の布の持ち合わせが余りないので、新たに作っても似たような物になってしまうから、再利用で十分だと思いました。

この帯の色も瞳の色に近く、シガチョコ・モモコに似合っていると思います。

ヘッドドレスのリボンが、ちと大き過ぎるかな。最初から後頭部に着ける予定だったので、小さ過ぎると前から見えなくて意味がないと思い大き目にしましたが、これだけ大きいと子供っぽく見えてしまいます。

長振袖ではなく、小袖との中間位の中振袖です。裏地縫い付けたりする総正装はやはり面倒なので、襦袢擬きをプラスしただけの簡易スタイルにしました。

和装って、やはり着物本体を縫った後の、帯や帯揚げ、帯締め等の一式を揃える道のりがとても長いっ。作業自体だけでなく、組み合わせのバランスをあーでもないこーでもないと考えるのも一苦労で時間が掛かります。

その組み合わせを考えるのが和服の楽しみとも言えますが、今回は時間もなかったので色々近道を選びました。

幾ら一月を「ドール着物強化月間」だと勝手に思い込んでいても、15日を過ぎれば日本でさえ正月気分は随分抜けますし、まして正装である振袖を着る雰囲気は、せいぜい三が日止まり(+成人式)だとは自分でも思います。

一度ドール用の着物を考え始めると、あれもこれも着物で作りたくなり、中々頭の切り替えが出来ない私ですが、今年は強化月間を月末までズルズル引きずらず、早々に切り上げたいと思います。

 

 


2023/01/02

晴れ着のバレリーナ・シンディちゃん

お正月には、バレリーナのシンディちゃんに和装をさせようと前から思っていました。別にお正月じゃなくても着物を着て悪い訳では全くありませんが、このシンディには正統派純和風の振袖をまず着せたいと思っていたので、やはりお正月こそ相応しいと思いました。

黒髪に近い濃い髪色で古風なアップの髪型、黒目勝ちな瞳のレトロな少女漫画顔、ついでに撫で肩気味なので、イギリス生まれの人形なのにも関わらず、狙った通り市松人形か演歌歌手?と思える程和服がしっくり来ます()

しかし首が末広がりで付け根が余りに太い為、半襟はほとんど隠れてしまい、首の一層短く詰まって見えるのが難点です。はっきり言って、自分の和服姿に似ています💦

実は27cm用の和服は大方姉に送ってしまったから、意外と手元に残っていませんでした。この振袖は、元々数年前にウェイクアップ022momoko DOLL用に縫いましたが、型紙はジェニー用ので作ったので、袖巾がモモコには短く、その為に姉には送らずに居ました(その後型紙は訂正しました)

しかしこの袖巾でも、シンディには丁度良いようです。身丈もおはしょり直し無しでジャストですが、腰に幅と厚みが結構ある為に身頃がちときつめです。


 この頃の襟は今より心持ち幅広目に作っていたので、余計首が詰まって見えるようです。 

鼈甲風の簪は、日本人形用の物。随分昔に銀座伊東屋で買いましたが、実際にドールに活用するのは初めてです。

今回背景に使用した布は、昨年夏頃のフリマで買ったインテリア用の生地。量的には凄くあるのに(全幅×3m以上?)、値段は50ペンスと、売り主が早く処分したいのがアリアリでした。確かに嵩張って収納は大変なのですけど、水彩画や水墨画のようなタッチで和風な感じも有り、こうして正月や早春の雰囲気にぴったりで役立っています。

Sindy Play」のボディは、フル可動式の割に腕&手の可動域の狭いのが難点ですが(和装には手の表情が大事~)、着物の着こなしはポーズ的には十分なように思います。 


リップをマットなピンクからシアーにリペイントしたのは、表情が柔らかくなって見える様で、やはり正解だったと思います。

バレリーナ・シンディには着物がばっちり似合う事が確認出来たので、今後もこのシンディちゃんに色々和服を着せて遊んでみようと言う気になりました。

 

 

 


2023/01/01

新年の御挨拶

新年明けましておめでとうございます。皆様にとって、健やかで平和で心晴れやかな一年でありますよう、心からお祈り申し上げます。

エキブロからこのBloggerに引っ越して来て、初めて迎える年明けになります。最初は機能を把握しておらず戸惑ったり失敗しましたが、何とか今も無事続けています。引き続きブログを読んで下さっている方、新たに読み始めて下さった方に御礼申し上げます。今後も、このブログとお付き合い下さいますよう宜しくお願い致します。

今年は、いよいよ日本に一時帰国します。コロナのせいでやむを得ず延期になっていた、待ちに待った帰国のはずでした。が、実は高齢の父の体の具合が良くなく、母も年老いて父の介護や家事が難しいので、今回は私一人だけで今までで最長期間日本に滞在し、少しでも両親を助ける為に帰国します。そんなに短い間だけ手伝っても余り意味がないんじゃないかと思う一方で、そんなに長い間P太やタラちゃんと離れて暮らすのは非常に辛いし、自宅を離れていて大丈夫だろうか?と言う不安は勿論あります。

そしてその間、流石にブログの更新は難しくなります。これ程長く離れていると、予約投稿文を書き溜めて置くのも無理です。ノート・パソコンを持って行く予定はないので、もし日本滞在中に更新出来るとしても、時々しかも短い記事だけになると思います。それでも夏までには必ずブログを今まで通りに再開しますので、たまに様子を覗きに来て頂ければ幸いです。

今年の元旦の着物モデルは、未だ和装をさせた事のなかったキャッスル製の細三つ編みリカちゃんを選び、淡い髪色に合わせて干支の卯に因んだ甘め兎コーデでまとめてみました。

今年も一月はしばしドールの着物強化月間にしたいと考えていますが、ここ数年日本に帰国出来ず材料を調達していない為、ほとんど着物のネタが尽き掛けています。フリマやアンティーク・フェアでも、カット生地を安く売るストールには結局もう出会えなかったし、着物を作りたいとピンと来る布の手持ちが最早ほとんどないのです。

そこで、今まで作ったドール用の着物を、他のドールに着回して活用したり、今まで着物を作った事のある生地でも、他のサイズで再び作る事で逃げ切る事にしました。

この和柄生地では、以前テディベア用には着物を作った事はありました。子供には、やはり赤い振袖が映えて殊の外可愛いと思います。赤い着物には厄除けの意味があり、昔は子供に良く着せていたそうです。

帯に使用したのは、フリマで手に入れた浅黄色のグログラン地の端布で、本来全く和風とは関係ありません。しかし何故か武田菱のような模様があり(…突然だが信玄餅喰いてえ)、またしっかりした張りのある織地は振袖の帯として相応しいと思いました。

ヘッドドレスは、垂れ耳ウサギの耳付きボンネット。ちとデカ過ぎるけど帯留めも兎モチーフのメタル・パーツにしました。

リカちゃんと共演のウサギは、三春張子の「玉兎」で、実家から持って来たビンテージ(ってか単に古い)です。三春張子の数ある種類の中でも、また日本の郷土玩具の兎の中でも、トップクラスの可愛さだと思っています。イギリスに住んでいては今まで気付きませんでしたが、これって今年の年賀切手のモチーフになっているので、全国的な認識度は三春駒や腰高虎(虎屋の羊羹のシンボル)並みに高いかも知れません。

例え状来への不安が数多く絶えない世の中であっても、兎に角現在の幸せと平和を有難く感じて生き、寄り多くの人にとって希望の持てる年になる事を常に祈っております。