昨年の冬に絶好のお出掛け日和の週末がありましたが、問題は何処に出掛けるかでした。冬はナショナルトラストのお屋敷は大抵閉まっているし、そもそもこの時期は庭園もつまらないし、兎に角日照時間が短いので遠くへはドライブ出来ません。常日頃から面白そうな場所を調べてリストアップし、大抵は行先を提案する私も、流石にネタに尽きました。そこで珍しくP太が調べ(当日の朝に)、New Forest National Park ニュー・フォレスト 国立公園の海辺を目指す事にしました。
ニュー・フォレスト、及びその先のドーセット州の沿岸は、典型的な観光地②で、お天気さえ良ければ夏以外でもアウトドア好きのイギリス人で非常に混みます。実際国立公園内を横断しドーセットに通じる主要道路A31号線では、絶望的な渋滞に巻き込まれた事が二度あり、その日もA337号線上のLyndhurstで酷い渋滞に遭いました。
ニュー・フォレストと呼べど、アッシュダウンの森同様に、かつて王侯貴族用の狩猟場をフォレストと呼んだ中世の名残りで、実際には森林よりハリエニシダやシダが覆う荒野(ムーア)が広がっています。
ニュー・フォレストの最南端、Milforfd-on-Sea近くのKeyhaven キーヘイヴンと言う村に到着しました。パブが一軒在るだけのような、昔ながらの漁村と言う雰囲気。
P太がここを目的地に選んだのは、砂州に古城が立っているのを地図で確認して、面白そうだと思ったからです。んが、実は城へは4月~10月のみ運行の船でしか行けず、また城とは言えチューダー時代築の軍事要塞なので、遠目には真っ平でまるで軍艦のように見えます。
Hurst Castle ハースト城と言い、16世紀に国王ヘンリー八世に寄って建てられ、今はEH(イングリッシュ・ヘリテイジ)に管理されています。チューダー時代だけでなく、第二次世界大戦時まで軍事要塞として機能していました。城の背後に見える丘は、ソレント海峡を挟んだ対岸のIsle of Whight ワイト島。ほぼ内海なので波はほとんどありませんが、この部分の海峡の幅は最短1㎞程だから、海流は物凄く早くて危険と思われます。
ワイト島の最西端のNeedels ニードルズも、シルエットのみ見えました。ここも第二次世界大戦の軍事基地に利用された…どころか、冷戦時まで軍事的に重要でした。
ワイト島とを結ぶ巨大なフェリーが、海峡には幾つも見えました。フェリーはポーツマス、サウスハンプトン、そしてこの近くのLymington ライミントンと言う町から発着しています。
しかし城には行けない割に、また海を楽しむ季節でもないのに、この村には次々と人がやって来て、どんどん一定方向に歩いて行きます。
この先の潟湖や湿地帯が、自然保護区として水鳥の楽園になっているからのようです。我々も、その方向の遊歩道を進んでみる事にしました。
確かに、浅瀬に潟湖と湿地帯が広がっています。
海岸湿地、即ち干潟は、干拓や埋め立てが進み、イギリスでも貴重になって来ています。
遊歩道以外を歩くのは、勿論御法度。自然を破壊するだけでなく、地面に見えても実はズブズブと沈んで、這い上がれなくなる可能性があるからです。
こちら、内陸方面。やはり、低湿地帯が延々としばらく続いています。
驚く事に、この湿地帯の合間に住宅が立っています。イギリスで津波はまず起こらないでしょうが、海抜が非常に低い土地なのは確かで(もしかして海面より低いかも)、ちょっとした大雨や高潮でも洪水する可能性は高く、例え別荘だとしても購入する人の気が知れません。
野鳥は観察出来たのかと言えば、まずシラサギを見掛けました。美しい飾り羽根も、しっかり確認出来ます。
英語では青鷺はHeron(Grey Heron)と呼ばれますが、白鷺はHeronとは別にEgretと呼ばれます。イギリスでは白鷺はLittle Egretしか生息しないらしいので、これはコサギのようです。
脚と嘴の長い、主に海水域で見掛けるシギの仲間は多く見掛けました。地中のミミズや甲殻類を掘り出して捕食する為、このように嘴が長くなったようです。恐らく、この辺りは海水と淡水が混ざり合っている物と思われます。
オレンジ色の脚と嘴と持つのは、Redshank アカアシシギかSpotted Redshank ツルシギのようです。
更に嘴の長く湾曲しているこちらは、Whimbrel チュウシャクシギ、またはCurlew ダイシャクシギではないかと思います。
あ、飛んだ。高速シャッターのカメラを持っている訳ではないので、鳥の飛んでいる場面を撮影出来たのは私にとっては結構収穫です。
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