2025/12/17

クリスマス着物

 

結構毎年クリスマス向けのドール用着物を作りたくなりますが、その後すぐにお正月用の和服をしばらく縫っているであろう事を考えると億劫になり、いつも見送っていました。 

一度着物を縫い始めると頭がそれしか考えられなくなり、途中でXmas用の洋服作りに切り替えるのが私には難しいからです。

しかし、Xmas服の一番最後にXmas着物を縫い、続けて新年用の着物を縫えば、頭は「着物脳」のままで問題なかろうと思い、今年はそう挑戦してみました。

元々着物を着る習慣の無かった西洋の祭りのクリスマスに着物を嗜む人って、あくまでフォーマルとしてではなく、遊び心一杯のお出掛け着としてだと思うので、そう言う着こなしに出来るだけ近付けるよう目指しました。 

そもそもXmasの和服と言っても、恐らく専用に作られたXmas柄の着物である事は少なく(帯位ならあるかも)、色や小物との組み合わせで「らしさ」を出した着こなしを楽しんでいる人がほとんどのようです。 

今回のコーデは、最初にこの黒地にマルチカラーの水玉の生地で、羽織りを作りたいと言う所から始まりました。日本でカット生地として買った布で、生憎着物を仕立てるのには少し面積が足りるか心配で、また何故か羽織りの方が合いそうだと直感的に思いました。

また和服らしくは問題なく仕上がりそうなものの、お正月よりはXmas用にする方が楽しいと思いました。Xmasツリーに飾るボーブル(球体オーナメント)や、暗闇に輝くイルミネーションのイメージだからかも知れません。やはり私はこんなカラフルな柄が好きで、この布もつくづく可愛いと思いながら仕立てました。しかし、襟部分にどう柄を出すか?では少し悩みました。

羽織り用の生地を最初に決めた為、着物自体は羽織りに合い、尚且つ羽織りを引き立たせるような生地を選びました。 この朱赤地に幾何学模様のような樅の木柄の生地では、以前Xmas用のワンピースを作った事がありますが、和服にも違和感ないように思えました。

と言うより、自分のブログを読み返すと、この柄が馬鹿みたいに派手過ぎてワンピースを作る際は苦戦していた事を、今ではすっかり忘れていて意外に思う程でした。この事からも、服のデザインのアイディアに乏しいせいか、どうも生地の柄を魅力を生かすには、和服こそが一番だと思えてしまいます。

羽織りを着る際は、いつも帯の結びは余り出っ張らないようにお太鼓にしてしまいます。太鼓部分には、雪の結晶のモチーフ(百均のレース・テープを切った物)を付けました。 

ティーン・ボディのmomoko DOLLに着物を縫うのは初めてで、専用の既成の型紙を持っていないから、一体どの型紙で作ったもんかと考えました。元々ブーツを履かせ裾にはレースを縫い付ける予定で、かなり短めの丈を考えていた為、モモコ用の着物の型紙では、例えおはしょりで調節しても丈が長過ぎるように思えました。

リカちゃん用の型紙(因みに身幅はモモコと変わりありません)では、逆におはしょりで調節しても短過ぎ、また袖も短過ぎました。浴衣と違い、冬の着物で袖が短いのは寒々しく見えます。 

其処で、身丈はモモコとリカちゃんの中間位とし、袖巾はモモコ用の型紙を利用しました。羽織りの袖は更に少し長めにしたので、正直長過ぎたように思います。

バッグはXmasらしい物を色々考えて幾つか作りましたが、結局木製家型バッグが一番合うように思えました。これは、前から家型の積み木を見付けたらドール用に作りたいと思っていた物で、丁度九月のアーディングリーのアンティーク・フェアで、二個で1ポンドと言うフリマ並みの値段で買う事が出来ました。

多分東ドイツのエルツ地方かチェコスロヴァキア製の、ビンテージの積み木だと思います。扉や窓は、焼き鏝で絵付けされています。 

バッグと言っても、屋根に小さいヒートンを打ち込んで、ウッドビーズの持ち手を付けただけです。1/6サイズのドールにとっては(巨頭系以外)、正直ちと大き過ぎるとは自分で思います。 

伝統に囚われない日常的に和服を楽しんでいる現代の着物女子って、根本的にクリエイティブな人達で、創意工夫溢れる着こなしや組み合わせの面白さこそを愛しているのではと想像します。

ドールの着物の場合、寄り自由な発想で着物を遊べるはずなのに、自分はまだまだ頭が固いし、その為にはやはり着物自体の基礎知識を身に着けないと駄目だなあと実感します。


 

 

 

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