2025/12/16

ピーク地方の旅 ブルー・ジョン石を買いに

昨年夫婦で訪れたピーク地方国立公園のキャッスルトンでの美しい朝の散歩中に、やはりここの名産品のBlue John Stone ブルー・ジョン石のアクセサリーを買いたくなりました。ブルー・ジョンはフローライトの一種の半貴石ですが、無色透明に青紫や黄色のインク流しのような筋の入った所が独特で、世界でもこのキャッスルトンの二つの洞窟でしか産出されない非常に貴重な鉱物です。キャッスルトンにはブルー・ジョン石の専門店が幾つかあり、大抵は工房も兼ねて自家製手作り商品を中心に販売しています。

こんな観光オフ・シーズンの寒い季節で、しかも早朝(とは言え10時位)とあっては開店している店は全くないかなーと思いましたが、素敵そうなお店が一軒開いていました。

ブルー・ジョンのアクセサリーが半貴石の割に高価なのは、石自体が貴重なのも勿論ありますが、工房独自のデザインで職人が一つ一つ制作し、しかも土台の地金が銀や金等の貴金属だからです。とは言え、初めてキャッスルトンを訪れた時と比べても、遥かに値が上がって来ています。

ブルー・ジョンは今は採掘され尽くされた、と思っている人も居ますが、昔の王侯貴族に持て囃されたような、ブルー・ジョン石製の花瓶やゴブレット、ボウル、燭台等の大きな工芸品を作る石塊は滅多に産出されなくなったものの、アクセサリーを作る程度は未だ大丈夫なようです。しかしどんどん稀少になって来ているのは事実で、今は中国で普通のフローライトに彩色した代替品(フェイクとは呼ばんのか…)が生産されているそうです。

まず、義母へのお土産として選んだのが、このネックレス。いかにもブルー・ジョンらしい縞模様が美しく、銀製のレースのようなスカラップ状の枠もチェーンのデザインも繊細で素敵です。

実は極薄のMOPが裏打ちされていて、微妙に光が透けます。

私も買って貰える事になりましたが、生憎義母用に選んだ物程素敵なネックレスは、同様の価格帯で見付かりませんでした。石の模様の出方が同じ物は二つとないし、同じ土台のデザインもほとんど存在しないのです。

しかし、この石の模様も良く見ると黄味が混じって美しく、透明感と艶も有り虹のようなシラー効果も入っているように見えます。使い易さを考えれば、このシンプルなデザインの方が自分には良いかもと思いました。やはり銀製でずっしり重く、銀の使用量自体は義母用より多いように思えますが、値段は少しだけ安目でした。

価格に見合った価値が確かな上、その土地ならではの商品が滅多に存在しないイギリスのお土産としても貴重で、旅の印象を爆上げする効果は絶大なブルー・ジョン石です。

 

 

 


0 件のコメント: