2025/10/17

カーネーションの誕生花ブローチ

 

九月の暴風雨の中のArdingly アーディングリーのアンティーク・フェアは、出店数だけでなく客足も少なかったものの、必然的に屋内会場に集中していた為に、通常通りの賑わいには見えました。屋内の売り場は、返って売り上げが良かったかも知れません。そんな屋内売り場のビンテージ・ジュエリーを豊富に扱うストールで、一個どれでも2ポンドのコーナーがあり、気に入ったビンテージ・ブローチを三つ買いました。その中の一つが、このバースデイ・フラワー・シリーズ10月の誕生花カーネーションのブローチです。

イギリスのEQUICITEと言うブランドの、1950年代に製造された、地金に手彩色でエナメル塗装して表現した誕生月の花のシリーズで、全部で12種類あります。シリーズに共通しているのは、花束の茎部分を地金色リボンで束ねてある仕様になっている事。

カーネーションは、実は私にとっては、嫌いじゃないけど結構どーでも良い花です。市販の花束とかに、カスミ草やスターチス同様に良く穴埋め的に混じっているなと言った存在。特に赤一色のカーネーションは、退屈に見えるかも知れません。返って、近種の撫子の方が好きです。近種と言うよりは同種で、八重で華やかな園芸種を便宜上カーネーションと呼び、それ以外のを撫子と呼ぶそうです。日本ならカーネーションは母の日の象徴で、5月の誕生花にすべきでは?と思う人が多いかも知れません。しかしイギリスの母の日は3月だし、母の日用の花束も、やはりバラの方が好まれるので、カーネーションだけと言う訳ではなく脇役扱いのようです。カーネーションの花色も、赤じゃないとダメ、白は亡くなったお母さん用とかの決まりは特に気にしないようです。 

そんな特に好きでもない花だし、実際このブローチも、正直このシリーズの他のと比べたら凄く魅力的には見える訳ではありません。カーネーションの地金の造形自体は細かく良く出来ていて、配置のバランスも良いものの、メインのマットなピンクの花色がどうもボヤけたような(肉っぽい…)冴えない印象です。

しかし、ここまで来たからには、12カ月分全てを集めたろと思いました。最初はシリーズ物とは知らず、単に素敵なビンテージ・ブローチだと思って見掛ける度に買っていたら、いつの間にか集まっていたと言う具合でしたが、残すところ4つとなりました。




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