2025/10/01

七宝の蜻蛉のブローチ

 

アーディングリーのアンティーク・フェアには、七月に開催された時も行って来ました。姉への誕生日プレゼントのビンテージ・ジュエリーを買う、ほぼ最後のチャンスでしたが、今回は既に十分集まっていたので躍起に探す必要はなく、凄く姉の好みに合いそうな物に出会ったら買おう位のつもりでした。しかし、このトンボ型のブローチを見た時は、姉の為に買わなくてはと即座に思いました。

姉の好きな蜻蛉モチーフのジュエリーは、アール・ヌーヴォー時代に流行して以来、欧米では割と見掛けます。しかし、新しい製品は大味で安っぽく見える物が多く、買う気に至るデザインには中々出会えません。でもこの七宝のブローチは、恐らくビンテージと呼べる程古くはないものの、一目で他の蜻蛉ジュエリーとは違う気品と繊細さが感じられました。

幅は約5㎝で、普段姉が好むジュエリーに比べるとやや小ぶりです。ラインストーンは使用されておらず、クロワゾネ=有線七宝の技法で出来ています。また部分的には、地金に型押し模様を付けてから透明な釉薬を流して透かせたバスタイユ技法にも見えます。

トンボ自体の形は、リアル過ぎず子供っぽくもなく、線対称で直線的でアール・デコやマッキントッシュ(グラスゴー・スタイル)風に見えます。頭部分は一瞬王冠のようにも見え、胴体は極細の線を巻き付けたように細かく形成されています。色味を、渋めの紫系でシックに纏めてあるところもマル。

刻印らしき物は見あたらないので、生憎工芸品とかデザイナー物ではありませんが、ちょっと高価だったと言っても信じてしまうような高級感はあります。

今年の姉の誕生日に贈ったビンテージ・ジュエリーは、このようになりました。先にブログで公開しちゃう物も多いので、姉は「これ好みだけど私に来るのかなー」と眺めているそうです。 
欲しいと思っていた物は全部来た、と姉は喜んでいました。マルチカラー以外でボリュームのあるゴージャスなタイプ、トンボやブドウのモチーフは、基本的に姉用に買っています。これを発送した直後からも、今度は姉へのクリスマス・プレゼントの為に、コツコツとビンテージ・ジュエリーを買い集めています。

 

 

 

 

 


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