2025/09/25

モーヴァン丘陵地帯の旅 トランペットのパブで夕食

 

 
 

昨年夏のモーヴァン丘陵地帯周辺の旅の二日目の夕食は、アンティークの町Leominster レムスターからLedbury レッドベリー宿に車で帰る途中に、何処かの良さげなパブで済ませようと夫婦で話しました。宿に一度戻ってから徒歩で町に出て夕食を取るのには遅過ぎ、帰路は歩くのに差し支える程に外が真っ暗になってしまうからです。しかし、行けども行けども途中でパブに遭遇しませんでした。良く考えてみれば、我々が住んでいるのはイギリスで最も人口密度の高い南東部。それに比べ、ウェールズに接するここイングランド西部は辺境とも言え、人口密度は遥かに低いのに決まっています。同じ頻度でパブに出会えると、考える方が間違っていたのです。 

こりゃ一度宿に戻るしかないと諦めて掛けていた矢先、レッドベリーの丁度一歩手前の村で、とて~も惹かれる外観のパブに出会い、即座に車を止めました。

こんな古い建物の老舗パブがハズレな事は滅多になく、おまけに看板には地元食材使用と書いてあり期待は出来ます。内装も、思った通り良い雰囲気でした。

何より、対応も給仕も驚く程素早くて感心。我々は例に寄って昼食抜きで流石にお腹が減っていたし、ヨーロッパの給仕は概ねゆっくりのんびりで、日本では信じられない程料理が出て来るのに時間が掛かる事もある為、これは本当に有難いと思いました。

飲み物は、勿論地エールを選びました。と言っても、いつも半パイント(約280ml)しか飲めませんが。車を運転するP太は、こう言う時はラガーのレモネード割りを注文する事があります。半々割り位だから酔う事はないし、その程度のアルコール摂取で交通違反になる事はイギリスではありません。

前菜はすっ飛ばし、私はメインに「本日の水揚げ魚介プレート」を注文。本当に全部がその日の採り立てかは怪しいのですが、私の好きな物ばかりで実際美味しかったので文句無し。

まず中央は、イギリスでは前菜としてお決まりの小エビのカクテル。

こちらも前菜としてお馴染みの、ホワイト・ベイトと言う小魚のフライ。魚丸ごとで、ワカサギかシシャモのフライのようです。そして、これも定番パブ・メニューのスカンピ(味付き海老フライ)も混じっています。


鱈のフライに揚げ芋も付いているので、フィッシュ&チップスが含まれる事になります。このフィッシュは日本の天ぷらにそっくりですが、衣に卵の入っていないのが天ぷらとは異なる点です。

確かに地野菜らしいサラダも、味が濃くて美味でした。

一方P太は、豚バラのじっくりローストを注文。下には、マッシュポテトが敷かれています。豚バラと聞くと、義兄を思い出して爆笑する私達…。勿論肉は柔らかく、付け合わせの温野菜も美味しそうです。

ここぞとばかりに外食では肉を選ぶP太ですが、念の為私が家でそれ程肉を料理しない訳では決してないのです。何せ魚が高く種類も少ない為、肉の方が頻繁に食卓に出ます。

一番上のボコボコしているのは、クラッキングと言われる脂身をカリカリに焼いた物。イギリス人の好物で、その袋入りスナック菓子さえ存在する程です。勿論こんな物をしょっちゅう食べていたら、すこぶる健康に悪いのに決まっていますが、たま~になら罪はないだろうと。

デザートには、地元苺付きのブラウニーを二人でシェアしました。

ほぼ生チョコのしっとり濃厚なブラウニーに、濃さと甘さを緩和する砂糖無し生クリーム、そして大粒苺の甘酸っぱさ組み合わせは、正に鉄板の美味しさ。

てっきり単にパブの名前がTrumpet トランペットなのかと思ったら、村の名前そのものがトランペットでした。兎に角サービスと雰囲気の良い美味しい夕食で、夫婦揃って大満足しました。




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