2025/03/09

コスプレイヤーのバービー

 

今日三月九日はバービーの誕生日。更に、初音ミクの日だそうです。折しも中古バービーに手を加え、初音ミクのコスプレをさせてみたので、今日程この記事を投稿するのに相応しい日はないかもと勝手に思いました。

念の為、ミクのアニメ眼は、バービーの顔型&顔パーツの位置にはまるで合わないのは分かっていたから、あくまで「初音ミクその他のアニメやゲームのキャラクターのコスプレを楽しむ海外在住アニメ・ファン兼コスプレイヤーのバービーさん」と言うの設定でリペイント&カスタムしました。

この人形のボディは(値札付いたまんま…)可動式でもなく肘・膝すら曲がらず、しかも服が直接ペイント&型押しされていて着替えさえ出来ない最安価の、言ってしまえば一番つまらない仕様です。しかし背が低いタイプのバービーなのが、自分にとっては多分初めてで興味を持ちました。ヘッドの大きさは同じで、身長はスタンダードのバービーより2㎝程小さくなっています。それでもこのボディを見る限り、ヘッドの大きさとのバランスも全体的なプロポーションも特に不自然ではありません。後から知った事には、今でも現行で売られている「Dreamtopia」と言うシリーズのバービーで、元はペラペラ化繊の安っちい派手柄のスカートを履いていました。

元々の顔は、落ち着いたリップの色の美人さんで悪くないと思いました。ただし、アイプリの色味が強過ぎて髪色に合ってなく、折角のドリーミィな淡い髪が生かせてないのは気になりました。また顔の雰囲気も、もっと小柄ならではの若々しい雰囲気の工夫が欲しいと思いました。大人っぽい小柄さんだって居るだろうけど、元々バービーは老け顔だし。顔型&フェイス・プリント自体は東洋人で、肌が色白なのは気に入りました。

山小屋風チャリティショップで、この水色髪のバービーを手に入れた時から、こりゃミクの仮装をさせるしかねーなと思っていました。ってか、既に様々なファッション・ドールとコラボしている初音ミクですが、寄りに寄って全く「らしく」ないバービーと自分の拙い技術で、一体どこまでミクっぽく出来るか単純に興味が湧きました。

この髪は、良く見ると濃い目と薄目の二色の水色のミックス。ただしメッシュではなくメランジと言うように混じり合っていて、正直色褪せたみたいで艶もなく余り綺麗には見えません。

ミクの最も基本的な服装は既にドール服としても出尽くしているし、再現出来る材料も持っていません。それで単に黒と水色のミク色で、二次元好きが好みそうっぽい恰好をさせてみました。こんな服は、ミクのフィギュアにもイラストにも存在しません。

思った通り、このアウトフィット作りには苦労しました。現在のバービーのボディに合う型紙を全く持っておらず、一から自分で作成しないといけなかったからです。また、ボディに直接ペイントされた部分を覆い隠す事も、服のデザイン上考慮しなければなりません。

最初は袖付けが面倒だから袖無しで…と考えていたら、ノースリーブこそボディ・ラインに沿っていないとヘンに見える為、実は余計に難しかったのです。ダーツが身体に合わずに何度か作り直し、結局最後は袖付きのダーツ無し身頃の方が、簡単で落ち着き易いと分かりました。何度も失敗しながらデザインを変え、一応やっと着用出来る状態にまで完成した時には正直ホッとした程です。

おまけに、このトップに使ったセルリアン・ブルーの布が、またしてもかなり縫いにくかった…。見た目はブロードのようですが、布目がやたら詰まっていて針通りが悪いのです。もしかしたら化繊混なのか、張りも強くてギャザー寄せには余り向きません。大分昔に日本のユザワヤで買った布のはずですが、その頃は色と厚みだけで布を選んで、素材や縫い易さは考えなかったようです。

本物のミクは、床に届く程のもっととんでもなく長いツインテをしています。それをコスプレで実際に再現するとなると、恐らくウィッグも相当な重さになってしまい、コスプレも体力勝負の肉体労働だな…と思います。

このボディの足はフラット・タイプだから、一層背が低く見えます。少しでもヒールの高くなった靴を履くと真っ当に立てない為、ジェニーのラバーソールのような靴を履かせています。

このバービーは、トップやビジューが直接ボディにペイントされている分、樹脂がボコボコと盛り上がっていて、つまりボディが太く形成されています。その上に布の服を着せるとむっちり目に見え、身体に沿う身頃を作るのが難しかったのは、その特殊なボディのせいでもあります。付け襟も浮き気味で首が短く見えるから、一層ずんぐりに見えます。本当のミクは、凄くスレンダーなんだけど~。

付け襟を外すと、こんな感じ。首元はすっきりしますが、ミクっぽさからは一層遠ざかります。

この服はワンピースではなく、トップとボトムに分かれています。何故なら、この方がバービーのスタンダード・ボディを始め、他の背の高さの近い人形にも着回しし易いと思ったからです。トップをアウトにすると余計太目に見え、子供っぽくて正直顔に合っていません(苦笑)

コスプレイヤーと言えば、それっぽいアザといポーズを付けてこそなのに(※あくまで主観です)、この膝さえ曲がらない非可動式ボディでは物足りないと思い、MTMボディに替えてみました。

…うん、このボディの方がスレンダーで頭が小さく見えて、ミクのコスプレイヤーらしいバランスかも。

日本の姪っ子は、初音ミクを始め重音テトや可不ちゃん等のボーカロイドが好きで、時々推しのライブに東京まで出掛けるそうです。最近はイギリスのスーパーでさえミク柄のTシャツを売ってるんだよ~と話したら、ライブに着て行くから欲しいかもと言っていました。 

しかしボカロのライブ自体がどんな物なのか、実は良く分かっていない私です。

コスプレイヤーも、私とは全く縁遠い世界の人々のように思えますが、時々ドール服を作る際に衣装の写真を参考にさせて貰う事はあります。

彼等のあらゆる素材を駆使して衣装やアクセサリーを産み出す創意工夫、髪・瞳の色は勿論体型・外観的な性別まで改造し、とことんキャラを再現する為に惜しまない努力と技術には感服する事があります。

一方でコスプレイヤーの中には(特に海外の)、顔型、肌色、体型もまるで無視し、単に恰好を楽しんでいる人達も居ます。それもまた、推しに対する有り余る愛情なのには変わらないのだと思います。

このバービーさんは後者の方で、ガチでキャラになり切るつもりは毛頭なく、ゆる~く茶目っ気でコスプレを楽しんでいるとでも思って下さい。

 

 

 


0 件のコメント: