昨年のバレンタイン・デートとして訪れたFaversham フェイヴァーシャムでは、今まで行った事のなかったアンティーク・モールを、もう一つ訪れました。その存在は以前から知っていて、其処はほぼ町の中心部に在りますが、何せフェイヴァーシャムは無料駐車するのが難しい町なので、一度も到達した事がありませんでした。
実際今回も一度店の前を車で通ったものの、周囲に駐車出来る場所は全く見付からず、また道路も狭い上に一方通行が多く、仕方なく諦めてまずスタンダード・キイへ向かいました。
スタンダード・キイでは利用者は二時間まで無料駐車出来る為、最初に「Aladdin’s Loft」を見て、残りの時間でスタンダード・キイに車を止めたまま、その新規のモールへ歩いて行きました。しかしスタンダード・キイ自体が町外れにある為、旧市街地に在るそのモールへは、かなり歩かなければなりません。
店名を「Upstairs Downstairs 上階下階」と言います。
二階建ての建物は、19世紀末頃の築に見えます。元は何の建物だったのかな? 少なくとも、一般の住宅だったとは思えません。
中へ入ると、定番のIKEAのガラス・キャビネットが並び、まず極一般的なアンティーク・モールに見えます。
何やら不気味な人形が集まっています。
…やっぱりイギリス人って、こう言うのが好きだなあ。
全部がフェルトで出来ている、白雪姫の七人の小人の人形コンプリート。実際に白雪姫が制作・映画館で上映された頃の製品のようで、最早工芸品と呼べる造りです。
20世紀初頭辺りの学校の様子を描いた刺繍絵。中々遠近感が良く表現された図案です。
このモールも、雰囲気の良さそうなティールームが併設されています。
店名の通り、二階も売り場になっています。登り&下りに分かれた(途中まで)印象的な階段部分にも、商品がびっしり並んでいます。
陽がさんさんと差す窓辺には、ガラス器が映えます。
ドイツ製のバチモンではない、本物のフィンランドのイッタラのキャンドル・スタンド「フィスティーヴォ」。同じシリーズで、色んな高さがあります。
階段を登った左手の小部屋は、レコード中心の売り場になっていました。
全体的には、アンティークやビンテージよりも、単なるセカンドハンドの割合が若干多いように感じました。それらも、コレクタブルズと呼べばそう言えますが。
この妖精人形達は、有名なシシリー・メアリー・バーカーの「フラワー・フェアリー」をドール化した1970年代の製品。大きさはリカちゃん程度で、もしかしたら一応着せ替え出来る仕組みになっているのかも。
似てもいなければ可愛くもなく、正直繊細な原画へのリスペクトはまるで感じられません。もし現代であれば、もう少しマシに商品化出来たであろうと思います。
前出のC.M.バーカーと同時代に活躍した、イギリスでは同じ位人気のルーシー・アットウェルの絵本。
その線画を見るのは、初めてかも知れません。タッチは時代に寄るのでしょうが、かなりシンプル。
左の陶器の猫は、1950年代に流行した典型的なスタイル。右のウサギの顔が余りにも平べった過ぎて、正面からだと魚に見えます(笑)。
建物も周囲も良い雰囲気で、規模も十分大きく品揃えも悪くありませんが、やはり近くに駐車する場所がない為、ここを訪れるのは相当面倒…。案の定、時間を気にして慌ただしく店内を眺め、実際に帰りは時間が足りなくて、スタンダード・キイの駐車場まで小走りに戻りました。因みに、すぐ隣は比較的大きなスーパーマーケットですが、フェイヴァーシャムではスーパーの駐車場でさえ買い物客以外は有料なのです。もしそう遠くない住宅街にでも無料で駐車出来る場所を見付ける事が出来れば、また訪問したいと思います。
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