2025/01/22

早春のヤーントンのアンティーク・モール

 

昨年の2月に定番のBrackley ブラックリーのアンティーク・モールを訪れた後は、Yarnton ヤーントンと言う町のガーデン・センター内にある、今まで行った事のないアンティークを新規開拓として訪ねてみる事にしました。場所はオックスフォードの北で、ブラックリーよりは南に位置し、辛うじて帰路の途中と言う感じです。

ガーデン・センターにアンティーク・モールや手芸店が併設されているのは、イギリスではそう珍しい事ではありません。多分園芸を楽しむタイプの人と、古物や手芸を好む人は被るのだと思います。

入り口から緩いスロープの通路を下ると、左右に伸びているプレハブのような簡易建築に通じます。床はペイビング・ストーン張りで、もしかしたら元は温室みたいな植物売り場だったのではと想像します。

売り場は一階のみで、奥行きは余り無く横に長い建物です。それが一般的なアンティーク・モール同様にパーテーションで細かく仕切りられ、13坪程度の各ブースに分かれています。

天窓があちこちに設けられ、照明もふんだんで明るめの店内です。アンティーク・モールと言うと、兎角窓の少ない古い建物の薄暗い売り場が多く、目が疲れるのでこれは有難い。

アクセサリー類や布類と言った女性的な小物は、比較的多く売られていました。

マルチカラーのラインストーンの、アールデコ時代のチェコスロヴァキア製のフィリグリー・ブローチとか。

イギリスの定番とも言える、フレーム入り刺繍のブローチ。

入り口直ぐの通路脇のキャビネットに、ルーサイトのインタリオのバングルが豊富に揃っていて目が輝きました。ルーサイトのインタリオでもバングルは珍しく、値段もブローチの相場の三倍以上します。

もしかしたら、かつて自分用にコレクションしていた人が、興味を失って売りに出しているかも知れません。それ位の熱意が無いと、これ程は集められない手に入りにくいアイテムだと思うからです。この水中を泳ぐ金魚を表したデザインは、ルーサイトの透明感にピッタリで特に魅力的。

しかし、折角貴重なアイテムなのだから、もう少し柄が分かり易いよう見せ方を工夫出来なかったものか? 黒いベルベット張りの筒に通すとか。写真でも分かり辛いんですが、実際肉眼でも見えにくかったものですから。

手芸材料が、アイテム別にプラケースにぎっしり詰まっています。ドール服作りに役立ちそうな物を探しましたが、生憎見付かりませんでした。端布も売られていましたが、インテリア用の厚手ばかり。

恐らく、昭和30年代辺りの日本製の塗りの宝石箱。見た事もない巴里~の恋人達を、頑張って想像して描いたようです。素人絵らしく、パースは滅茶苦茶。微妙に和風が残り、拙いレトロな愛らしさは感じられます。

蓋を開けると、今尚目に鮮やかなピンク張りで、結構凝った造りになっています。

1/12サイズのミニチュア・テーブルセット二種。奥のは、今まで見た事のないタイプです

いつか手に入れたいベイクライトの動物型ナプキンリング・セットは、やはりこの値段かあ。 

こう言った具象的で複雑な形のティーポットは「ファンシー・ポット」と呼ばれ、実用と言うよりはコレクション向けで、イギリスでは結構集めている人が多いのですが、一体何故このポーズ?? しかも、わざわざ渋い顔のオッサンって…。いや、女性だったらエロでもっとけしからんですけど。

親指サイズ(:私の親指ではなく一般的な大人の親指)の、ちびちびビスク・ドールがずらり。値札に寄れば1900年代の製品だそうで、まるでキューピー人形の原形のようです。

夕方に訪れたので余り時間はありませんでしたが、初めて来てみて良かったと思える、十分楽しめるアンティーク・モールでした。高速道路からは少し離れるものの、アクセスは比較的簡単で、駐車するのにも全く困らないから、今後ブラックリーのアンティーク・モールへ行く際は、必ずここにも寄りたいと思います。




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