2024/06/30

SWIMMERのディッシュクロス

これは何かと言いますと、今は亡きキッチュで可愛いオリジナル雑貨を販売していたショップ「SWIMMER スイマー」のディッシュクロス、すなわち布巾であります。未だ新宿ALTAに直営店が在る頃、只でさえプチプラのスイマーなのに、更に値が下がっていたのを買いました。そんなに安かったのにも関わらず、使ったらすぐに汚れてくたびれて行くのは目に見えているので、可愛過ぎて未だ使えずにいます。そうだ、使う前に写真を撮って、可愛い絵柄を残して置けば良いんだと思い立ちました。

素材は化繊のタオル地で、つまり頗る環境に悪いマイクロ・ファイバーで出来ています。しかし眼鏡拭きと同様に、くすみや汚れを拭き取るのには優れている訳で、イギリス南部で食器を洗うと必ず付着する石灰分を取り去るのには最適かも知れません。

三枚とも、スイマーの中でも「Chocoholic」と言うブランドの製品です。サイズはB4位の横長。まずは、バラやデイジー等が描かれたレトロな花柄。

四角いブロックで仕切られ、HEIKOの包装紙のような柄だと思いました。
 

お次に、クリーム色地に1950年代調の糸巻きにじゃれる仔猫柄。


伏せている、または二本足で立っている二種類の仔猫の連続柄です。価格もテイストもチープシックですが、ここの商品のデザインのビンテージらしさの研究ぶりは、今考えるとかなり徹底していてレベルが高いと思います。

最後は、薄い水色地に花や葉のカラフルな枠の中に黄色い小鳥柄。

このメーカーの商品のファンは根強いようで、かく言う私もその一人。今でも時々ショップが限定的に復活したりしているようですが、昔程の商品バラエティやときめきには遠く及ばないようです。

 

 

 


2024/06/28

ノルディック・フラワー

この浴衣に使用した北欧風の大胆な花柄のプリント生地は、私が未だ日本で一人暮らしをしていた頃、部屋に北欧風のパネルを飾りたいと思い立ち買った、インテリア用の布の残りです。未だマリメッコ等の北欧ブランドが日本では余り知られておらず、IKEAですら日本に存在しない頃でした。布は今はなき吉祥寺のコットンフィールドで購入し、A1位の大きさのパネル・ボードは、ヨドバシ・カメラの写真用を買った(安かった)と記憶しています。

ボードの表面だけでなく側面をも包む大きさに布を切り、裏面でホッチキスを打ち付けて留めるだけで、希望した通りの仕上がりになり、満足し愛用していました。念の為、この布自体は北欧製と言う訳ではないようです。

その残りの生地をイギリスに持って来ていた訳ですが、何せ花柄が大き過ぎ且つ柄が飛び過ぎていて、ドール服は勿論、撮影の背景布としてさえ中々活用出来ませんでした。しかも変な形で残っていた為に背景布としても使い辛く、出っ張った部分を切り取る事にしました。厚みも1/6ドール用にはあり過ぎる為、もういっそ和服にするしか使い道は全くないと思い、兎に角切り取った部分で浴衣を縫ってみました。

和服に仕上がったら、もしかしたら意外とお洒落で斬新な着物になるかも、と僅かに期待していました。…しかし、最早花柄とさえ認識し難く、結局斬新過ぎる謎の柄のコンセプト不明の浴衣になりました()

ドビー織りのような不規則なシボがある為、余白にも表情のあるから間が持つかもと思いましたが、流石にそう上手くは行かなかった。

それどころか、ドール用着物としても生地が厚過ぎ&張りがあり過ぎて、袖の肩が十分下がらないと言う、和服として致命的な問題が。

一応市松模様の半襟も加えてあるのですが、地色がベージュで肌色に被り過ぎてしかも良く見えるよう着付け出来ず、全く目立たず意味なく完全失敗。撮影後、取り去りました。

帯は、色んな布を実際合わせてみて、この60年代オプティカル花柄or北欧風の生地が、一番しっくり来るのは確かだとは思っています。

しかし、例えもう他にどんな袂袖、帯揚げ、帯締め帯留め等を加えてみた所で、モデル・ドールを替えてみても、今後この浴衣(着物)が改善される見込みは正直ないだろうなあと諦めています。

 

 

 


2024/06/26

クリントンズのエコバッグ

 

イギリスならではのお土産の一つに、ショッピングバッグ、すなわちエコバッグがあります。イギリスには珍しく質の割に求め易い価格で、沢山の人が街で持ち歩けば自然とお店の宣伝にもなる為、それぞれのチェーン店が競って目を引く新柄を次々に出し、結構頻繁にデザインが入れ替わります。普通にトートバッグとして使えるデザイン性&強度の物も多く、軽く壊れず嵩張らないから郵送でも送り&運び易いので、今まで何度もプレゼントやお土産として利用して来ました。エコバッグなら幾つあっても困らない、と思っていましたが、流石に毎回これでばっかりじゃあな…とは自分でも思います。しかし、本当にイギリスでは他に贈り物の選択がほとんどないのです。

カード・ショップのメジャー・チェーン店「Clintons クリントンズ」で、中々魅力的なエコバッグを幾つか出していたので、今回はお土産に大いに活用しました。素材は全てキャンバス地でマチ無し。サイズはB4がすっぽり入る位で、持ち手は肩に掛けられる長さが十分あります。プリントは、両面付きで同じ柄です。

真っ先に目を引かれたのは、断然この黒猫柄。猫好きへのお土産なら、マストと思える程です。リアルでも可愛い黒仔猫の絵柄で、色味が抑えられ、隅にだけプリントされているレイアウトもお洒落です。


実は日本に帰る前、猫好きな友達への郵送する誕生日プレゼントとして、この黒猫バッグを買いました。しかし家に帰ってから気付いた事には、売り場でアロマ・オイルが染み付いたらしく、猛烈に匂います。嫌な匂いではないけれど、食品も一緒に送るので匂いが移ったらマズイと思い、しばらく干していましたが、余りにも強くて一向に匂いは消えません。家中匂ってP太からも苦情が出る始末で、結局返品交換に店へ持って行きました。しかし、これが一番の売れ筋柄で最後の一点だった為、同柄とは交換出来ず、再入荷予定日も未定で、発送する期限も迫っていたから、泣く泣く下記の鳥柄に交換して貰って送りました。一緒に付き合ってくれたP太が、「一番の売れ筋なのに発注掛けないで品切れしているなんて、商品管理がなってないなあ」とボヤいていましたが、そんなのイギリスでは普通じゃん、と思います。後日結構すぐに再入荷した時には、すかさず買って置きました。

代替えとなったのが、この小鳥柄です。猫好きじゃない限り、この店で売られているエコバッグの柄としては、一番無難で日本人受けしそうな絵柄だと思います。

円らな瞳の小鳥は結構可愛く描かれ、体が花々で埋められています。

アール・デコのパーティー・スタイルの女性像柄は、「私以外には受けん」と姉が言い切ったので、姉用に買って行きました。エコバッグとしてはかなり個性的でお洒落でインパクトあると思いますが、やっぱ日本人には難易度高いのか?

描かれた女性達の内の右端は、何だか姉に似ています。この他クリントンズのエコバッグとしては、リアルなボストンテリア柄、シンプルな可愛くないミツバチ柄、でっかいハート一つだけ、白黒のぶっといストライプだけ、ボタニカルな(ケバい)花柄、90年代調の花柄に「Lovely friend」の文字入り、「ママ」とでっかく書かれた花柄(英国の母の日近かったから?)等が売られていて、やはり日本人の感覚に合うのは猫柄と小鳥柄のみかな…と思いました。




2024/06/25

M&Sのチョコレートとショートブレッド

 

日本に一時帰国する際は、毎回家族や友達用にお土産を買い込んで行きます。一人一人にとっては僅かなショボい土産でも、全体的に見ると相当な量になります。しかし、元々イギリスには魅力的な商品が少ないし、質の割に高いし、食品は不味いしで、正直わざわざ時間とお金を掛けてまで持って行く価値のある物は中々ありません。日本で美味しい菓子折りでも買って渡した方が余程喜ばれる訳で、またイギリスの物価高は日本以上に酷い為、今回の帰国では余りイギリスで買わない事にしようと思っていました。が、スーパーMS(マークス&スペンサー)で見付けた、このいかにもイギリスらしい缶入りのお菓子は、お土産に打って付けと思いました。味の方も、MSなのでまずハズレはないと思います。これからの観光シーズンに向けて発売されたのだと思いますが、昨年のこの時期にはこれ程気の利いたデザインのお菓子缶はありませんでした。

四角い平べったい缶入りなのは、苺とクロテッド・クリーム味と言うそそられる組み合わせのショートブレッド。多分、乾燥イチゴの粒々が入っているはずです。缶のデザインは三つの中では最もシンプルですが、その分収納として再利用し易いと思います。


一見シンプルなようで、脇にメタリックな緑色の入っている所がお洒落な缶です。

赤い郵便ポスト缶は、今でもイギリス土産の王道ですが、これはイギリス好きじゃなくとも欲しくなる程イラストが抜群の可愛さ。中には、コイン型のミルク・チョコレートが入っています。郵便ポスト缶のお約束で、食べた後は貯金箱として使える仕組みです。タグが手紙型になっている所も、心にくいセンス。描かれた犬のお散歩中のずんぐりしたおばーちゃんは、暴風雨の為に傘は逆に反り、頭には多分ビニール製バブシュカを被っていて、兎に角イギリスらしさを徹底しています。

裏面は、風船と手紙を追い駆けているやんちゃそうな子供。すっかり男の子なのかと思ったら、髪が長くてスカートを履いているようです。

ハチワレ猫も描かれ、これは自分用にも欲しくなります。友達に上げたら、缶は卓上の使用済み切手いて入れとして使おうかなと言っていました。

バッキンガム宮殿の衛兵のsentry(スタンド・ボックス)を模した缶には、プレーンなショートブレッドが入っています。ショートブレッドは、イギリスのお菓子には珍しく甘過ぎる事もなく(バターたっぷりで塩気は利いている)、何処で買っても大抵日本人に喜ばれるビスケットです。

絵柄は、部分的にエンボスされています。本物の哨と違い、四面とも衛兵入りで流石にみっちみちじゃろう。その上、それぞれ楽器やら傘、スコッチ・テリア等と一緒です。描かれた衛兵には様々な人種が起用されている所に、現代ならではのエシカルな配慮が感じられます。屋根の軒下に鳩が止まって巣まで作っている、細部までユーモアに溢れた微笑ましいデザインです。




2024/06/23

銀色のファッシネーター

昨年の姉の誕生日に、イギリスならではのフォーマルのヘッドドレスで、二色使いがちょっと珍しい黒と緑のファッシネーターを贈りました。姉は結構気に入ってくれたようで、何色かあっても良いかもと言っていました。それで今度は、銀色のファッシネーターを帰国時のお土産として持って行きました。

ドレスの色と同色にするのがファッシネーターの基本ですが、銀色は意外とどんな色の服装にも合わせられそうな万能カラーです。デザインそのものはファッシネイターとしては極めて平凡なれど、実際に頭に着用すると、やはり自分でも笑っちゃう位大袈裟です。

前回同様カチューシャ式で、造花、リボン、羽根、ビーズをあしらった太テグス、チュールレース等、ファッシネーターの典型的な造りになっています。

ファッシネーターには普通は自然素材のシマナイを多用しますが、これはメタリックなので樹脂製のネットをシマナイの代わりに使用しています。

アシンメトリーで流線的な動きを強調するのが装飾の基本なので、西洋のフラワー・アレンジメントではなく、ファッシネーターには返って日本の華道に通じる物があるといつも思います。