この浴衣に使用した北欧風の大胆な花柄のプリント生地は、私が未だ日本で一人暮らしをしていた頃、部屋に北欧風のパネルを飾りたいと思い立ち買った、インテリア用の布の残りです。未だマリメッコ等の北欧ブランドが日本では余り知られておらず、IKEAですら日本に存在しない頃でした。布は今はなき吉祥寺のコットンフィールドで購入し、A1位の大きさのパネル・ボードは、ヨドバシ・カメラの写真用を買った(安かった)と記憶しています。
ボードの表面だけでなく側面をも包む大きさに布を切り、裏面でホッチキスを打ち付けて留めるだけで、希望した通りの仕上がりになり、満足し愛用していました。念の為、この布自体は北欧製と言う訳ではないようです。
その残りの生地をイギリスに持って来ていた訳ですが、何せ花柄が大き過ぎ且つ柄が飛び過ぎていて、ドール服は勿論、撮影の背景布としてさえ中々活用出来ませんでした。しかも変な形で残っていた為に背景布としても使い辛く、出っ張った部分を切り取る事にしました。厚みも1/6ドール用にはあり過ぎる為、もういっそ和服にするしか使い道は全くないと思い、兎に角切り取った部分で浴衣を縫ってみました。
和服に仕上がったら、もしかしたら意外とお洒落で斬新な着物になるかも、と僅かに期待していました。…しかし、最早花柄とさえ認識し難く、結局斬新過ぎる謎の柄のコンセプト不明の浴衣になりました(汗)。
ドビー織りのような不規則なシボがある為、余白にも表情のあるから間が持つかもと思いましたが、流石にそう上手くは行かなかった。
それどころか、ドール用着物としても生地が厚過ぎ&張りがあり過ぎて、袖の肩が十分下がらないと言う、和服として致命的な問題が。
一応市松模様の半襟も加えてあるのですが、地色がベージュで肌色に被り過ぎて、しかも良く見えるよう着付け出来ず、全く目立たず意味なく完全失敗。撮影後、取り去りました。
帯は、色んな布を実際合わせてみて、この60年代オプティカル花柄or北欧風の生地が、一番しっくり来るのは確かだとは思っています。
しかし、例えもう他にどんな袂袖、帯揚げ、帯締め帯留め等を加えてみた所で、モデル・ドールを替えてみても、今後この浴衣(着物)が改善される見込みは正直ないだろうなあと諦めています。
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