2023/06/20

本日のポーランド?ケーキ



我々夫婦がいつもポーランドの切り売りケーキを買う店は、いつも同じなのですが、実は地元にはポーランド及び東・中欧の食料品店が幾つもあります。大抵はハムやサラミ等の加工肉類を測り売りする大きなガラスケース・カウンターがあり、切り売りケーキも多くの店で扱っている物と思われます。とある日夫婦で街へ行った際、ほんの気まぐれで今まで入った事のないポーランド食料品店に覗いてみました。

其処でもケーキは売られていて、どれも美味しそうでしたが、切り売りではありません。予めカットされ、プラスティック・ケースに入れられています。価格、商品名や材料名(アレルギー持ちの人には重要)もラベルに記されている為、いつもの店より買い易いと思いました。イギリスにあるポーランド・ベイカリー工場から、配送されているようです。その時はカウンターに誰も居なかった為、レジのお姐さんに「ケーキが欲しいんですけど…」と声を掛けたら、不愛想に「NO!」と言われ、うわあこう言う所も東欧の店のまんまだな…と思いました。

すぐにカウンターに店員はやって来て、ケーキを買う事は出来ました。我々がこの時選んだのは、「ハンガリーのチェリーケーキ」。こんなケーキをハンガリーで見た事はありませんが、英語でも確かにそう書いてあり、恐らく酸味の強いサクランボが使用されたチョコレート・ケーキで、一番美味しそうに見えました。

結構良く出来たプラケースで、いつもの店のと比べて造りが頑丈だしピッチリ閉まるし、手前が低くなっている為に切ってからお皿に盛るのも楽です。

上から二色の削りチョコ、チョコレート・ソース、チョコレート・スポンジ、チョコ・クリーム、チェリー・コンポートの入った生クリーム、再びチョコ・スポンジで、想像した以上に美味でした。甘さはギリギリで、濃厚なチョコレートとチェリーの酸っぱさとのバランスが絶妙。また、一番上のチョコ・ソースには洋酒が利いていて、全体的に大人の味です。この洋酒は、もしかしたらハンガリーの果物蒸留酒パーリンカなのかも知れません。言ってしまえば、黒い森地方のサクランボ・ケーキには似ています。ブダペシュトのカフェで黒い森ケーキは食べた事があり、それがポーランドに伝わったのかも知れません。

その後、楽しみにしていた外食が期待外れだった事があり、その翌日に憂さ晴らしとして同じポーランド屋へ行ってケーキを買う事にしました。その時選んだのは、「CIASTO JAPONSKIE」と書いてあり、どう考えても日本の~と言う意味のようです。

確かに、英語で「日本のケーキ」と書いてあります。…いや、全く日本風じゃないんですけど。多分サクランボに因んで、日本をイメージしたのでしょう。その日はこのケーキが一番美味しそうに見えた為、これを選びました。その時のレジのお姐さんの接客対応は、充分英国レベルでした。

上からチェリーのジェリー、ポーランド特産のフレッシュ・チーズ「トファルク」のケーキ、チェリーのコンポートどっさり、チョコレート・スポンジで、こちらも甘さギリギリ、チーズ・ケーキ部分はムースのように滑らかで軽い爽やかさです。ちょっと人工のチェリー香料が安っぽいのが気になり、前出のハンガリー・ケーキの方が寄り好みでしたが、こちらも十分美味しいと思いました。

どちらも控え目な甘さ、果物の酸味、しっとり滑らかなスポンジが楽しめ、極甘で砂糖の味しかしない、スポンジが乾き切ってゴワゴワのイギリスのケーキとは真逆だ!とはP太も言っていました。余りにも違い過ぎて、中東欧人にとってはイギリスのお菓子は食用不可能だろうから、イギリス国内の至る所に中東欧食料品店があるのは納得です。

 

 

 


 

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