七月の中旬、イギリスでは観測史上最高気温の40度を記録しました。丁度その翌日、予てから計画していた通り、我々夫婦はArdingly アーディングリー(アーディングライ)のアンティーク・フェアを訪れました。そんな暑い中に出掛けて大丈夫なのかって? 実は翌日の日中気温は一気に26度まで下がって、爽やかな気候だったのです。
このアンティーク・フェアは、冬期を除いてほぼ隔月の二日間開催され、この月は気温40度の日が初日でした。そのせいか、出店数は第一次都市封鎖直後のフェアと同じ位少な目でした。普通は、夏真っ盛りの七月のフェアは、一年で一番賑わうはずなのです。しかし遠路遥々やって来る、中には海外からの出店者も居ますから、ガソリン代&滞在費も掛かりますし、初日の出店&客の足並みが異常なが熱波で難しいとなると、参加を見送った出店者が多かったのだと思います。体温より高い気温の中では、数時間過ごすだけでも健康を害し兼ねませんから。
今回我々は、いつもなら最後に訪れる「Jubilee Hall」と言う屋内会場から見て回りました。何故なら、P太がここで銀貨を買いたいと言ったからです。彼は今やすっかりウラン・ガラス熱は冷めてしまい、財テクの為に金銀に興味があるそうです。狙い通り、カナダの銀貨を手頃な値段で(必ずネットで相場を検索する)手に入れる事が出来、喜んでいました。財テクと言うよりは、お守り代わりに愛でているみたいに見えますけど。
この屋内会場も、今回はストールが少な目。ここで初めて見る中国人らしき出店者さんから「貴女は中国人?それとも韓国人?」と聞かれたので、「いえ、日本人です」と答えると、「ああ、やっぱりね。道理で口元がすっきりしていると思ったわ」と言われました。私はタラコ唇なので口元すっきりとは程遠いんですけど(笑)、一体どう言う意味だ??としばらく考えてみましたが、…多分中国&韓国人女性と違い化粧が薄いって事でしょね。
続いて今回は、半屋内会場「Pig & Sheep」を訪れました。
古着等の女性向けのビンテージが集中しているので、結構お気に入りの会場です。
しかしここも、今回はガランとした印象です。中央で走っている黄色いスーツ姿の女性は、TV番組「バーゲン・ハント」の出演者で、挑戦者のアドバイサーを務める骨董のプロ(オークションの競り師)です。
クロスステッチ? ニードルポイント? ちょっと不思議な刺繍絵です。
いつもこの建物の奥に出店するビンテージ・ファブリックの品揃えが圧巻のストールでは、モッズ時代を象徴するようなデザインのインテリア用の布が眼を引きます。
しかしこのストール、確実に全体的に値段が上がって来て、益々手が出なくなりました。
こちらは、「Pig &Sheep」の向かい側の「Young Farmers」と言う半屋内会場。
屋外会場を後回しにしたのは、いつもなら真っ先に行く一番お気に入りのストールが集中するエリアが、今回は凄く疎らに見えたからです。しかし自分の最も好きなストールは、ちゃんと出店していました。
これぞ、自転車を利用した看板の良い見本です。色合いも書体もキマって、かなり絵になります。
結構迫力の大きさの、チェコスロヴァキアの民族衣装人形。私が持っているこの人形より、更に大きい程です。衣装も人形の唇もすっかり変色していますが、元は可愛かったであろうと想像します。
ちょっと珍しいタイプの、ホーロー製のティーセット。ロシアとか中・東欧製に見えます。でもハンドル付きのカップはホルダーだけで、嵌め込まれていたはずのガラス・カップは失くなっていて、全く実用的ではありません。
今まで見た事もない程大きなサイズの、「ドレスデン・スプレイ」のお皿に出会いました。幅50cm位はあったかな。大家族用に、肉の丸焼きでも乗せたのでしょうか。値段は25ポンドだそうで、コンディションは良好なようでした。
右のマトリョーシカはデザイン自体は好みですが、状態は触るのさえ憚られる程ばっちい状態。左は形だけはマトリョーシカですけど、…何故この位置に顔が??
着物の古着やこけしや北海道の木彫りの熊を、茶箱に詰めて売る日本専門のストールは、今回も人気のようでした。
今回初の参加と思しき、70年代のビンテージでまとめたストール。ここに並んでいる赤やオレンジ色の力強い陶器(主にアースンウェア)は、「溶岩陶器」とか呼ばれてコレクタタブルズになっています。
このソ連のブリキ製お人形の値段を一応尋ねてみたら、最安値で25ポンドと言われました。以前アンティーク・モールで見掛けた時よりは、ちょっとだけ安いようです。しかし自分で買うのは、10ポンドまでだなあ(笑)。
「バーゲン・ハント」の出演者は見たものの、番組自体は撮影していないのかなあと思いきや、ちゃんとやってました。もし気温の40度の前日だったら、出演者もクルーも命懸けだったでしょうね…。
0 件のコメント:
コメントを投稿