2025/03/27

ビルの合間の日本庭園

 

昨年の桜の満開時に姉と訪れた六本木ヒルズを出ると、すっかり夕暮れ近くになっていました。

次に、六本木ヒルズの東側の直ぐ根本に在る、入り口広場や展望台から見下ろしていた「毛利庭園」を、歩いてみることにしました。

この地は元々長府藩毛利家(長州藩の支藩)の江戸上屋敷の跡地の一部だそうで、それ因んで「毛利庭園」と名付けられました。 

元禄時代には赤穂浪士10人が吉良邸討ち入り後にその屋敷に預けられ、幕府からの沙汰を待って翌年切腹したと言われています。

また、長府藩士の息子だった乃木希典の誕生の地としても知られています。

現在青山霊園の在る場所もそうですが、かつてはこの一帯に大名の江戸屋敷が集中していたようです。

その後、中央大学の創始者の増島六一郎→ニッカウヰスキー→テレビ朝日と所有者が替わり、六本木ヒルズ開発時に庭園として誕生したそうです。

こんな大都会の高層ビルの合間に在りながら、池や雑木林、岩山清流まで持つ本格的な日本庭園です。

庭園の直ぐ南側には、テレ朝のビル。

池には黄金のハートが立っていて、日本庭園自体にはちょっと唐突で不釣り合いに見えます。

しかし六本木ヒルズと一緒に眺めれば不思議と馴染み、兎に角カップルや縁結びを願う人には人気のようです。

ここを去る頃にはとうとう日が暮れ、桜はライトアップされて夜桜となって来ました。




2025/03/26

ビーズ刺繍の菊花のビンテージ・バッグ

 

今年もバレンタイン・デイのデートとしてアンティーク・モール巡りに出掛けた際、義妹の誕生日が近いから、何かプレゼントに良い物を見付けたら買っておこうとP太に言いました。最初のモールで、P太のキツネのフィギュリンと同じソ連のメーカー製の、可愛いリスのフィギュリンに出会いました。早速P太は「これを妹へのプレゼントにどうだろう?」と言いましたが、「私達は好きだけど、義妹の好みじゃないでしょ。それに、あの家にはフィギュリンを飾る場所なんて全くないんじゃない?」と却下。着道楽な義妹は、ファッション・アイテムなら幾つ持っていても良いはずだから、その方が良いと提案し、次のアンティーク・モールでは、P太はハンドメイドのショルダー・バッグはどうかと言いました。しかし、「個性的でお洒落で私は好きだが、義妹がそんな小さなバッグを使っているのを見た事がある?」と却下。P太は、自分の妹が普段どんなバッグを持ち歩ているか、全く記憶にないそうです。そして三軒目のモールで、このビンテージのバッグに出会いました。ビンテージにしては容量が大きく、見た目もパンチがあり色味も華やかで義妹の好みに合いそう。義妹は、今でもネットショップで買う程ビンテージ・ドレスが好きです。最終的にこれを、彼女への誕生日のプレゼントに選びました。

がま口タイプのバッグは、普通はパーティー・バッグなので小ぶりですが、これは幅30㎝位あり、マチも結構取られています。恐らく、製造年代は1950~60年代。ビンテージ・バッグとしては、返ってそれより古いのアール・デコ時代の製品より、ミッド・センチュリーのバッグの方が貴重で高価なのですが、これはコンディションが少し難有りなせいか、かなりお得なお値段でした。

黒いグログラン地に、大輪の花が色鮮やかなビーズで刺繍されています。この花は、葉の形から菊っぽいと思いました。それ故、少しアジアっぽさがあります。洋装は勿論、チャイナ・ドレスや着物にも馴染みそうです。

夥しい数のガラス製シード・ビーズが、びっしりツイスト状に盛り上がって縫い付けてあります。

底部分でさえ同様にビーズ刺繍してあり、正直安定が悪くなるし其処まで必要か?とは思います。

プラ製のハンドルは最初はベイクライトかと思いましたが、多分ルーサイトのようです。口金は、しっかり閉まります(ビンテージ・バッグのチェックで重要)。

ビーズの量が半端ない為、当然全体的な重量もずっしりとありますが、義妹はバッグの重さは余り気にしないようです。裏面は何箇所か解れていて、失ったビーズの補充は出来ませんが、これ以上解れないよう修理しました。


 

2025/03/25

初めての六本木ヒルズ 2

 


 昨年の桜の時期に姉と訪れた、私にとっては初めての六本木ヒルズの最上階の展望台です。

展望台の正式名称は「東京シティビュー」と言い、アートギャラリーが併設されています。この時は、アイドルのイベント展示がされていました。

「あんた、何なのか全然分からないのに撮影しているでしょ」と姉から言われましたが、全くその通りでございます~。調べるつもりも毛頭無し。ただし一緒に自撮り出来るように色々と工夫されている最近の展示方法は、ちょっとだけ面白いと思いました。

常設なのか、メカニカルなミニチュア遊園地の展示も。

細かく作られていて結構可愛い。

ここは、ショップも充実していました。

耳のある白いドラえもんは、同じく森ビルが開発・運営している虎ノ門ヒルズが完成した時に誕生したらしいキャラクター「トラのもん」(名前まんま)

子供の頃から慣れ親しんでいる榮太樓の飴の六本木バージョン缶入りは、手軽なお土産にぴったりっぽい。

この飴ちゃんには、美しくて繊細でウットリ。自分で買う事はなさそうですが、人から貰ったら嬉しいであろうお土産です()

展望台を後にし、階下のカフェで休憩。こんな場所だからって特に馬鹿高い事もなく、美味しさもサービスも安定のクウォリティの日本は本当に有り難たいと思います。

一般人が立ち入れる商業&飲食フロアは割と少なく、森ビル本社を始め概ねオフィスが入っているようです。

一生来る事はなかろうと思っていた六本木ヒルズですが、姉のお陰で十分楽しむ事が出来ました。P太はこんな近未来的な超高層ビルや高い場所からの眺めが絶対好きだから、次はP太と一緒に訪れたいと思います。


 


2025/03/24

初めての六本木ヒルズ 1

 

昨年の東京での桜の満開時に姉と青山霊園でお花見&墓ウォッチングをした後は、六本木ヒルズ森タワーの展望台に行く事にしました。イギリスに移住する前は長年東京に住んでいた私ですが、実はここへ来るのは初めて。

この地域に馴染みもなければ、興味も無かったのです。森美術館が入っているものの、東京に住んでいた間には、行こうとまで興味を引く企画・展示もありませんでした。正直一生訪れる事はないだろう位に思っていましたが、姉が太っ腹にも展望台の入場料を払ってくれたお陰で、こうして初めて行く機会に恵まれました。

まず、ビル入り口前の広場に場所に出ました。以外にも観光客は余り見掛けず、仕事中らしき人々が忙しく闊歩しています。

ややっ、これはP太がバスク地方のグッゲンハイム美術館で見た大蜘蛛と同じではないか‼

調べてみると確かに同じ作品で、世界に合計七体も存在するそうです。ロンドンのテート・モダンにも在るので既に見ているはずなんですが、何故かそれは憶えていません。フランス人作家ルイーズ・ブルジョワに寄る作品で題は「ママン」と言い、その名の通り母蜘蛛のお腹には卵(大理石製×32)がわしゃわしゃと入っています…。

高速エレベーターで、あっという間に展望台に到着。北東から、時計回りに見て廻ったと記憶しています。

スカイツリーが見えます。義兄は、この麓近くで働いています。

東京タワーの左に見える超高層ビルは、この時オープンして割と間もない麻布台ヒルズだと思います。Google Mapで確認すると(2025年月現在)、未だ建設中になっています。

南東の東京湾&お台場方面。ガラス越しなので、部分的に内装がガラスに反射してちょっと眺め辛くなっています。以前は屋上展望デッキもありましたが、2年前の自殺事件以来閉鎖されたそうです(涙)。この日は快晴だったものの、既に夕方近いので霞んで見え、視界は完璧ではありません。

羽田空港方面では、飛行機が次々に離陸&着陸しています。VSの日本直行便が廃線されてから、帰国にはBAの羽田発着便を利用していますが、遥かに便利でもう成田発着便には戻れません。

南方面の手前に見える双子ビルは、六本木ヒルズ・レジデンツBC、つまり居住ビル=マンションのようです。

その合間に、「六本木さくら坂」と呼ばれる見事な桜並木の通りが見えます。六本木ヒルズ・レジデンツAの屋上庭園も凄い。凄く整備された墓地も見えます。この周囲には、意外と寺院が多く残ります。

南西奥に見える高層ビル群は…? 都心にしちゃ遠過ぎると姉と二人で思いましたが、多摩川向こうの川崎市の武蔵小杉のようです。昔姉がその隣駅の元住吉に住んでいましたが、その頃は武蔵小杉は正直頗る胡散臭い場所でした。しかし近年都市開発され、タワマンが連立する街に様変わりしたそうです。

西に見えるのは、やはり私がイギリスに去ってから様変わりした渋谷方面。首都高が見下ろせます。

北西には、先程訪れた青山霊園。左下端にヘリポートが見えますが、米軍基地に属しています。ドナルド・トランプが一期目大統領の際、ここから帰米した為に周囲の道路一帯は厳重封鎖され、近辺住民や通勤者からは今だ伝説的な大ブーイングになっているそうです。

北西方面の奥には国立競技場、更にその奥に新宿御苑と、左手に新宿の高層ビル群が見えます。

北の元赤坂方面。ミントグリーンの屋根の宮殿は、赤坂迎賓館のようです。

北方面の手前。右端に見えるのは、東京ミッドタウンかなあ? これ程インバウンドで溢れ返っている東京なのに、しかも桜の満開時なのに、ここの展望台が余り混んでいないのは意外でした。もしかしたら、夜の夜景の方が人気なのかも知れません。