昨年の一時帰国の東京滞在中、一人で訪れた新井薬師の骨董市の記事の続きです。
日本の骨董市でも、やはり私はどちらかと言うとアンティークよりビンテージ・レトロ物に惹かれます。
しかし買いはしないものの、日本の骨董市ならではのアイテムを見るのは楽しいと思います。手前の金色の細かいレリーフの付いた黒い長方形の塊二つは、書道用の墨のようです。
刀の鍔にも凝った意匠が沢山あり、大英博物館ではその素晴らしいコレクションを見る事が出来ます。
襖の引き手のデザインもまた拘った物が多く興味深く、日本人の美意識の高さが感じられるアイテムです。
日本のビンテージ・ジュエリーと言うと、真珠、珊瑚、翡翠、鼈甲等が付いた、確かにおばーちゃんが持っていそうな、こんなデザインが多いように思います。
一方、イギリスから買い付けて来たのでは?と思えるアイテムも、ここでは結構見掛けます。1950年代のぶりぶり可愛い動物柄の転写プリントが付いた子供用家具は、イギリスでは割と定番の古物。
このゴブランのバッグは、イギリスで出会ったとしても中々魅力的だと思います。
極端に低い背もたれ(もしかしてハンドル?)の椅子は、日本製なのか輸入品なのか。金と銀の糸のクロスステッチで帆船が刺繍されていて、ありそうで無いデザインだと思います。
三春駒は、この骨董市のあちこちで見掛けました。写真は撮っていませんが、あるストールでは、三春駒と赤べこが同じ台に張り付けてある、今は見掛けないベタな古い土産物が売られていました。実際買っている人が居て、店主の話では1970年代の製品(多分本当)で値段は1500円との事。
そのお客は、「丁度来週三春町の滝桜を見に行くのよ」と得意げに言っていました。すると脇に居た別の女性客(友達とか連れとかでは全くない)も、「あら、私も来週三春へ行くのよ!」と負けじと言いました。釣られて私も「私は来週三春の近くに里帰りします」とつい言ってしまったもんだから、途端に二人から質問攻めに会いました。
「これ(三春駒×赤べこ共演)は本当に珍しい物なの?」「三春駅からは滝桜にどう行けば良いの?」等。
実際には体調が未だ万全ではなく、次の週には私は福島には帰省出来ませんでした。車の運転出来ない私にとっては、田舎での生活は体力が重要な物ですから。
四個セットの愛らしい木製人形は、オランダのお土産かな?
ビンテージの着物そのものなら売られていますが、生憎私のこの骨董市での一番の目当てだった古裂や古い着物アイテムは、今回はほとんど見掛けませんでした。
結局この日の骨董市では何も買いませんでしたが、桜と雰囲気は十分楽しめたので、ぼっちでも行った甲斐はあったと満足しています。
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