2024/11/24

アラン川の氾濫原

 

Pulborough プルボロー(パルバラ)のアンティーク・モール「The Cornstore コーンストア」は、River Arun アラン川の沿いの18世紀築の石橋の袂に在ります。この石橋は今は強度が十分でない為に歩行者専用で、直ぐ横に自動車用の新しい橋が設けられています。この店を訪れる度に、石橋を渡って川を眺めます。

このアラン川の下流には、まるでお伽噺のような絵になる城下町Arundel アランデルが在ります。イングランドの川の多くは、標高差が余り無い為か、「何故こんな方向に?」と不思議に思える程蛇行しながら流れます。

アラン川は実はこの右側にも分かれて流れており、その中州部分には低い牧草地が広がっています。雨の多い秋から冬は、この場所は漏れなく氾濫原になります。

最早牧草地だとは気付きにくく、湖にしか見えません。

恐らくこの地は一年の半分近くが湖化しているのではと思われ、本当に氾濫原として放って置いても問題ないのか、実は洪水浸水の被害に遭っているのかは分かりません。もしかしたら昔はこれ程水浸しになる事はなく、気候変動でどんどん氾濫が頻繁&長くなって来ているのかも知れません。兎に角この風景を眺めると、これ程土地の概ね平坦なイングランド南部で、川の直ぐ近くに住むのは怖いと実感します。

しかし、野鳥の楽園である事は確かです。

鴨やカナダ雁、カモメ、時にコブ白鳥が居る事もあります。この日は、エジプト雁を見掛けました。

自然の恐ろしさを感じつつ、ここを訪れる度に見ずには居られない、秋冬の田舎のイギリスならではの風景です。しかし、この脇のアンティーク・モールが閉店してしまった今、ここに立ち寄る機会はもうないかも知れません。

 

 

 


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