今年の一時帰国の際の二月に訪れた小金井公園のフリーマーケットでは、このプチポワンの刺繍シートも買いました。其処は美しいビーズ刺繍のバッグ等アンティークやビンテージを中心に扱ったおば様のストールで、恐らくプロのアンティーク商かセミプロではないかと思われます。
メッシュ状の布地にプチポワンが刺繍されているだけの、何のアイテムでもないシート状の手芸材料です。一つの図案の大きさは直径10cm位で、結構ボリュームがあります。それだけ手間も掛かっていると言う事です。一枚(図案)200円と記されていたのを、合計4枚で500円位に負けて貰ったと記憶しています。
一枚だけ色合いが華やかな図案は、正にプチポワンが「刺繍の宝石」と称されるのに相応しい、うっとりする美しさ。モチーフは、クラシックなカップ咲きの紅いバラとパンジーのようです。
残りの三枚は同柄で、ブルーグレイ系のグラデーションで纏められてあり、前出に比べると一見地味ですが、シックで優雅な美しさがあります。こちらも、モチーフはオールド・タイプのカップ咲きのバラ。
裏面を見ると、意外と堅牢な糸で力強く刺繍されているのが分かります。プチポワンは、繊細な見た目とは異なり、何世代にも渡って使用出来るよう、頑丈な造りにする必要があったそうです。
調べた所、著名なプチポワン作家の久家道子さんの作品(製品)のようだと分かりました。ドール服に生かしたいと買いましたが、最大限に生かすのには当然力量と勇気が必要で、そのままを額装するのが一番手っ取り早く安心な楽しみ方だとは思います。プチポワンは緻密に刺繍されている為、ハサミで切り離しでも差し支えないらしいのですが、やはりこれらの図案は全体で見てこそ最も引き立つようなので、切り離さずそのまま利用するつもりです。
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