明後日の火曜日は、イギリスでは、いえ、キリスト教の多くの国ではパンケーキの日となっています。ところで普段の朝食は、私が豆乳のポーリッジ(オートミール)、P太はシリアルの牛乳掛けを食べていますが、毎週日曜日の朝御飯はP太がホットケーキを焼いてくれます。これ位はしないと、料理の感が全く鈍ってしまうからだそうです。イギリスには、一般的にHM(ホットケーキ・ミックス)なる物は売られていません。そもそもイギリスのパンケーキと言うのが薄っぺらく、どちらかと言うとフランスのクレープに近いのです。日本のホットケーキは、アメリカから入って来た物だそうです。なので、イギリスでパンケーキ・ミックスなるものは売られてはいても、ホットケーキのように分厚くは膨らまないし、値段も大して安くはありません。そこで、P太はスコーン・ミックスが、安い上に日本のHMに近い事を発見し、これを毎週焼いていました。
ところが、日本でパンデミックの始まりにパニック買いでHMが品薄になったように、イギリスのスーパーからもスコーン・ミックスがしばらく消えました。やっとスコーン・ミックスが戻って来た時、一袋60ペンスから90ペンスに値上がっていました。たった30ペンスの値上げも言えるし、5割の値上げとも言えます。このインフレの酷い状況で、値上げだけなら仕方ないとは思いますが……、その高騰したスコーン・ミックスでホットケーキを焼いた所、「え??」と思う程不味いッッ。「もしかして間違えて全粒粉のスコーン・ミックスを買っちゃった?(そんなもん無いけど)」と疑う程、まるでおがくずを食べているような酷い味わいなのです。イギリスでは大量生産品の質にムラがあり、個々に寄って味がかなり違うと言う食品も良くある為(おいおい)、たまたまその時だけかもと思い、再び同じ商品を買って来て試しました。が、やはり最早販売してはいけないレベルの不味さ。よくよくパッケージを確認すると、値上がった上に原材料から卵が消えているのです! 元々は牛乳を加えるだけでスコーンが焼けると言うミックスでしたが、P太はホットケーキらしさを出す為に、今までも牛乳の他にも卵を加えていました。それで卵を増量してみたものの、やはり耐え難い程粉そのものが不味く、もうそのミックスを買うのはキッパリ止めました。
P太は、今は日本のサイトでググったレシピで、小麦粉から種を作ってホットケーキを焼きます。時々焼き過ぎの事はあるものの、外側はこんがりして、中はふんわりしっとりきめ細かく、かなりの腕前になりました。砂糖の代わりにステビアを少量使用しているので、甘さも市販のHMよりずっと控え目です。値上がり前の真っ当だったスコーン・ミックスさえも、これ程は美味しくありませんでした。私は蜂蜜、P太は蜂蜜とバターを掛けて食べています。
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