姉からの次のドール服のミッションは、オーバーオールでした。イギリスで結構流行っているのは気付いていましたが、日本でも流行っているそうですね。便乗して姉もオーバーオールを買ったそうで、姉の歳でも着れるのなら自分だって着れるじゃんと思っていた矢先、街のハイスリート・ショップで半額になっているのを発見。
ブルーデニムでは流石に子供っぽいし、ウォッシュド(色落ち)やダメージド(ヤラレ系)は昔から好きではありませんが、黒のオーバーオールならこの歳でもアリかもと思いました。その中に自分のサイズが残っていた為試着してみると、思っていたよりずっと可愛くて驚き。思わず買ってしまいました。
白いレースのフェミニンなブラウス、特に今までコーデがワンパターンになり勝ちだった刺繍のフォークロア風ブラウスにはばっちり合います。大人の着こなしなので、中にTシャツ(特にボーダーw)、足にスニーカーと言う組み合わせは極力避けたい物です。「大人の~」と言いつつ、コーデも背景布も思いっ切り子供っぽいんですけど💦 思わず後からタイトルに、「ちょびっと」と付け加えました(笑)。
で、ドール用にも黒で作りました。姉のモモコ服の注文は基本的に双子コーデなので(「静寂を捧ぐ」と「アリスのさがしもの」が双子設定)、色違いでリネン色も作りました。オーバーオールの型紙は特別なので持っておらず、これは実はサロペットです。DOLL’S CLOSET Seasonsに掲載されていた、Salon de Monbonさんの型紙です。
サロペット(元はフランス語)とオーバーオールの違いは、背面が交差している肩紐だけか、または背面に当て布があるかだと、日本では定義されているようです。フランスでは、どちらも分けずにサロペットと呼ぶそうです。
因みにイギリスでは、オーバーオールもサロペットも、胸当て吊りズボンは「dungaree(s) ダンガリー」と呼ばれます。正式名称はdungarees jumpsuitで、その略だそうです。日本人なら「ダンガリーって布の名前じゃね?」と思われるでしょうが、元々はデニムを含むインディゴ染めの綿生地を差す単語でした。
この型紙は、単なるクロップ丈パンツとしてだけでもお洒落なので、パンツとしてなら何度か作りました。今回初めて本通りに胸当て付きで作りましたが、ポケットを縫う以上に、細い肩紐を縫うのが地味~に面倒でした。
両脇のポケットは、人間用と違って実は袋状にはなっていませんが、手を入れてポーズを取る事は出来ます。
子供の頃は、良く胸当ての中に手を入れるのを、親に注意されても止められませんでした(今思うと何が快適でこれをやっていたんだ??)。大人のオーバーオールでは、流石にこれはあり得ません。
本ではボタン部分にホットフィットを使用していましたが、私は金古美色のホットフィットは持っていなかったので(そもそもイギリスで売られているのを見た事が無い)、前に姉が送ってくれた金属製のドール用ボタンを使用しました。これがあるとないとじゃ、見栄えが全く違います。
私にとってはオーバーオールなんて高校生以来だから、数十年ぶりって事になります。人形用になら良いけれど、再び自分が着るとは思っていませんでした。何故って、どーにもこーにもトイレが不便だからで、もし着るのであれば、デニムの胸当て付きスカートならOKと思っていました。
ところで覚悟はしていましたが、オーバーオールって夏はやっぱり暑かった。イギリスの生温い夏でも十分暑いのだから、日本の夏では(例えダボダボ・ワイドタイプでも)耐え難いのではと思います。そして、やはりトイレは不便! イギリスの公共のトイレは床がばっちい事が多いので、外出時には履きたくないと思います。羽織物は全て一々脱がなくてはトイレに行けない為、寒い季節もまた不向きです。エプロンでさえ、外さなくてはなりません。
胸ポケットに入れるのは、せいぜいティッシュとハンカチ位で、重めの大切な物はNGです。スマホや財布なんて以ての外。うっかり前屈みになった時、ポケットから滑り落ちて「やっちまった~」と思ってからでは遅いのです。
更に、高校生の頃から既に気付いていたけれど、肩紐のせいで、オーバーオールは肩が凝り易い服です。10代の頃ですら肩が凝ったのですから、年老いた今なんて恐ろしい事になります。
しかも、オーバーオールを着ると、誰でも漏れなく太って見えます。逆に、太っている人が着ているのを見たら、結構お洒落で可愛く見え……、そりゃ私の事か(笑)。
P太にオーバーオール姿を見せた所、「え、そう言う格好が好きなんだ」と言われ、やっぱり受けは悪いようで、更にズバリ子供っぽいと言われました。その上、スーパー・マリオみたいとも言われました。
確かにオーバーオールって、コミカルなイメージと切り離せません。長年着ようと思わなかった理由の一つに、それがあります。昔だったら、「アラレちゃん」とか「愛少女ポリアンナ」とか「同情するならカネをくれ!」とか呼ばれたでしょうね。そう言えば弟の大学に、いつもオーバーオールを着ている男子学生が居て、陰で「は~い ステップジュン」と呼ばれて通用していたそうです(そりゃ忘れ難いw)。
ただここ数年身体が縮んで、多くのボトムズが緩くベルト無しではずり落ちる為、特に庭仕事の際は面倒でした。その点オーバーオールは、アメリカのお百姓さんの定番服だけに、ガーデニングには持って来いだと実感しました。
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