全体の直径は約4㎝、中央のカボションは直径約2.5㎝。使用されている石はカボションのみなのに、こんなトロンと蕩けそうな質感の桃色の乳白ガラスは今まで見た事が無く、然程大きくはないブローチの割に存在感はバッチリあります。
側面から見ると、このカボションは、元々微妙にグラデーションになった桃色乳白ガラスの上を、無色透明なガラスが薄く覆う加工がされているようにも思えます。
二枚の葉っぱのような透かし金具が台座から四か所飛び出て、爪代わりにカボションを支えている構造が独特で面白いと思いました。台座のデザインはユーゲントシュティール風で、多くの透かし金具のジュエリーと同じで、恐らくアール・デコ時代のチェコスロヴァキア製ではないかと思います。
この外枠の渦巻き模様に挟まれた円型の中に、接着剤の跡が残っているようにも見え、もしかしたら元はラインストーンが嵌め込まれていたのでは?と疑いました。しかし数か月後他のアンティーク・ショップで、偶然同じデザインの台座のカボションの色違いを見掛けたら、やはりラインストーンは元からなかったとほぼ確信しました。
好きなように自分でラインストーンを付け足しても良いんですけど、カボションを引き立たせるのには、このままのデザインが一番なのかなとも思います。
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