2025/09/01

モーヴァン丘陵地帯の旅 大聖堂都市ウースター

 

昨年の夏の夫婦で訪れたWorcester ウースターで、一番のお目当ての大聖堂を見学した後は、時間の許す限りウースター市内を気ままに散策します。

まずは、大聖堂の面するセヴァーン河沿いの遊歩道を歩きました。

川には、水鳥がいっぱい。特にこの部分には、夥しい数の白鳥が群がっています。この対岸にも行きましたが、白鳥が全く人を恐れず近寄ってさえ来ます。白鳥は力が強く実は気性が荒い為、こちらが焦りました。

川鵜も見掛けました。このようにしばし羽を広げたままで、乾かしているようです。

凄く尖った塔は、Glover's Needle と呼ばれています。その高さは75mで、大聖堂を超える市内一の高さです。かつてはセイント・アンドリュー教会でしたが、今は塔のみが残されているとか。

ウースターは、英国人にとって第二の国歌とも言える「希望と栄光の国」(in威風堂々)を作曲した、国民的な作曲家エドワード・エルガーに所縁の深い街でもあります。大聖堂の前には、エルガーの住んでいた家が。

実は大聖堂の目の前のエルガーの銅像の立つ広場が、中途半端に古臭い醜い建物で囲まれていた為(60年代の建築物は一番退屈)、正直ここの商店街は余り期待していませんでした。

しかし、醜い建物の裏側に、ちゃんとヨーロッパらしい街並みはありました。

この豪華な目を引く建物は、現在市役所や観光案内所の入ったギルドホールです。

木組みの家が立ち並ぶ、雰囲気抜群の昔ながらの一角もちゃんと残っていました。

Friar Streetと呼ばれる小路で、飲食店が多く賑わっており活気もあります。

現在ナショナルトラストの管理になっている、Greyfriars Houseと言うチューダー時代の商人の豪華な館も、この通りに在ります。

Tudor House Museumと呼ばれる家も、一般公開されています。

見ているだけで船酔いしそうな、見事に傾いた木組みの家も。

ところで、ウースターと聞いてソースを思い出す日本人は多いと思います。確かにウースターは調味料ソースの発祥の地らしいのですが、イギリスのウースター・ソースと呼ばれる物は、日本のとは別物だそうです(なので怖くて試した事はナイ)。 

また、ここは王室御用達の名窯「ロイヤル・ウースター」の本拠地でもありましたが、後にストーク・オン・トレントに拠点を移転した為、今は博物館のみが現地に残っています。

この花いっぱいでメルヘンな建物は、かつてのalmshouse、つまり救貧院です。救貧院はイギリスのあちこちで見掛け、聖職者や地元有力者が貧困者の住まいとして寄贈した物も多いようです。

ふと振り返ると、ここは車を止めた場所から大聖堂に行く途中に通った道でした。巨大な大聖堂さえも遮る近代的な醜い背後の建物が余りにも目立っていた為、その周囲の古い素敵な街並みに気付かなかったようです。

もう少し長く散策&滞在して、Friar Streetのチューダー時代の家やロイヤル・ウースター博物館を見学したかったと思える位、中々魅力的な街でした。P太はここの閉店セール中の革製品店で、今でもお気に入りのバッグを買う事が出来たので、更に旅の良い印象が増えました。




0 件のコメント: