昨年夏の夫婦のMalvern Hills モーヴァン丘陵地帯旅行の二日目で、迫力の要塞遺跡British Camp Hillfort ブリティッシュ・キャンプ丘砦を訪れた後は、レムスターでアンティーク・モール巡りをする予定を立てていました。レムスターは古物番組に度々登場するアンティーク・モールの非常に多い町で、一度訪れたいと思っていました。
しかし、位置はシュロプシャーのラドロウの南11㎞位と、これまたイギリス南東部からは非常に行きにくい、早い道路(スピードを出せる道路と言う意味)も全く通っていない僻地に在ります。
レムスターのスペルはLeominsterで、普通なら英国人でもレオミンスターに近い発音で呼び、地図にもそう記されています。しかし、イギリスには恐らく周辺住民しか知らない、独特な呼び方の所謂キラキラ地名が結構多いのです。例えば、中部の大聖堂都市Leicesterは実際にはレスターに近い発音ですが、米国人観光客の中には臆する事無くレイチェスターと呼ぶ人が居るそうです。
また、地名にminsterの付く場所には、必ずミンスターが在る、または在ったはずです。ミンスターは、寺院と訳され大聖堂規模の大きな教会を差す事もあり(因みにヨーク大聖堂はcathedralではなくminster)ますが、修道院の付属教会をも差します。この緑地には実際に修道院が存在したそうで、今でも脇に教会のみは残っています。
交通が不便なだけに、テレビで見ても、きっとラドロウみたいに時代に取り残されたような、古く重厚な建物が多く残る魅力的な街並みなのだろうと想像しました。
確かに、本物のチューダー時代の木組みの家が多く立ち並びます。
この家の二階の外壁なんか、古過ぎて崩壊し掛けているのでは。
心惹かれる小路も、あちこちに残っています。
ところが、実は町の中心部の道路は大々的に工事中。大きく美観を損ねているだけでなく、あちこちが通行禁止で封鎖され歩くのにも非常に不便でした。
大きく設けられ駐車場には観光バスも止まり、普段から観光に人気の町に見えるのに。雨の多い冬期は工事不可能なのは理解出来ますが、寄りによってこの一番の観光シーズンに、工事する必然性は果たしてあったのか??
目当てのアンティーク・モール巡りは差し支えなく楽しめましたが、快晴なのにも関わらず、その工事のせいで、町自体は期待した程は感動的には思えなかったレムスターです。
かつてマーケット・ホールだったGrange Courtと呼ばれるランドマーク的な建物や修道院教会をもし訪れれば、また印象は違っていたかも知れないと、今となっては思います。最初の印象が良くないと再び訪れる気には中々なれませんが(何せ遠いし!)、町自体の魅力のポテンシャルは絶対に高い訳で、リベンジ訪問も考えています。
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