2025/08/16

お盆心霊特集 隣の事故物件

福島県の両親の家の隣には、未亡人が長年独りで住んでいた。そのお婆さんも亡くなり、隣家は空き家になっていた。その内その古い家が売りに出されるようになったが、旧市街地内で立地はそう悪くないのに、長年買い手が付かなかった。ふと生前の父に聞いてみると、「そりゃ誰も買わないよ。自殺者が出た家だもの」との事だった。えええええ自殺?? 事件が起きたのは前々回自分が帰省した更に前らしいが、その時も知らされていなかった。

お婆さんが亡くなって空き家になった後、初老の娘さんが離婚して一時その家に住んでいた事があるらしい。その娘さんは離婚の揉め事や孤独ですっかり精神的に参っており、遂には自殺した。弟の話だと、「しかも首吊りではなく首を切ったんだ。血塗れだ!」との事。多分血痕が残っているであろう家を、解体もせずに売りに出すなんて…。その上不動産屋が強欲で、周囲の地価相場よりずっと高い値段らしい。そりゃ売れないのも当然だ。

姉にこの話をしたら、休暇毎に実家に帰省しているのに、やはり全く知らなかったそうで驚いていた。「空き家のはずなのに視線を感じるから、ヘンだとは思っていたんだー」との事。やめれ💦 更に「もしお隣と目が合っても、絶対に反応しちゃいけないよ。自分に気付いて貰えたと思って、霊が付いて来ちゃうからね!」と念を押された。因みに大島てるには未だ載っておらん、と言ったら、「調べたんかーいw」と言われた。

それ以降、隣家を直視しないようにしている。我が家に向いてる側は概ねガラス窓になっているし、特に日が暮れてからゴミを集積所に持って行く際、その家の前を通るのがコワイ。そしてそのゴミの集積所も、自殺者が出た家の跡地だ。田舎は自殺が多い。都会に比べれば件数自体はずっと少ないものの、自殺も殺人事件も人口比を考えると極めて高い。しかし幽霊よりも、そんな事故物件をそのまま高値で売りに出す生身の人間が、やはり一番怖い。

 

 

 

撮影地:ナショナルトラストStanden,  Petworth

 


 

0 件のコメント: