その日のフリーマーケットは、前々から快晴と予報されており、月初めな上に前週は中止されていた為か、久々の出店数満員の大盛況でした。ところが、私には心躍るような嬉しい収穫の出会いはありませんでした。出店数が少なければ収穫の確率はやはり落ちますが、例え出店数が多くとも、必ずしも収穫に恵まれるとは限らないのがフリマです。そしてそんな時こそ、普段なら見送るはずの実用性もないアイテムに手を出し勝ちです。
その日は、地元ホスピス系のチャリティショップの出店ストールで、陶器製のC&S(ティーカップとその受け皿)のミニチュアを幾つか販売していました。チャリティショップの出店は、フリマでは良く見掛けます。今時のチャリティショップは、元が只の寄付品とは思えない程の価格設定の高さですが、フリマでのチャリティ屋は、値段は一般のストールより概ね安い程です。その中で、一際愛らしいデザインのC&Sを買いたくなりました。値段は50ペンスでしたが、もし一般路面店のチャリティ屋なら3ポンド位で売られていた所でしょう。
イギリスの古窯Spode スポードの製品ですが、製造年もデザイン名も分かりません。但し子供のおままごとセット用ではなく、元々大人のコレクション用に単独で作られたのだと思います。
お皿の直径は約5.5㎝、カップの口径は4㎝弱。透ける程薄いボーンチャイナで出来ていて、技術の高さが伺えます。軽く指で弾くと、心地良い高い澄んだ音がします。
絵柄は可憐な野の花。単なる転写ですが、中々緻密なプリントです。縁には金彩が入り、イギリスのビンテージ食器らしさが凝縮されています。
1/6サイズのドールには大き過ぎますが、もう少しスケールの大きな抱き人形とかには使えそう。しかしあえて人形の小道具として使わず、そのまま飾って眺めるだけでも、十分愛らしいアイテムだと思います。
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