昨年の一時帰国で福島県中部の実家に滞在中、初めの一ヵ月以上は体調不良で、出掛けるのも近所に買い物&運動の為の散歩しかなかった為、我ながら驚く事に写真をほとんど撮りませんでした。しかし春がやって来て桜が咲き始めると、俄然写真を撮る気が起きました。そして桜の満開時には、お友達のキチ吉ちゃんが、実家からそう遠からぬ三春町の滝桜を見に来る予定になっていました。
キチ吉ちゃんが三春にやって来た時、まずは旧町内の桜を見て回りました。三春は神社仏閣の多い城下町で、町内にも桜の古木・巨木が沢山あります。特に、この地方には滝桜同様の枝垂れ桜が多いのが特徴で、それは丘陵地帯の谷間に横たわる町の斜面に生えている事が多く、正に桜の花が滝となって谷に向かって流れ落ちているように見える独特な景観を作っています。
まずは、日当たり抜群の為に町内でも一際早く桜が咲き始める王子神社の桜。
この神社の裏から三春中学校跡地に掛けての丘に、新たに遊歩道と公園が整備されていました。恐らく福島市の花見山のような春の樹花の公園を目指しているのかも知れませんが、生憎植樹されたばかりのようで、未だ花を楽しめる状態ではありませんでした。
しかし、ここは荒町方面の寺院を眺めるのには格好の場所です。
右から、馬頭観世音堂(この↑写真には写ってないけど)、現在三春旧町内に唯一残る修験寺・華正院、龍隠院、光善寺、高乾院、法蔵寺。
更に遊歩道を登ると、安達太良山の眺めがばっちり見えます。
龍隠院の桜。桜の季節の三春では、昔は団体客を多く見掛けましたが、今は少なくなったようで、老若のカップルかお一人様等の個人旅行者の方が優勢に見えます。桜の開花時期は本当に予想が難しく年それぞれで、桜を見に行くのに早くから団体ツアーに申し込むのは賢い選択とは言えません。
徳光さんが戦時中の子供時代に、疎開して滞在していたらしい法蔵寺。ここが三春町内の花密度のハイライトのように思えますが、生憎道路標識等に遮られ、写真を撮るのに適したスポットが中々ありません。
同じく、法蔵寺周辺。こんなドローン撮影のような上方からの写真、一体何処から撮ったんだろ?と自分でも記憶にありませんでしたが、別な日に三春城址から望遠で撮ったようです。
自由民権運動家の河野広中の遺髪を納めた塚の在る、紫雲寺の桜。
御家騒動&化け猫伝説で有名な、「腹切り梅(の子孫)」も未だ咲いています。
紫雲寺と王子神社の間の、紫雲閣の周囲の桜。
その後キチ吉ちゃんが三春に来る際には是非寄りたいと言っていた、お洒落な雑貨店in-kyoへ。品切れになっていた店長さんの著作「続・三春タイムズ」が、この日再入荷されると聞いていたので購入しました。
続いて桜川沿いの裏通りに入り、キチ吉ちゃんが河岸の土手で一輪だけ咲いているカタクリの花を発見。キチ吉ちゃんは東京生まれ・育ちですが、野草に詳しいのです。カタクリなら、三春には丁度桜と開花時期が被る「カタクリの里」があります。
戦国時代の三春城主田村氏(伊達政宗正室・愛姫の実家)の菩提寺で、芥川賞作家玄侑宗久さんが住職を務める福聚寺へやって来ました。
ここの枝垂れ桜の巨木も素晴らしいとの事でしたが、北向きの斜面に生えていて、更にこの時は夕暮れ近くで全く日陰になっていました。一体何時が撮影に向いているのか。もしかして夜桜がベスト? 夜に見に行くのは、…一応周囲は墓地だしなあ。桜の枝に夕陽が透ける、何だか不思議な写真が撮れました。
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